発表•お知らせ
2019年11月29日

再処理施設における「保安活動の実施状況及び保安活動への最新の技術的知見の反映状況の評価」並びに「経年変化に関する技術的な評価」の実施について

 当社は、本日、再処理施設における定期的な評価(「保安活動の実施状況及び保安活動への最新の技術的知見の反映状況の評価」並びに「経年変化に関する技術的な評価」)を実施した結果について、以下のとおり取りまとめましたのでお知らせします。

○保安活動の実施状況及び保安活動への最新の技術的知見の反映状況の評価(PSR)について

 本評価は、「使用済燃料の再処理の事業に関する規則」に基づき、再処理事業者が再処理施設ごとに、「保安活動の実施状況の評価」及び「保安活動への最新の技術的知見の反映状況の評価」を定期的(10年を超えない期間ごと)に評価する活動です。
 今回、事業を開始している使用済燃料の受入れ及び貯蔵に係る施設を対象に、第1回の定期的な評価(評価期間:1999年12月3日~2009年6月30日)を2009年11月に実施してから10年を迎えることから、第2回の定期的な評価(評価期間:2009年7月1日~2018年3月31日)を実施しました。
 今回は、保安活動の実施状況(品質保証活動、保守管理等)と保安活動への最新の技術的知見の反映状況(安全研究成果や国内外の再処理施設等の運転状況から得られた教訓の反映状況等)について評価を実施しました。
 評価の結果、保安活動の実施状況については、品質保証活動や保守管理において、新たな組織・委員会の設置や組織体制の見直し、トラブルの再発防止のための機器設置、トラブル後の機器の材質の変更など、組織・体制、設備等の側面から適切・継続的に改善が図られていることから、保安活動を行う仕組みが機能していることを確認できました。また、保安活動への最新の技術的知見の反映状況については、国からの審査基準等が社内標準類に反映されていること、他原子力施設の運転経験から得られた教訓等について適切に水平展開等の対応をしていることから、安全性及び信頼性の向上が図られており、最新の施設と同等の高い水準を維持するための仕組みが機能していることが確認できました。これらのことから、使用済燃料の受入れ及び貯蔵に係る施設について、安全運転を継続できる見通しを得ました。

○経年変化に関する技術的な評価(PLM)について

 本評価は、「使用済燃料の再処理の事業に関する規則」に基づき、事業開始後20年を迎える再処理施設の「経年劣化に関する技術的な評価」を行う活動です。
 今回、使用済燃料の受入れ及び貯蔵に係る施設が事業開始(1999年12月3日)から20年を迎えることから、第1回の定期的な評価(評価期間:1999年12月3日~2018年3月31日)を実施しました。
 今回は、長期間使用している使用済燃料の受入れ及び貯蔵に係る施設の機器・構築物について、原子力発電所の知見などをもとに、高経年化対策上着目すべき経年劣化事象を抽出し、現在行っている保全内容の妥当性を評価しました。
 評価の結果、例えば電動機のケーブルは絶縁抵抗測定などの保全活動を実施することによって、想定される経年劣化事象に対し適切に対処ができることから、機器・構築物について現状の保全内容を継続していくことで、今後の施設の使用に対して健全性が確保される見通しを得ました。

以上