発表•お知らせ
2025年7月4日

2025年度全社安全大会の実施について

 当社は、当社社員、協力会社社員が、働く人の健康と安全を最優先に、労働災害および交通災害の根絶ならびに品質の確保に全力で取り組むとともに、事業を安全・円滑に進める決意を新たにするため、以下のとおり2025年度全社安全大会を開催しましたので、お知らせします。

概要

日時 2025年7月3日(木)10:30~11:40
場所 六ヶ所村文化交流プラザ スワニー 大ホール
出席者 社長、各事業部長、各室・本部長および協力会社の現場所長 他
参加人数 約700名(当社社員、協力会社社員合計)
主な内容 (1)主催者代表挨拶
   日本原燃株式会社 代表取締役社長 増田 尚宏
(2)来賓挨拶
   日本原燃労働組合 本部執行委員長 小坂 一志
(3)労働安全訓示
   むつ労働基準監督署     署長 阪井 拓也 様
(4)労働・交通安全標語等表彰
(5)日本原燃安全推進協議会安全表彰
(6)大会決議
(7)品質方針唱和

[品質方針]
  1. 安全を最優先する
  2. 法令およびルールを遵守する
  3. 品質マネジメントシステムの重要性を認識し、継続的にパフォーマンスを向上する
  4. 迅速な通報連絡および積極的な情報公開を実践する
  5. お客様の期待に応える
(8)労働安全衛生方針唱和

[労働安全衛生方針]
  1. 労働災害を根絶します
  2. 交通人身事故を撲滅し、物損事故の発生を防止します
  3. 心の健康を支える職場環境を作ります
  4. 従業員の健康を増進します

【主催者代表挨拶:代表取締役社長 増田 尚宏】

 本日は、79社の協力企業の皆さんに参加していただいておりますが、皆さんには、日本原燃の現場で一緒に働く仲間として、日頃から安全・品質の維持向上への取り組みを理解し、実行して頂いておりますこと、改めて感謝申し上げます。

 はじめに各事業の状況ですが、皆さんのご協力のおかげで、各事業ともしゅん工、運転再開、安全・安定操業に向けて着実に前に進んでいます。濃縮事業部では、5回にわたり申請した設工認が認可され、いよいよ現場が本格化し、順次生産を開始するとともに、更新工事を継続しております。埋設では、2号埋設施設が5月に全ての定置作業を完了し、6月から3号埋設施設の定置作業を開始しました。再処理では安全性向上対策工事もまだありますが、検査、訓練へとモードが変わろうとしています。MOX燃料工場は、建設工事がピークを迎え、皆さんに早出、残業、交替勤務で対応いただいています。各事業部の現場を支えて頂いている皆さんに改めて御礼申し上げます。
 7月に入り、ここ、六ヶ所でも、日に日に暑さが増し、熱中症に気を付けなければならない時期になってきました。熱中症は、暑くなりはじめの「今」の対応が肝心です。今年も高温となる長期予報が出ていますので、熱中症の発生を防止するため、作業開始前の体調確認、作業場所のWBGTの把握、WBGT基準値に応じた休憩時間の確保や作業中止の指示等、一人ひとりの体調も見ながら、きめ細やかな管理をよろしくお願いいたします。7月中旬以降、熱中症予防に係る担当者の皆さんへの声掛けや塩分を含んだ食品等対策品の配布を予定しております。
 各事業部とも安全に工事や操業を継続するために、本日、この安全大会の場にて、今年1年の労働災害・交通事故およびヒューマンエラーゼロの達成に向けて、皆さんとともに決意を新たにしたいと思います。

