2024年10月22日
ウラン濃縮工場 管理廃水処理室(管理区域内)における放射性物質を含む液体の漏えいについて(原因と対策)
2024年7月16日に、ウラン濃縮工場 管理廃水処理室(管理区域内)において放射性物質を含む液体の漏えい(1滴/5秒の滴下)を確認しました。
本漏えいが確認された凝集沈殿槽と繋がる配管のダイヤフラム弁※1を調査した結果、ダイヤフラム(天然ゴム)が経年劣化により硬化し、ゴム本来の弾性が低下したことで弁の内部に隙間が生じ、漏えいが発生したものと判断したことから、今般、その原因と対策について取りまとめました。
なお、当該弁のダイヤフラムは8月9日にすでに交換しております。
- ※1 ダイヤフラム弁:
しなやかにたわむ性質のダイヤフラムにより系統内の流路を開閉する構造を持つ弁
【原因】
本漏えいは、2018年に策定したウラン濃縮工場のダイヤフラム弁の保全計画が適切ではなかったことが原因であると判断しました。
2018年にウラン濃縮工場で実施した現場調査でダイヤフラム弁の機器破損・変形・発錆・腐食・放射性物質を含む液体の漏えいが無かったこと等を踏まえ、メーカ推奨のダイヤフラム交換周期である10年を超えるダイヤフラム弁について、速やかに分解点検※2を行わなくても設備的に問題はないと判断し、2028年までに分解点検を完了させる計画としていました。(漏えい発生当時、93台実施済み、107台未実施(当該弁を含む))
- ※2 分解点検:
分解点検にはダイヤフラムの交換を含む
【再発防止対策】
上記の原因を踏まえ、ダイヤフラム弁の保全計画を、分解点検後10年以内に次回の分解点検を実施するよう見直しました。
また、当該弁を含むダイヤフラム弁200台のうち、分解点検を実施していない106台については、漏えいリスクを低減するための応急措置(ナットの締め付け確認や、袋による養生)を実施して飛散防止対策をしており、今後、分解点検を2025年6月までに完了する予定としております。
当社は、再発防止対策をしっかりと実施し、同様の漏えいを発生させないよう取り組んでまいります。
<お知らせ済み>
以上