発表•お知らせ
2024年7月4日

2024年度全社安全大会の実施について

 当社は、当社社員、協力会社社員が、働く人の健康と安全を最優先に、労働災害および交通災害の撲滅ならびに品質の確保に全力で取り組むとともに、事業を安全・円滑に進める決意を新たにするため、以下のとおり2024年度全社安全大会を開催しましたので、お知らせします。

概要

日時 2024年7月3日(水)10301140
場所 六ヶ所村文化交流プラザ スワニー 大ホール
出席者 社長、各事業部長、各室・本部長および協力会社の現場所長 他
参加人数 約700名(当社社員、協力会社社員合計)
主な内容 (1)主催者代表挨拶  
        日本原燃株式会社 代表取締役社長 増田 尚宏
(2)来賓挨拶     
        日本原燃労働組合 本部執行委員長 小坂 一志
(3)労働安全訓示   
        青森県野辺地警察署 署長 奈良 宗典
(4)労働・交通安全標語等表彰
(5)日本原燃安全推進協議会安全表彰
(6)大会決議
(7)品質方針唱和
  [品質方針]   
      1.安全を最優先する   
      2.法令およびルールを遵守する   
      3.品質マネジメントシステムの重要性を認識し、継続的にパフォーマンスを向上する   
      4.迅速な通報連絡および積極的な情報公開を実践する   
      5.お客様の期待に応える
(8)労働安全衛生方針唱和
  [労働安全衛生方針]    
      1.労働災害を根絶します    
      2.交通人身事故を撲滅し、物損事故の発生を防止します    
      3.心の健康を支える職場環境を作ります    
      4.従業員の健康を増進します

主催者代表挨拶:代表取締役社長 増田 尚宏

 本日は、約90社にのぼる協力企業の皆さんに参加いただいておりますが、皆さんには、六ヶ所村、日本原燃の現場で一緒に働く仲間として、日頃から当社の安全・品質の維持向上への取り組みを理解し、実行していただいていることに改めて感謝申し上げます。

 はじめに各事業の状況ですが、皆さんのご協力のおかげで、各事業ともしゅん工、運転再開、安全・安定操業に向けて着実に前に進んでいます。濃縮事業においては、7月2日に六フッ化ウランの供給を再開しました。また、Bウラン濃縮廃棄物建屋増設完了に向けて検査を行っているところです。埋設事業においては、1号・2号埋設施設では7・8群増設と定置作業を、3号埋設施設ではピットの建設工事を進めていただいております。再処理工場では安全性向上対策工事が大詰めを迎えており、MOX燃料工場も含めて、早期完了を目指し、早出残業、交替勤務にて対応いただいています。改めて御礼申し上げます。
 7月に入り、地球温暖化のせいか、六ヶ所村も、日に日に暑さが増しており、熱中症に気を付けなければならない時期が来ました。昨年は、六ヶ所村でも過去にない猛暑となり、熱中症が9件発生しました。熱中症は、暑くなりはじめが肝心だそうです。今年も高温となる長期予報が出ています。この夏、熱中症の発生を防止するため、作業開始前の体調確認、休憩時間の管理をよろしくお願いします。
 各事業部とも工事を完了させ、安全に、安定した操業を継続する上で、安全の確保が大前提であることは言うまでもありません。本日、この安全大会の場にて、今年1年の現場の無事故・無災害、ヒューマンエラーゼロの達成に向けて、皆さんとともに決意を新たにしたいと思います。

