当社の取組み

原子燃料サイクルの確立に挑む社員

2023年10月24日更新

プロパー社員化の推進

当社は、日本で初かつ世界でも例の少ない商業用大型再処理工場をはじめとする原子燃料サイクル施設の建設、運営のため、原子力発電所の設計や建設経験のある電力会社社員、先行事業者の日本原子力研究開発機構(JAEA)職員、メーカ社員等の出向者が主体となって事業を進めてきました。しかし、出向者の交代により技術の蓄積が難しいという課題を抱えてきました。

そこで、技術の定着や継承を図るため、当社が直接採用する社員(プロパー社員)を増やす取り組みを進めています。
その結果、日本原燃株式会社発足当初の1992年度には492人(47%)であったプロパー社員の割合は、2022年度には2,715人(89%)に増加しました。

プロパー社員数

原子燃料サイクルの確立に挑む若い力

当社の社員は、地域住民の一員として地域とともに生き、お互いに顔が見える信頼関係を築きながら、地域の皆さまのご理解、ご協力の下で事業を進めています。
ここでは、青森に生まれ、地域を想い、原子燃料サイクル事業の確立に向け、日々、業務に取り組む若い社員を紹介します。

むつ市出身
山岸 辰矢
青森市出身
矢川 美菜子
おいらせ町出身
赤石 幼菜
板柳町出身
成田 智史
弘前市出身
福士 泰史
八戸市出身
濱中 孝之
南部町出身
本木 知佳

※詳細情報内の所属部署は2016年4月1日現在

当社のスペシャリスト

当社では、将来にわたり事業を推進していくにあたり、保有し、維持・継承すべき技術・技能を「コア技術」と定義し、コア技術を極め、継承する役割を担う社員をスペシャリストとして認定することにしました。
今回、コア技術およびスペシャリストを認定するための認定委員会を開催し、以下の社員をスペシャリストとして認定しましたので、ご紹介します。

