発表•お知らせ
2020年2月27日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は「新規制基準への対応状況」と「厳冬期訓練」の2点についてご報告させていただきます。

新規制基準への対応状況

 はじめに、「新規制基準への対応状況」についてご報告します。
 まず、再処理工場のプラント側の審査については、今月7日と18日の審査会合で、整理資料の重大事故に関する対処設備や計装設備等の残件について説明し、新規制基準に関する条項の全項目について大きな論点がないことが確認されました。
 また、地震・津波側の審査についても、1月31日の審査会合で議論は終了し、今月21日には、とりまとめの審査会合が行われ、審査会合で議論すべき論点がないことが確認されました。
 これにより、再処理工場の審査会合での説明はすべて終えることができました。
 現在は、これまでの審査会合で説明した内容を補正書にしっかりと反映させるため、電力のレビューもいただきながら作業を行っているところであり、まとまり次第、速やかに提出したいと考えています。
 MOX燃料工場の審査についても、今月から設計基準に関する整理資料の説明を順次行っています。
 高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターの審査についても、今後、審査会合で説明してまいります。
 低レベル放射性廃棄物埋設センターの3号埋設施設の増設等の審査については、今月3日の審査会合で、1月20日に提出した補正書の内容についてご説明し、技術面での大きな指摘はなく、今後いただいたコメントを補正書に反映してまいります。
 
 このように各施設の審査は確実に進捗しており、引き続き、審査合格に向けてしっかりと対応してまいります。

厳冬期訓練

 次に、しゅん工に向けた様々な取り組みとして、「厳冬期訓練」をご紹介します。お手許の資料をご覧ください。
 当社では、厳冬期や夜間といった厳しい作業環境においても迅速かつ的確に事故の収束対応ができるよう、様々な訓練を行っています。
 上段は、「夜間の電源喪失時の訓練」についてです。今月11日に夕方から夜間にかけて氷点下の中、2回線ある外部電源が喪失し、さらに再処理事業所内に設置している6台の非常用ディーゼル発電機もすべて使用できなくなったということを想定し、電源車を起動させ、ケーブルの敷設や繋ぎこみを行い、電源復旧の手順を確認しました。
 また、水素爆発防止のために空気を送り込むコンプレッサーを実際に起動させて、操作手順等の確認も行いました。
 下段は、「参集訓練」についてです。大規模地震の発生等を起因とした重大事故等が夜間・休日に発生した場合、初期動作は、再処理事業所内に常駐している要員で事故対処を行います。
 その他の支援や交替の要員は、六ヶ所村の尾駮地区の社員寮に参集し、事業所へ移動することになりますが、今回は道路の状態が悪く、車などでの出社が困難なため歩いて移動するということを想定し、訓練を行いました。
 訓練当日、参加者は、参集場所である寮に集合し、班編成、役割分担など体制整備に必要な時間を確認しました。その後の移動においては、雪道ということを考慮して、ルート上の危険箇所の確認を行いました。また、移動途中には、衛星携帯電話を用いて事業所内の緊急時対策所との連絡や情報の共有が確実にできることを確認しました。
 今後は、厳冬期に取水源である尾駮沼が凍結することも想定した沼からの取水訓練や貯水槽までのホースの展張訓練などを実施する予定です。

 なお、皆さまにすでにご案内しておりますとおり、総合的な訓練として、再処理事業部において3月6日に規制庁を交えた、防災訓練を実施いたします。
 当日は全社対策本部の様子やホース展張訓練、重機によるがれき撤去、放水砲の操作訓練などをご取材いただければと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 今後も、地域の皆さまに安心していただけますよう、設備の運転はもとより、緊急時の対応においても、様々な事象を想定した訓練を繰り返し行い、万一の際にもプロフェッショナルとして、しっかりと対応できるように取り組んでまいります。

 本日、私からは以上です。 

以上