定例社長記者懇談会挨拶概要
本日は、「設工認の対応状況」、「2023年度決算」、「低レベル放射性廃棄物埋設センターの状況」の3点について、ご報告させていただきます。
設工認の対応状況
まず、「設工認の対応状況」です。
今月7日の審査会合で、主要な建物・構築物の「耐震設計の進め方」を説明し、規制庁にご理解いただきました。
次回の審査会合で、残りの建物・構築物と機器・配管の「耐震設計の進め方」、それと合わせて、代表的な建物の耐震評価結果を説明する予定です。「耐震設計の進め方」を決めることができれば、それを基に耐震評価の物量と全体像が把握できると考えています。
引き続き、一日も早いしゅん工に向けて、オールジャパン体制で審査に取り組んでまいります。
2023年度決算
次に、「2023年度決算」について報告させていただきます。お手元の資料①をご覧ください。
2023年度の「売上高」は、再処理工場の主要な設備の減価償却が終了したことによる費用の減少を、料金に反映したことなどにより、前年度に比べて72億円減収の1,828億円となりました。
「経常利益」は、グループ会社を含めた社内ネットワークのサイバーセキュリティ対策強化に伴う費用の増加などにより、20億円減益の24億円、「当期純利益」は、22億円減益の9億円となり、「減収・減益」の決算となりました。
詳細については、この懇談会が終了した後、担当の者から説明させます。
低レベル放射性廃棄物埋設センターの状況
最後に、「低レベル放射性廃棄物埋設センターの状況」です。
まず、1号埋設施設の覆土についてですが、今月4日の公開会合で、当社が覆土材料の仕様として検討してきた「礫を混合したベントナイト」から、事業変更許可審査の時にお示しした「砂を混合したベントナイト」へ変更することをご説明しました。
「砂を混合したベントナイト」は、審査時に説明済みであり、「礫を混合したベントナイト」に比べ、早期に覆土に着手できると考えています。
今後、覆土が水の動きを抑え、均質に施工できていることを確認するため、当社敷地内において、実際の材料と施工方法に基づいたモックアップ試験を行うこととしており、その進め方なども面談で規制庁にご説明していきます。
2027年の覆土完了に向けて、引き続き、積極的に規制庁とコミュニケーションを図りながら、施工方法やモックアップ試験に関する検討や準備を進め、埋設施設の長期的な安全と品質の確保を目指してまいります。
次に、3号埋設施設の建設状況についてです。お手元の資料②をご覧ください。
当社は、全国の原子力発電所の運転に伴い発生する廃棄体を受け入れておりますが、1号埋設施設は操業開始から32年、2号埋設施設は24年が経過し、満杯に近づいています。
今後も発生する廃棄体を継続的に受け入れ、埋設事業を安全かつ確実に行っていくために、3号埋設施設の建設工事を進めています。
右上の配置図でお示ししたように、3号埋設施設では最終的に8つのピットを構築する計画ですが、今年度中の操業開始に向けて、まず2つのピットの構築を進めています。
残りのピットも、来年度から順次、構築を進め、2032年度までに全てのピットを完成させる計画です。
中段の写真はこれまでの建設の様子です。2021年10月に岩盤検査を実施して以降、皆さまにもご取材いただいた岩盤へのコンクリート打設、底版・側壁のコンクリート打設など、ピットの構築工事を進めてきました。
左下の写真のように、現在、2つのピットはほぼ完成しており、ピットの隣では廃棄体の定置や仮蓋の設置に使用する3号埋設クレーンの組み立て作業を進めています。
また、右の写真のように、ピットのそれぞれの区画では、廃棄体を定置する支持架台を設置する作業も行っています。
来月9日には、3年ぶりに、県政記者会の皆さまにも3号埋設施設を公開させていただき、2つのピットが完成間近になっている現場の状況をご取材いただきたいと考えています。
今年度の操業開始に向けて、安全を最優先に工事を進め、地域の皆さまにご安心いただける安全な施設を作り上げてまいります。
本日、私からは以上です。