再処理事業所 高レベル廃液ガラス固化建屋(管理区域内)における塔槽類廃ガス処理設備 排風機の故障について(原因と対策)
3月31日に発生した、再処理事業所高レベル廃液ガラス固化建屋(管理区域内)における塔槽類廃ガス処理設備の廃ガス処理系の排風機Aの故障について、当該排風機を分解点検した結果、排風機内部のロータが、サイドカバー※1およびケーシング※1に接触したことで故障したものと推定しました。今般、その原因と対策について取りまとめました。
当該排風機は4月26日に復旧しています。復旧するまで、排風機Bは継続して運転しており、当該処理設備の負圧は維持できています。また、環境への影響はありません。
※1:排風機のロータ部分を覆うカバー
1. 原因調査結果
1-1.当該排風機が故障した原因
当該排風機は、排風機が2台同時運転となったことで、排風機の入口圧力と出口圧力の差が大きくなり、過大なロータのたわみが発生するとともに、排風機前後の差圧増大に伴う廃ガス温度の上昇によりロータが熱膨張し、カバーに接触したものと推定しました。
排風機が2台同時運転となった経緯は以下の通りです。
- 発生当時、当該排風機はオートピックアップ試験※2を実施しており、外部電源の喪失状態を想定したプログラムが作動していた。
- 試験終了後、当該排風機の「異常警報」および「回転数低警報」が発報し、もう片系の排風機Bが起動した。
- 当該排風機は、本来、当該警報の発報に伴い停止するが、試験に伴うプログラムの作動中であったことから、プログラムどおり警報が発報しても自動で停止する信号を受け付けず運転を継続していた。
※2:再処理施設への外部電源が喪失した場合を想定し、非常用ディーゼル発電機からの給電に切り替え、当該排風機などの安全機能が求められる各機器が自動起動するかを確認する試験
1-2.当該警報が発報した原因
当該排風機の回転数を常時計測している回転数計のケーブルが検出器から脱落し、回転数が計測できなくなったものと推定しました。
ケーブルが脱落した原因は以下の通りです。
- ケーブルは信号の入出力の反応から適切な回転数をカウントしていること、および外観を確認することでコネクタ接続状況の確認を行っていた。(直近の外観確認2023年2月)
- 回転数計のケーブルが長期間にわたって排風機からの微小な振動により、ナットのゆるみが発生し、ネジ山が一部欠損しナットが外れ、ケーブルが外れた。
2.再発防止対策
本トラブルは、当該排風機の回転数ケーブルが脱落したことが原因であることから、以下のとおり再発防止対策を講じます。
(1)回転数計の検出器およびケーブル部の点検の追加
排風機の点検(現在2年に1回)に合わせて、排風機からの振動を受ける回転数計の検出器およびケーブルを取外し、状態を確認する。ネジ部の欠損等が確認された場合は、交換を実施する。これを保全計画に定める。
(2)アイマーク※3の記載
ネジ部のゆるみが発生していないか定期的に確認できるよう、アイマークを記載する。
※3:ナットを締めた後に、その位置がずれていないかを確認できるように書く目印
(3)Vベルトカバー※4への観察窓の設置
回転数計は排風機のVベルトカバーの内側に設置されており、接続状況を確認するためには、Vベルトカバーの下部からカメラ等で撮影する必要があったことから、当該部を目視確認しやすくなるよう、Vベルトカバーに観察窓を設置する。
※4:電動機からの動力を排風機に伝えるVベルト部分に対し、人および物の接触防止を目的に設置しているカバー
3.水平展開
再処理工場内の排風機に設置されている全ての回転数計のケーブルの接続状況を確認した結果、全部で16箇所(高レベル廃液ガラス固化建屋を含む)あるうち、5箇所(当該排風機を含む)でゆるみが確認されたため、4月23日までに増し締めを行いました。
また、再処理工場内の排風機に設置している同様の回転数計に対して、上記再発防止対策を実施します。
再発防止対策をしっかりと実施し、同様の事象を発生させないよう取り組んでいきます。