発表•お知らせ
2024年4月1日

2024年度入社式の実施について

 当社は、2024年度の入社式を以下のとおり実施しましたので、お知らせします。

  1. 日  時:2024年4月1日(月) 9:30~10:00
  2. 場  所:日本原燃(株) 再処理事業所 事務本館
  3. 新入社員:84名
  4. 主な内容:
    • 辞令交付(新入社員代表)
    • 社長挨拶
    • 誓いの言葉(新入社員代表)

<社長挨拶>

 本日ここに、若さと希望、日本のエネルギーを支えようという意欲に溢れた84名の皆さんを、日本原燃の新しい仲間として迎えることができ、大変うれしく、また心強く思っています。
 本日、皆さんは、日本原燃の社員としての第一歩を踏み出すことになります。「きちんとやっていけるのか」と不安な気持ちもあるとは思いますが、「やってやるぞ」というワクワクした気持ちも強いのではないかと思っています。
 いろいろ不安もあるかもしれませんが、どうか自信をもって、胸を張って会社生活をスタートしてもらいたいと思っています。

 すでにご存じの方が多いとは思いますが、我が国のエネルギー自給率はたったの13%です。私たちが安定した生活を送る上では、海外に依存しない、国産のエネルギーを増やすことが極めて重要です。また、世界規模で異常気象が発生し、大規模な自然災害が増加する中、世界120以上の国や地域では、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを表明しました。世界最大の二酸化炭素の排出国である中国も、2060年までにカーボンニュートラルを実現することを表明するなど、脱炭素化に向けて動きが加速しています。いずれの国も地球温暖化対策をコストや制約として捉えるのではなく、成長戦略として捉え、グリーン分野の研究開発支援や先端技術の導入支援等を積極的に行っています。

 しかし、カーボンニュートラルの救世主のようにもてはやされる太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーは、二酸化炭素は排出しないものの、これだけでは、安定的に電力を供給することが難しいと思っています。そのため、様々な電源を組み合せる必要があり、その中で原子力発電は二酸化炭素を出さずに、少ない燃料で大量の電気を安定的に供給できるというメリットを持つ、まさにカーボンニュートラルの主人公です。そして、この原子力発電のメリットを最大限に生かすためには、まさに我々の事業そのものである「原子燃料サイクル」が絶対に必要となります。
 今、原子力は国内外で注目されています。海外では昨年、「国際気候変動枠組条約 第28回締結会議」、通称COP28において、我が国を含む23か国が2050年までに2020年比で世界全体の原子力発電容量を3倍にすることを目標とした、「原子力3倍」宣言を行いました。さらにイギリスは、今年に入り2050年までに国内の原子力発電容量を4倍に拡大する計画を発表しました。

 国内でも昨年、「グリーントランスフォーメーション実現に向けた基本方針」が閣議決定され、「原子力などエネルギーの安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限利用する」、「日本原燃六ヶ所再処理工場のしゅん工実現などの核燃料サイクルを推進する」と、原子力発電と原子燃料サイクルの必要性が示されました。
 このように、原子力発電と原子燃料サイクルは、今後の日本ひいては世界のエネルギーとして今まで以上に重要であるとの機運が高まっています。私は、特に、資源のない日本にとって、原子燃料サイクルは必要不可欠なものであると思っています。皆さんにも一緒に原子燃料サイクルの確立に向けて取り組んでいただきたいと思います。皆さんの若い力を存分に発揮していただくこと大いに期待しています。

 また、原子燃料サイクルを進める上では、原子力の平和利用にかかわる国際協力が極めて重要です。当社は、保有する核燃料物質が軍事転用していないということを示すため、国際原子力機関IAEAの保障措置活動に積極的に協力しています。昨年7月にIAEAのグロッシー事務局長が当社を視察され、「六ヶ所サイクル施設は、様々な面において世界の注目を集めている」、「保障措置活動は、査察される側が査察に対して協力的であることが最善だと考えており、日本原燃が我々の活動に対して協力的であることに大変感謝している」との発言をいただきました。当社はこれからも積極的に協力してまいりますが、皆さんも、当社は世界から注目され、原子力の平和利用にしっかり取り組んでいることを認識してください。

 今日から日本原燃の社員として歩み始める皆さんへ、期待する事項を3つお伝えします。

 1つ目は、社会人として、日本原燃社員として恥ずかしくない、地域に信頼される立ち居振る舞いをお願いするということです。
 今日から皆さんは学生ではありません。一人一人が日本原燃そのものです。会社を背負っています。地域の方々は、私たちの立ち居振る舞いに注目しています。さすが日本原燃、と言われる行動をとっていただきたいと思います。当社がこの地で事業を営むことができるのは、立地を受け入れてくださった六ヶ所村、そして青森県の皆さんのおかげだということを決して忘れないでください。
 六ヶ所村をはじめとする地域の方々は一貫して当社の事業に理解を示し、応援してくれています。地域の皆さんの信頼を決して裏切ることのないよう、地域の一員として責任のある行動をお願いいたします。

 2つ目は、一人ひとりが当たり前のことをきちんとやる「プロフェッショナル」となって欲しいということです。
 まずは、現場と現物を自分のものにしてください。最初の3年は、先輩社員・上司に徹底的に何でも聞いてください。「何のために、この設備があるのか」、「何のために、この仕事をしているのか」、漫然と言われたことを行うのではなく、常に何のために行っている業務なのかを考え、疑問に思ったら即座に聞き、メモをとり、よく考えて、自分のものとしてください。

 もしかしたら、皆さんの問いかけで仕事がよりよく変わるかもしれません。また、皆さんに聞かれた先輩は、皆さんに教えるために、もう一度業務の内容を確認し、新たな気付きを得ることができるかもしれません。
 業務を深く理解し、納得しながら着実に一歩一歩進んでいってください。決して慌てることはありません。多少、時間がかかってもいいので、「楽しく」仕事をやりましょう。3年経ったら1つでも、2つでもいいので、この仕事だったら、新入社員に自分が教えることができるという、自信が持てるくらいまで成長していただければと思っています。

 3つ目ですが、職場に新しい風を吹き込んでください。
 私たち社員は、一丸となって、働きやすく活気あふれる職場にしようと日々頑張っています。皆さんの若さと元気と熱意、そして問いかけが、職場に新しい風を届け、活気を生みます。
 活気のある職場は、自然とコミュニケーションが活発になり、その結果として、社員の心身の健康と安全、そして幸せをもたらします。そして「明るく、楽しい」職場になります。
 先輩社員や上司も、皆さんの意見や問いかけにより、自分一人の考えに凝り固まることなく、柔軟な物の見方や考え方ができるようになります。
 このような活発な職場のコミュニケーションを通して技術を継承しながら、「昨日より今日、今日より明日」と日々、社員ひとり一人が成長することで、日本原燃はよりよい会社に育っていけると思っています。是非とも若い皆さんの力で会社を成長させてください。

 今年は再処理工場、MOX燃料工場をしゅん工させ、濃縮事業・埋設事業とともに、当社の使命である原子燃料サイクルを確立させる重要な年です。新しく仲間に加わる皆さんが、ミッションの達成に向けて共に挑み、共に成長してくれることを期待しています。
 「明るく、楽しく、元気よく」を合言葉に、これからどうぞよろしくお願いします。

以上

【入社式の様子】

●辞令交付

●誓いの言葉