発表•お知らせ
2021年3月30日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は「今年度の振り返りと来年度の抱負」、「電源喪失時の訓練」、「設工認申請の対応状況」、「2021年度入社式」の4点についてご報告させていただきます。

今年度の振り返りと来年度の抱負

 まず、「今年度の振り返りと来年度の抱負」についてです。
 今年度は、再処理工場、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターおよびMOX燃料工場の事業変更許可をいただくことができました。
 低レベル放射性廃棄物埋設センターの3号埋設の審査も今月1日に議論が終了し、現在補正書の提出準備を進めています。
 設工認に関しても、再処理工場、MOX燃料工場の初回申請を行い、ウラン濃縮工場も生産運転再開と新型遠心機への更新工事の申請を行うなど、各事業が大きく前進しました。

 年明けにも申し上げましたように、来年度は現場に軸足を移し、再処理工場をはじめ各事業とも本格的な安全性向上対策工事をさらに加速させたいと考えています。
 当社で働く仲間の心をひとつにして、不安全環境や不安全行為を徹底的に排除し、安全最優先で工事を進めてまいります。

 また、しゅん工・操業に向けた運転員の技術力維持・向上にも取り組んでまいります。新型コロナの影響により中断していたラ・アーグ再処理工場への駐在を4月から再開することとしました。その後、状況を見極めながら昨年予定していた運転員の派遣についても行いたいと思っています。

電源喪失時の訓練

 万が一の重大事故等への備えにもしっかりと取り組んでまいります。皆さまにもご取材いただきましたが、お手許の資料のとおり、今月9日に再処理工場で、全電源喪失を想定し、運転員が自ら電源車や可搬型空気圧縮機を起動する訓練を行いました。
 これまで様々な設備の安全対策も講じてきていますが、緊急時には配備した設備を人が迅速かつ的確に使いこなすことが重要であるという福島第一原子力発電所事故の教訓を忘れず、今後も様々な事象を想定した訓練を繰り返し行ってまいります。
 安全・安定運転を確実にするため、重大事故に備えた訓練や運転未経験者を中心に外部施設で運転経験を積ませるなどの取り組みを着実に行い、自信を持って運転開始できるよう運転員の技術力の維持・向上に取り組んでまいります。

設工認申請の対応状況

 次に、「設工認申請の対応状況」についてです。
 昨年12月に初回の設工認申請を行い、今月15日の会合で、これまで説明が不十分であるとご指摘をいただいていた申請対象設備の明確化や分割申請計画などの課題に対する改善策と耐震などの個別の技術的論点についてご説明しました。
 現在、その改善策に従い、申請対象設備の選定については、対象設備の網羅性や技術基準との関連付けの明確化を進め、分割申請計画については、申請対象範囲の整理や分割申請数、申請予定時期、分割理由の明確化を行い、ヒアリングでご説明しているところです。
 引き続き、電力の支援をいただきながら、今後の審査会合でしっかりとご説明できるように準備を進めてまいります。

2021年度入社式

 次に、「2021年度入社式」についてです。
 2021年度は122名の新入社員を迎え、4月1日に六ヶ所村文化交流プラザスワニーにおいて入社式を行います。
 新入社員のうち約70%にあたる88名が青森県出身者で、全社員に占める青森県出身者の割合は、約65%となります。
 希望に満ち溢れた多くの仲間が加わり、その若さと熱意が職場に新しい風を吹き込んでくれることを大変うれしく、心強く思っています。
 新しい仲間と一緒に、社員全員が成長し続け、我々のミッションである原子燃料サイクルの確立に向けて頑張ってまいります。
 県政記者会の皆さまには、是非入社式の様子をご取材いただければと思っております。

 
 現在、東京電力 柏崎刈羽原子力発電所におけるIDの不正利用や核物質防護設備機能の一部喪失が問題となっておりますが、同じ原子力事業者として、あってはならないことであり、大変重く受け止めています。
 当社ではただちに同様の事案がないことを確認しましたが、改めて一人ひとりが核物質防護の重要性を認識し、核セキュリティ文化を醸成していくことが重要であるということ、さらには、核セキュリティのみならず、全ての業務において、常に問いかける姿勢をもって自分の仕事に取り組んでもらいたいというメッセージを私から全社員に発信しています。
 私どもの事業は、地域の皆さまの信頼によってはじめて成り立つものであり、失った信頼の回復は容易ではないということを肝に銘じ、当社社員、グループ会社、協力会社の一人ひとりが一丸となって取り組んでまいります。

 本日、私からは以上です。