発表•お知らせ
2018年12月19日

平成30年度第3回保安検査における保安規定違反の指摘について

 当社再処理施設の平成30年度第3回保安検査において確認された「再処理工場における核燃料物質により汚染した物品の不適切な管理(下記参照)」について、本日の原子力規制委員会で保安規定違反との指摘を受けました。
 当社は、今回の指摘を真摯に受けとめ、しっかりと原因の究明を行い、同様の事象を発生させないように取り組んでまいります。

【再処理施設】
○再処理工場における核燃料物質により汚染した物品の不適切な管理について

 2018年11月29日(木)11:20頃、予備品組立試験建屋※1(非管理区域)において、キャニスタ※2の点検のため蓋を開けたところ、高レベル廃液ガラス固化建屋※3の塔槽類廃ガス処理設備※4セル内(管理区域内)で使用された廃ガス洗浄塔ポンプが収納されていることを確認しました。
 作業員や作業場所周辺および収納容器表面の汚染検査を行いましたが、汚染はなく、モニタリングポスト指示値の上昇もないことから、周辺環境への影響はありませんでした。
 これまでの調査で、高レベル廃液ガラス固化建屋(管理区域内)において、空のキャニスタに交換後の当該ポンプを入れた際、空キャニスタであることを示す識別シールを、空になった(交換用の新品ポンプの運搬に用いた)キャニスタに貼り替えをしなかったことから、当該ポンプを入れたキャニスタが空であると思い込み、誤って予備品組立試験建屋(非管理区域)に運搬してしまったこと等が原因と推定しています。(別紙参照)
 本件に係る物品の運搬などに関する不適切な管理について、引き続き、詳しい状況や原因などについて調査し、同様の事象を発生させないように取り組んでまいります。

  • ※1 予備品組立試験建屋:
    調達した予備品の部品を組立て、各建屋へ搬入・設置する前に所定の性能が出るか試験を行う建屋。
  • ※2 キャニスタ:
    ポンプ等の運搬時に使用する鋼製の収納容器で直径約0.3m、高さ約1mの円筒容器。
  • ※3 高レベル廃液ガラス固化建屋:
    当社再処理工場で発生した高レベル放射性廃棄物を含む廃液をホウケイ酸ガラスと混ぜ合わせて、ステンレス容器に流し込み、固める建屋。
  • ※4 塔槽類廃ガス処理設備:
    高レベル廃液ガラス固化建屋から発生する廃ガスを処理するための機器等が収納されている設備。
以上