発表•お知らせ
2020年6月25日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は「新規制基準への対応状況」と安全性向上対策工事の外部火災対策の一つである「薬品貯槽の地下への移設」、「2019年度決算の概要」、「新入社員による農業体験研修」の4点についてご報告させていただきます。

新規制基準への対応状況

 はじめに、「新規制基準への対応状況」です。再処理工場の審査については、先月5月13日に原子力規制委員会において審査書案が了承され、翌日14日から科学的・技術的意見の募集が始まるとともに、原子力委員会ならびに経済産業大臣への意見聴取も行われました。
 意見募集は6月12日に締め切られ、現在規制庁において意見の取りまとめが行われているところです。
 原子力委員会ならびに経済産業大臣への意見聴取については、6月2日に原子力委員会から「再処理施設が平和の目的以外に利用されるおそれがないものと認められるとする原子力規制委員会の判断は妥当である」との回答が示されました。
 また、9日には経済産業大臣から、「核燃料サイクルの推進を基本方針としている国のエネルギー基本計画と整合しており、許可することに異存はない」旨の回答が示されております。
 引き続き、審査の動向を注視してまいります。

 次に、今後行われる設工認の審査についてですが、昨日、原子力規制委員会において、規制庁から設工認の審査や使用前事業者検査等の進め方の方針が示されました。
 当社はこれまでも再処理工場は設備の数が多いため、類似のものをまとめ、代表する設備についてご説明し、その他の設備は書類で確認していただくことや申請の優先順位など、効率化を検討しているとご説明してきましたが、更田委員長からも設工認審査の進め方について「類型化についてしっかりと意思の疎通をとってほしい」とのコメントをいただきましたので、規制庁とコミュニケーションをとり、進めてまいりたいと思っております。
 今後、速やかに設工認申請、工事及び使用前事業者検査の全体計画や体制の強化等についてご説明したいと考えております。
 次に、MOX燃料工場の審査については、今月1日、9日と16日の審査会合で、設計基準事故と重大事故の選定の考え方の要旨をご説明し、概ねご理解をいただきました。来週29日の審査会合では、設計基準事故と重大事故の対処や有効性評価についてご説明したいと考えています。補正書についても速やかに提出できるよう並行して作業を進めております。
 高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターや低レベル放射性廃棄物埋設センターの3号埋設施設の増設等の審査については、今月行われた審査会合でのコメントを補正書に反映し、7月に提出する準備を進めております。
 引き続き、各事業の審査合格に向けてしっかりと取り組んでまいります。

薬品貯槽の地下への移設

 次に、しゅん工に向けた様々な取り組みとして、今月は、再処理工場の外部火災対策の一つである「薬品貯槽の地下への移設」をご紹介します。お手許の資料①をご覧ください。
 当社は、施設の安全性向上対策として、森林火災や航空機墜落火災などの外部火災を想定した対策を講じることとしております。
 航空機墜落火災によって地上にある薬品貯槽が火災源とならないよう右側の写真の3つの薬品貯槽を左上のイメージ図のように地下約8mに移設します。右端の中央の写真は、今年3月に地上から約15mの深さまで掘削した様子です。右下の写真は、現在の工事状況です。今後、新しい薬品貯槽や配管等を設置します。
 引き続き、安全最優先で工事を進めてまいります。

2019年度決算の概要

 次に、「2019年度決算の概要」についてご説明します。お手許の資料②をご覧ください。
 2019年度の「売上高」は濃縮事業の料金収入が減少したことなどにより39億円減収の1,971億円となりました。
 「経常利益」は、業務効率化によるコストダウンや営業外収益の増加などにより、前年度に比べて18億円増益の87億円、「当期純利益」は、11億円増益の42億円となり、2019年度は、昨年度に引き続き「減収・増益」の決算となりました。
 引き続き、業務の効率化を進め、適正なコスト管理に努めてまいります。

新入社員による農業体験研修

 最後に、資料③をご覧ください。先週19日に81名の新入社員全員が六戸町と青森市で農業体験研修を行いました。
 この取り組みは、地元の企業の一員として農業体験を通じて、地域の皆さまとのコミュニケーションを図るとともに、地域を知り、学ぶことで、地元への愛着を深めることを目的に昨年度から行っています。お忙しい中、研修を受け入れていただきました農協や農家の方々にあらためて御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 参加した新入社員からは、「地域の方々とふれあい、直接お話も出来るよい機会だった」「地域の方に支えられていることを常に心にとどめ、地域に貢献したい」といった感想がありました。また農家の方々からは、「このような体験を通じて、農業のことを理解してもらえることはありがたく、それが地域貢献にも繋がると思う」「すべてにおいてベストを尽くせるような社員になってほしい」といったお話をいただき、大変嬉しく思っております。
 当社事業は地域の皆さまの支えがあって成り立っているということを忘れず、地域の活動に積極的に参加し、地域の皆さまから信頼していただけるよう当社社員、グループ会社、協力会社が一丸となって取り組んでまいります。

 本日、私からは以上です。 

以上