 さて、私たちの職場では、2020年度以降毎年40件を超える労働災害が発生しており、2023年度も43件と労働災害の件数は減っておりません。毎週、誰かがケガをしているということです。労働災害の発生の都度、対策をしているにもかかわらず、発生件数が減っていないということは、我々の今までの対策が不十分だったのか、根本的な原因にたどり着いていないのか、しっかり考えなければいけないということだと思います。
 現場で災害が発生するのは、「不安全な環境」と「不安全な行動」が重なった時です。特に、2023年度は不安全な環境の認識不足や不安全な行動をとってしまったことによる労働災害が24件と半数以上を占めました。これを受け、2024年度は、これら二つの不安全を抽出し、必要な対策をとる能力の向上のため、全社員および全作業員に対し、毎月、KYTを実施していただいております。
 現場に密着した災害防止対策を徹底するために、
・KYTで学んだ、不安全な環境と不安全な行動を抽出し必要な対策をとる能力を、現場でのKYに展開すること。
・実際に作業をする方にとって、分かりやすい表示を行うことや、安全通路を確保すること、現場の整理、整頓を行い、不安全な環境を徹底的に排除すること。
 こういった、現場から「不安全な環境」と「不安全な行動」を取り除く取り組みを徹底して行ってください。また、現場で実際に作業をしている方々が、安全最優先の意識をもって行動できるように、当社社員、元請の方々、安全担当の方々が現場に密着して指導していただくことも、あわせてお願いします。
 ケガや死亡災害は起こってからでは遅すぎます。働く人が痛い思い、つらい思いをしなくて済むよう、当社のすべての作業現場において、不安全な行動を見つけたら、たとえ嫌われても、誰であろうと遠慮なく、その場で指摘し、是正すること、見て見ぬふりや放置をしないことを徹底し、皆の力で災害を未然に防止しましょう。
 当社で働く全ての方々が健康で安全に働くこと、皆さんがご家族との時間を健やかに過ごすこと、朝「行ってきます」と家を出て、夜「ただいま」と帰ってくる。この当たり前のことが、毎日続くようにすること、これが最も大事であり、その環境を作る責任は、ここにいる私たちにあります。
 特に、本日お集まりいただいた皆さんは、各社の現場の責任者など指導的な立場にある方々ですので、労働災害を決して起こさないという強い信念を持って、リーダーシップを発揮していただきたいと思います。当社および元請会社が現場に密着することで「不安全な環境」と「不安全な行動」を排除し、労働災害をなくす。これが、当社および元請会社の方々の責務だと考えています。
 そして、現場に不安全な環境や、作業手順自体に作業のやりづらさを感じることがあれば、遠慮なくおっしゃってください。また、第一線で作業される方々に遠慮なく言うように指導してください。日本原燃が責任をもって現場の不安全な箇所を取り除き、やりづらい作業を改善します。そうは言っても、なかなか言い出せないとお感じになっている方もいるかもしれません。
 私たちは、設備や作業の安全性の向上や現場の改善を進めるため、CAPという、現場での気づきを登録してもらう活動も行っています。協力企業の皆さんには、すでに作業現場での不安全状態・不安全行為、ヒヤリハットに関する気づきを1,347件CRに登録いただいており、これを現場の改善につなげていきます。直接言えなくてもCRとして登録いただくことで現場の改善につながりますので、是非ご協力をお願いいたします。

 次に、交通安全についてお話しさせていただきます。
 2019年度以降、毎年50件もの交通災害が発生しており、昨年度はケガを伴う人身災害が11件、物損災害が41件の合計52件発生しました。これらの交通災害において、6人の尊い命が失われており、この安全大会を機に、改めて今年も交通死亡災害を発生させないことを皆で誓いたいと思います。
 昨年度の事故の多くは、不注意や油断等による安全不確認が原因で発生しており、漫然運転を防止し、安全運転意識を向上させる取組みとして、昨年度、当社において交通災害発生件数の減少に効果があったコメンタリー運転の実施を今年は協力会社の皆さまにも展開させていただくこととなりました。交通災害を撲滅するためには、当社構内で働く全ての方々が、原子燃料サイクル、また、日本のエネルギーを支えているという自覚のもとで、交通安全にも取組む必要があります。
 そのために、
・コメンタリー運転により、安全運転意識を向上させ、危険予知の実践を習慣化させること
・歩行者や前後の車両、対向車両の運転手など全ての人に対し思いやりを持ち、安全運転に努めること
 こうした取組みを日頃から徹底して実施するようお願いします。
 ひとたび怪我や死亡事故を起こしてしまうと、皆さん自身だけではなく、皆さんの大切な人も悲しませることになります。そのような悲しいことが決して起きないよう、業務中、通勤、プライベートを問わず、常に交通ルール、マナーを守り、安全運転に徹するよう、全ての働く人に対して朝礼や会議、検討会など様々な機会を利用して、これまで以上に繰り返し、繰り返し訴えていただきますよう、お願いいたします。
 結びに、本日の全社安全大会を契機に、ここ青森県・六ヶ所村の地で、「原子燃料サイクルを確立し、新たなエネルギーを生み出して、未来を切り拓く」という、我々の使命を改めて確認するとともに、「世界一安全な、世界に誇れるサイクル施設を作りあげる」という気概を持ち、働く全ての人々が心を一つに、「工事の安全品質の向上と労働災害ゼロを実現」しましょう。
 安全を最優先に「明るく、楽しく、元気よく!」を合言葉に、各事業の安全、安定運転に向かって、一緒に頑張りましょう。加えて、常に交通ルール、マナーを守り、思いやりのある安全運転にも徹していただくよう、よろしくお願いいたします。

以  上

【全社安全大会の様子】

主催者代表挨拶(増田社長)

出席者全員による大会決議

出席者全員による品質方針唱和