 現在、私たちの職場は、各事業とも、建設、運転、保全、改造、撤去を同時に進めており、非常に複雑な状況になっています。とはいえ、皆さんの努力で、2020年以降毎年40件を超えていた労働災害は、2024年度は18件と大幅に減少できました。ルール遵守の徹底と現場における危険予知の議論を中心にした活動を努力していただいた成果だと思います。
 ただ、労働災害はなくさなければならないと思っています。残念ながら先月の墜落による重傷災害も含め、死亡災害になりかねない重傷災害を4件発生させてしまいました。
 現場で災害が発生するのは、「不安全な環境」と「不安全な行動」 が重なった時です。これら4件の重傷災害も根本をたどれば、私を含む日本原燃社員や元請会社の皆さんが不安全な環境を排除出来ず、また、現場の監理・監督者が不安全な行動を防止出来なかったことが原因だと思っています。災害を二度と起こさないという強い意志を持って取り組んでいきたいと思っています。
 そこで、2025年度は、重傷災害につながる可能性のある「高所および開口部作業」「重量物取扱作業」「電気作業」「掘削作業」の4つの作業を重点的に、現場確認を行うこととしました。
 ぜひ、今年は現場に密着して、作業環境と作業内容を踏まえた上で、現場から「不安全な環境」と「不安全な行動」を取り除く取り組みを徹底して行っていきましょう。
 また、現場で実際に作業をしている皆さんが、「自分の身は自分で守る」という安全最優先の意識をもって行動できるように、元請会社の皆さん、安全担当の皆さんに、現場で指導していただくことも、あわせてお願いしたいと思います。
 ケガや災害は起こってからでは遅すぎます。働く人が、そして、その家族や同僚が痛い思い、つらい思いをしなくて済むよう、当社のすべての作業現場において、不安全な行動を見つけたら、たとえ嫌われても、誰であろうと遠慮なく、その場で指摘し、是正させること、見て見ぬふりや放置をしないことを徹底し、皆の力で災害を未然に防ぎましょう。
 当社で働く全ての皆さんが健康で安全に働くこと、皆さんがご家族との時間を健やかに過ごすこと、朝「行ってきます」と家を出て、夜「ただいま」と帰ってくる。この当たり前のことが、毎日続くようにすること。これが最も大事であり、その環境を作る責任は、ここに集う私たちにあります。
 特に、本日お集まりいただいた皆さんは、各社の現場の責任者など指導的な立場にある皆さんですので、労働災害を決して起こさないという強い信念を持って、リーダーシップを発揮していただきたいと思います。当社および元請会社が現場に密着することで「不安全な環境」と「不安全な行動」を排除し、労働災害をなくす。これが、当社および元請会社の皆さんの責務だと思っています。
 現場に不安全な環境や、作業手順自体に作業のやりづらさを感じることがあれば、遠慮なくおっしゃってください。また、第一線で働く皆さんに遠慮なく言うように指導してください。日本原燃が責任をもって現場の不安全な環境を取り除き、やりづらい作業を改善します。そうは言っても、なかなか言い出せないとお感じになっている方もいるかもしれません。
 私たちは、現場での気づきをCRに登録してもらう活動も行っています。直接言えなくても、CRとして登録いただくことで現場の改善につながりますので、よろしくお願いします。

 次に、交通安全についてお話しさせていただきます。
 近年、当社関係者の交通災害は年間約50件で推移しており、昨年度も50件発生させてしまいました。
 2023年度以降、皆さんのおかげで、当社関係者による交通死亡災害は発生しておりませんが、この安全大会において、改めて、交通死亡災害はもちろんですが、人身事故を発生させないということを皆で誓い合いたいと思います。
 当社関係者が発生させた事故の多くは、運転中または車両発進・停車時の周囲確認を怠ったことによるものでした。そこで、2023年度より、危険予知の習慣化および安全運転意識の向上を目的として、運転中に自分が見た情報や判断した内容を声に出しながら運転する“コメンタリー運転”を推奨してきました。昨年度からは、協力会社の皆さんにも取り組んでいただいておりますが、この安全確認を怠ったことによる事故は、全体の約40%を占めており、依然として、車両発進時や停車時における周囲確認が不足している状況です。
 このような状況を踏まえ、今年度は、当社および安推協役員による交通安全パトロールや立哨活動等により、交通安全に関する注意喚起を行うとともに、コメンタリー運転の実施を呼び掛けていきますので、危険予知を徹底し安全運転意識をこれまで以上に高めていくようご指導よろしくお願いします。

 結びに、本日の「全社安全大会」を契機に、ここ青森・六ヶ所の地で、「原子燃料サイクルを確立し、新たなエネルギーを生み出して、未来を切り拓く」という、我々の使命を改めて確認するとともに、「世界一安全な、世界に誇れるサイクル施設を作りあげる。」という気概を持ち、働く全ての人々が心を一つに、「工事の安全品質の向上と労働災害ゼロを実現」しましょう。
 安全を最優先に「明るく、楽しく、元気よく!」を合言葉に、各事業の安全、安定運転に向かって、一緒に頑張りましょう。加えて、常に交通ルール、マナーを守り、思いやりのある安全運転に徹していただくよう、よろしくお願いいたします。

以  上

【全社安全大会の様子】

主催者代表挨拶(増田社長)

出席者全員による大会決議

出席者全員による唱和