埋設までの流れ
2016年2月18日更新
1. 原子力発電所検査
原子力発電所から搬出する廃棄体を一体ずつ検査します。
貯蔵庫から廃棄体を取り出す
- 廃棄体貯蔵庫
- 検査装置へ搬入
表面汚染密度の測定
- スミヤ法により、廃棄体の表面に放射性物質が付着していないことを確認します。
一軸圧縮強度の測定(1号廃棄体)
- 廃棄体の外側から超音波で、セメント固化体の強度を確認します。
放射能濃度・重量の測定
- この装置では、核種ごとの放射性物質量の測定、廃棄体の重量の測定を行います。ここで得られた放射性物質量と重量から、廃棄体の放射性物質濃度をもとめ、安全を確認します。
外観検査・線量当量率の測定
- GM検出器で廃棄体の表面の線量当量率を測定し、基準値以下であることを確認します。外観は、上面、側面、下面に設置されたカメラで破損等がないことを確認します。
整理番号の貼付
- 全ての検査に合格した廃棄体は、コンピュータの情報に基づき、整理番号表示ラベルを自動的にプリントし、廃棄体に貼り付けます。
廃棄体を輸送容器へ収納
2. 輸送
検査した廃棄体は専用の船やトラックで輸送します。
線量当量率の測定
- 廃棄体を輸送するための表面線量当量率を測定します。
輸送船へ積込み
- 輸送容器を輸送船へ積込みます。
海上輸送
- 廃棄体を海上輸送します。
陸揚げ
- 輸送船から輸送容器を陸揚げします。
線量当量率の測定
- ゲートモニターにより線量当量率を測定します。
管理建屋へ搬送
- 低レベル廃棄物管理建屋へ輸送容器を搬送します。
3. 低レベル廃棄物管理建屋
検査
低レベル放射性廃棄物埋設センターに受け入れた廃棄体は以下のような最終検査を行います。
- 外観検査(輸送中に破損がなかったかどうか)
- 整理番号の確認(原子力発電所から送られてきた廃棄体と受け入れた廃棄体が同一のものかどうか)
- RIマークの確認(RIマークが貼付されているかどうか)
低レベル廃棄物管理建屋概略図
①受入れ
②検査装置への搬入
③検査
④廃棄体の払出し
⑤埋設地へ廃棄体を搬出
4. 低レベル放射性廃棄物埋設地
①定置
埋設設備に廃棄体を定置します。
②充てん
廃棄体と廃棄体の間にセメント系充てん材(モルタル)を注入します。
③覆い
埋設設備を鉄筋コンクリートで覆い、一つの岩石のように仕上げます。
④覆土
埋設設備に点検路を取り付け、側面は水を通しにくいベントナイト(粘土の一種)混合土で覆い、その上部に土砂等を被せ、植生を施します。