発表•お知らせ
2023年1月4日

2023年 社長年頭挨拶(要旨)

 昨年を振り返ると、エネルギーの大切さを世界中が実感した年だったのではないでしょうか。
 昨年2月からのロシアによるウクライナ侵攻により世界のエネルギー事情は一変しました。我が国においても、電力需給のひっ迫やエネルギー価格の高騰など、エネルギー危機に直面しました。このような状況の中、グリーントランスフォーメーション実現に向けての議論も進められています。その基本方針案には原子力や原子燃料サイクルに関して、「安定的で安価なエネルギー供給は国民生活、社会・経済活動の根幹である」、「原子力などエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用する」、「六ヶ所再処理工場の竣工目標実現などの核燃料サイクル推進」と記載され、今後の日本、ひいては世界のエネルギーとして原子力や原子燃料サイクルが今まで以上に重要であることが示されたものと考えています。
 
 当社に目を向けますと、昨年9月14日にMOX燃料工場の第1回設工認の認可、12月21日に再処理工場の第1回設工認の認可をいただきました。26日には再処理工場の最終回となる第2分割の設工認の申請をすることができ、再処理工場の現場の工事も97%まで進めることができました。濃縮工場においては、設工認の認可取得とともに初期導入分の生産運転再開に向けた安全性向上工事と、本格導入分の運転開始に向けた新型遠心機の製造を進め、埋設センターにおいては、安全・安定的な受入れを継続するとともに、3号埋設施設の新設工事を進めることができました。
 このように各事業が進捗し、当社の使命である原子燃料サイクルの確立に大きく近づく年でした。これまでの皆さんの懸命な努力が実を結んだものであり、心から感謝しています。
 
 各事業の今年最大の目標をお伝えします。再処理事業、廃棄物管理事業については、昨年末の12月26日、新しいしゅん工時期を「2024年度上期のできるだけ早期」と定め、地域の皆さまと約束しました。新しいしゅん工時期を達成するためには、設工認審査、検査が全体工程を握っています。皆で知恵を絞り、協力会社の方々とも一体となって効率的なやり方を考え、さらなるしゅん工時期の前倒しを目指して全力で取り組んでいきましょう。
 燃料製造事業については、「2024年度上期」のしゅん工に向けて計画通りに業務を遂行すること、濃縮事業については、計画通りの生産運転再開を実現すること、埋設事業については、3号埋設施設の工事を安全最優先で進めていくことです。
 今年の目標は各事業部とも将来の当社の行く末を決める重要なものです。各事業部の今年の目標を皆さんと一緒に必ず成し遂げたい。新しい年の初めに強くそう思っています。

 目標達成に向けて、何よりも大切にしていただきたいのは「現場の安全」です。
 昨年12月、私たちは、死亡災害に繋がりかねない休業災害を3件も発生させてしまいました。当社は現場で働く全ての方々が安全に安心して働ける環境と仕事のやり方を提供する責任があります。安全を自分事として捉え、絶対に労働災害を起こさない、絶対に現場でけが人を出さない、という覚悟をもって仕事に臨んでください。 
 安全が確保されなければ、地域の皆さまの信頼を得ることはできません。協力会社の皆さんと一体となって、「明るく、楽しく、元気よく」仕事に取り組める働きやすい職場とすることが重要です。それを実現するのが私の仕事です。皆さんの思いを声に出してください。働きづらい環境、やりづらい仕事を改善します。そして、働きやすく、働きがいのある職場をつくり上げることが、皆さんの心身の健康と安全につながり、ひいては、ご家族の幸せ、地域の皆さまの安心、当社への信頼にもつながります。
 
 当社は、我が国のエネルギーの将来を担う極めて重要な存在です。皆さんには、国を支える事業に携わる誇りを胸に日々行動し、誠実に日々の仕事に取り組んでほしいと思います。
 皆さん、今年も安全第一で、ともに頑張っていきましょう。ご安全に!
 

以上