濃縮事業の概要
ウラン濃縮とは
天然ウランの中には、中性子をぶつけると核分裂して膨大な熱エネルギーを放出するウラン235と核分裂しにくいウラン238があります。
天然ウラン鉱石のウラン235含有率はわずか0.7%程度しかなく、このままでは原子力発電(軽水炉)の燃料として使用することはできません。原子力発電所で使用するために、これを3~5%にまで濃縮する必要があります。これをウラン濃縮といいます。

ウラン濃縮イメージ図
ウラン濃縮工場について
1992年に150トンSWU/年規模で操業を開始し、その後、150トンSWU/年規模ずつ増設、1998年に1,050トンSWU/年規模(RE-1 600トンSWU/年、RE-2 450トンSWU/年)に到達しました。
2017年にRE-1 (600トンSWU/年)の生産機能停止等について事業変更許可を受け、現在の許可規模は450トンSWU/年です。
RE-2 450トンSWU/年のうち初期導入分(75トンSWU/年)は、2010年3月から新型遠心機の更新工事を2回に分けて行い、2012年3月に前半分(37.5トンSWU/年)、2013年5月に後半分(37.5トンSWU/年)の生産を開始しましたが、新規制基準に適合するための安全性向上対策工事等のため、2017年9月以降、自主的に生産を一時停止しておりました。
2023年8月に原子力規制委員会から新規制基準に適合したことを認める使用前確認証等を受領し、現在、濃縮ウランの生産を再開しております。
また、本格導入分(375トンSWU/年)のうち、75トンSWU/年は、新型遠心機の更新工事が完了し、2024年7月に使用前確認証を受領しました。現在、濃縮ウランの生産開始に向けた準備作業を進めております。
残る300トンSWU/年のうち、150トンSWU/年については、2024年8月に六ヶ所ウラン濃縮工場に係る設計及び工事の計画の認可が下り、同月から新型遠心機への更新工事や新規制基準に適合するための追加の安全性向上対策工事を進めております。
続く150トンSWU/年については、現在、設計及び工事の計画の申請に向けて準備を進めております。
最終的には1,500トンSWU/年規模での生産を目指しております。
※SWUとは
SWU(Separative Work Unit)は、ウランを濃縮する際に必要となる仕事量の単位(分離作業単位)のこと。
例えば、100万kWの原子力発電所で1年間に必要となる濃縮ウランの仕事量は、約120トンSWUになります。
施設の所在地 | 青森県上北郡六ヶ所村大字尾駮字野附 |
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用地面積 | 約340万平方メートル(ウラン濃縮工場用地および低レベル放射性廃棄物埋設センター用地) |