山岸 辰矢
Yamagishi Tatsuya
出身地|むつ市
入社年
2012年
所属部署
放射線管理部 放射線安全課
担当業務
放射線監視盤の監視および再処理工場内の現場放射線管理
入社動機
世界でも注目されている原子燃料サイクル事業にやりがいを感じたこと、また、自分もその一員となりたいと考え入社を決めました。
今後の目標
再処理工場のしゅん工に少しでも貢献できるよう尽力していきたいです。
しゅん工すると、より一層の知識を必要とする場面もでてくるので、現在の自分の能力に満足することなく、日々、向上心を持って業務に取り組むとともに、後輩社員の手本となれるよう精進していきます。
矢川 美菜子
Yagawa Minako
出身地|青森市
入社年
2009年
所属部署
経営本部 人事部 能力開発グループ
担当業務
新入社員採用・社員研修、職場での女性活躍推進活動
入社動機
小さい頃から日本原燃が主催・協賛するイベントなどに参加していたため、地元に根ざした身近な企業という印象を持っていました。
また、青森県が大好きなので、地元で働いて貢献したいという気持ちと、ここ六ヶ所の地で、原子燃料サイクルの確立という日本のエネルギーの安定供給に不可欠な事業を行っていることにとても魅力を感じたからです。
今後の目標
私の部署は、研修の立案・運用など、チャレンジしがいのある仕事を任され、1年1年で成長をとても実感できる職場です。時には失敗し、落ち込むこともありますが、上司・先輩は暖かく見守ってくれます。
私も、目の前にある仕事に対して真摯に向き合い、1日も早く頼りがいのある先輩社員になれるよう頑張ります。
また、現在、会社の修学支援制度を利用し、通信制大学で勉強しています。教養の幅の広がりに喜びを感じながら、仕事と両立し、広い視野を持った社員を目指しています。
赤石 幼菜
Akaishi Wakana
出身地|上北郡おいらせ町
入社年
2007年
所属部署
安全本部 環境管理センター 環境安全グループ
担当業務
環境放射線のモニタリング
入社動機
世界規模の課題である地球温暖化。私は自分の住む地球を壊したくないとの思いから、二酸化炭素を排出しない原子力エネルギーの活用に共感し、原子燃料サイクルを担う事業に魅力とやりがいを感じたことから、入社を決めました。
今後の目標
環境放射線モニタリングの測定結果や評価報告書で正確な値を公表することを通じて、地域の方々に信頼され安心して頂くためにも、これからも幅広い知識と技術を習得し、成長していきたいです。
成田 智史
Narita Satoshi
出身地|北津軽郡板柳町
入社年
2006年
所属部署
濃縮事業部 ウラン濃縮技術開発センター 構造設計グループ
担当業務
遠心分離機の設計に係わる試験および評価
入社動機
エネルギー資源が少ない日本において、資源の再利用によってエネルギー(準国産エネルギー)を作り出し、それを繰り返し行う「原子燃料サイクルの確立」という大きな目標を掲げている企業が地元青森にあることを知り、自分もその目標に向かって一緒に頑張ってみたいと思い、入社を決意しました。
今後の目標
学生時代に学んだ専門分野とは、異なる分野に配属になり、最初は戸惑いましたが、少しずつ遠心分離機についての専門知識も身についてきました。
技術者として、研究・開発に精進し、世界に誇れる遠心分離機の開発に取り組んでいきたいと思います。
福士 泰史
Fukushi Yasufumi
出身地|弘前市
入社年
2009年
所属部署
青森総合本部 報道部 報道グループ
担当業務
報道機関へのプレスリリース
(主に青森県政記者会に所属する記者への説明、問い合わせ対応など)
入社動機
日本原燃の使命である「原子燃料サイクルの確立」は、日本のエネルギー安全保障の一翼を担う重要な事業であり、原子力分野で世界に貢献し得る挑戦的でやりがいのある仕事ができることに魅力を感じました。
また、日本原燃は「地域社会とともに発展する」を経営の基本方針の一つに掲げており、仕事を通じて地元貢献ができることも入社を希望した大きな理由となりました。
今後の目標
原子力や原子燃料サイクルへの社会的関心がますます高まっているため、報道機関や地域の方々に対して透明性の高い情報を発信し続けることが重要と考えています。
地域の皆さまとのコミュニケーションに努め、「地域社会とともに発展する」企業を目指し、まずは自らが日本原燃の顔となれるよう、日々、自己研鑽を積み重ねていきます。
最近、家庭を持ったので、仕事と家庭の両方に全力投球で頑張ります!!
濱中 孝之
Hamanaka Takayuki
出身地|八戸市
入社年
2005年
所属部署
埋設事業部 開発設計部 安全評価グループ
担当業務
放射性廃棄物埋設施設の安全性評価
入社動機
八戸市出身のため、就職では地元の青森県に戻ってくるつもりでした。
また、大学時代に原子力を専攻し、放射性廃棄物処分について学んでいたため、自分を活かすなら正にこの会社!と思い入社を決めました。
今後の目標
放射性廃棄物の埋設施設は単純な構造の施設ですが、数万年先まで安全性を証明しなければなりません。そのためには、放射性物質の化学的な挙動から地盤や気候の変化まで幅広く、かつ専門的な知識が必要です。
総合的視点から最適解を見出す力を養うこと、日々勉強を重ねて知識を深めることに努め、職場の仲間たちと共に放射性廃棄物処分の安全維持に貢献していきたいです。
本木 知佳
Motoki Chika
出身地|三戸郡南部町
入社年
2013年
所属部署
燃料製造事業部 燃料製造建設所 分析設備グループ
担当業務
MOX燃料の品質を分析するための設備の設計
入社動機
就職活動の中で、原子燃料サイクルを行うメリットについて知り、日本原燃に惹かれていきました。
日本のエネルギー情勢を考えたとき、日本原燃は日本に必要不可欠な会社だと感じ、私自身もそんな企業の一員になりたいと思い、入社を決意しました。
今後の目標
責任を持って担当業務を遂行するために、毎日が勉強の日々です。
毎年、後輩が配属されているため、後輩が見習いたくなるような、頼れる優しい先輩になりたいです。
また、MOX燃料製造事業に携わっていることに誇りを持ち、MOX燃料工場のしゅん工、操業に向け一日でも早く一人前になれるよう精進します。
佐藤 久夫
Sato Hisao
所属
埋設事業部
低レベル放射性廃棄物埋設センター 埋設運営部
保有するコア技術
  • 分配係数取得試験
  • 地球科学解析
保有するコア技術について
【地球化学解析】

敷地内の廃棄物埋設施設と周辺環境に関する化学的影響について解析を行う技術。敷地固有の地形や地質、地下水の水質等、ローカルな条件の理解に加え、特に化学反応や鉱物の知識について深い知識を要する。

【分配係数取得試験】

地球化学解析において得られた知見をベースに、放射性核種と周辺環境との収着反応を実験的に示す技術。環境中を移動する放射性物質と埋設施設を構成する各材料(埋設設備、周辺岩盤等)の間で起こる化学的な収着反応の程度により、環境に到達する時間(減衰)に影響する。この収着反応の割合に関する定数を「分配係数」と呼ぶ。