2024年7月11日
再処理事業所 高レベル廃液ガラス固化建屋(管理区域内)における塔槽類廃ガス処理設備 排風機Aの故障について(原因と対策)
2024年5月23日に発生した、再処理事業所高レベル廃液ガラス固化建屋(管理区域内)における塔槽類廃ガス処理設備の廃ガス処理系の排風機Aの故障について、当該排風機を分解点検した結果、駆動側ロータ※1がサイドカバー※2と接触したことで回転数低警報が発報し、排風機Aが自動停止したものと推定しました。今般、その原因と対策について取りまとめました。
なお、当該排風機Aは6月19日に復旧しています。(2024年6月20日お知らせ済)
- 駆動側ロータ:
Vベルト(動力を伝達する役割を持った、V字型の部品)からの動力で回転する部分 - サイドカバー:
排風機のロータ部分を覆うカバー
【原因】
駆動側ロータとサイドカバーが接触した原因は、排風機下流に設置している逆止弁が固着し、弁開度が小さくなったことにより排風機出口圧力が上昇し、ロータにたわみが発生したこと、排風機出口圧力上昇に伴う廃ガス温度の上昇により、ロータの熱膨張が発生したことで、ロータとサイドカバーの隙間が減少したと推定した。
【再発防止対策】
逆止弁の固着に起因する排風機の自動停止を防止するため、主な対策として、以下の2点を講じる。
(1)逆止弁の固着の検知
- 排風機起動時は、逆止弁下流側に新たに設置した圧力計を確認することで、逆止弁の動作状況を監視する。
- 排風機起動中は、逆止弁下流側の圧力を1日1回の頻度で確認するとともに、管理基準を設けて管理する。
(2)監視データの拡充
故障に至るまでの予兆を早期に検知するために、前述の圧力管理に加え、排風機出口の温度も1日1回の頻度で確認することで、排風機周辺の圧力・温度の監視を強化する。
再発防止対策をしっかりと実施し、同様の事象を発生させないよう取り組んでまいります。
<お知らせ済み>
- 再処理事業所 高レベル廃液ガラス固化建屋(管理区域内)における塔槽類廃ガス処理設備 排風機Aの故障について(2024年5月24日公表)
- 再処理事業所 高レベル廃液ガラス固化建屋(管理区域内)における塔槽類廃ガス処理設備 排風機Aの復旧について(2024年6月20日公表)
以上