発表•お知らせ
2025年11月27日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 はじめに、先月、再処理工場で発生させた放射性物質の体内取り込みについてです。
 お知らせしていたバイオアッセイ法による評価の結果、作業にあたっていた3名全員、国際放射線防護委員会の定義に照らし合わせ、身体に影響を与える内部被ばくではなかった事が確認できました。3人には、医師からも健康上問題になるものではないことを説明させていただきました。
 当社は、構内で働く全ての人々が安心して作業ができるように、再発防止対策を確実に実施し、放射性物質を体内に取り込みむような状況を二度と起こさない現場に改善してまいります。
 
 本日は、「再処理の設工認対応状況」、「濃縮事業の状況」、「六ヶ所村全戸訪問の実施」について、ご報告させていただきます。

再処理の設工認対応状況

 まず、「再処理の設工認対応状況」です。
 今月14日に開催された審査会合では、耐震設計と構造設計について説明しました。
 耐震設計では、建物・構築物のうち洞道の「設計プロセスに基づく具体的な設計および評価結果」と、機器・配管の「基本的な設計の考え方および設計プロセス」について説明し、概ねご理解をいただきました。
 構造設計では、「溢水」の条文のうち評価対象となる溢水源や区画数が多い「地震起因による没水」の「基本的な設計の考え方および設計プロセス」などを説明し、概ねご理解をいただきました。
 審査会合では、見直した「説明の全体計画」もお示ししました。
 「溢水」の条文のうち被水や蒸気に対する防護設計など残りの項目については、今回ご理解いただいた没水の設計プロセスをひな型にすることで、効率的に作業を進めるとともに、「可搬型重大事故等対処設備の保管および移動に係る設計」も含め、あと2回程度の審査会合で全ての説明を終える予定です。
 
 引き続き、しゅん工・操業に向けて、安全を最優先にオールジャパン体制で取り組んでまいります。 

濃縮事業の状況

 次に、「濃縮事業の状況」です。
 ウラン濃縮工場は、事業変更許可を取得済みの2号カスケード設備について、順次、新型遠心機への更新工事を進めています。
 今月20日からは、150トンの設備能力で濃縮ウランを生産しており、2028年度までに450トンへと設備能力を拡大する予定です。
 国内で唯一のウラン濃縮工場を安全に運転し続け、日本のエネルギーセキュリティに貢献できるよう、事業を進めてまいります。

六ヶ所村全戸訪問の実施

 最後に「六ヶ所村全戸訪問の実施」についてです。お手元の資料をご覧ください。
 当社は、各事業部の現場で実際に工事や運転に携わっている社員が中心となり、事業を支えていただいている六ヶ所村の皆さまのご自宅約3,200戸を訪問し、感謝の気持ちや事業の状況をお伝えするとともに、直接ご意見をお伺いする「全戸訪問」を毎年実施しています。
 今年は、地域からのご関心の高い「施設の安全対策を中心とした当社事業の状況」と「当社社員による地域活動」などを、皆さまのお手元にお配りしているリーフレットを用いてご説明させていただき、ご意見を頂戴しています。
 訪問先の皆さまからは、「安全には細心の注意を払い、工場を完成してほしい」、「労働災害の未然防止にしっかりと取り組んでほしい」といったご意見を頂戴するとともに、「日本原燃が六ヶ所村に立地したことで、多くの雇用が生まれ、嬉しく思っている」、「毎年この時期に訪問してくれることを楽しみにしている。顔が見える全戸訪問を続けてほしい」など我々にとって励みとなるお言葉も頂戴しております。
 訪問した社員は、地域の皆さまの想いを直接感じることができ、「ご心配やご迷惑をおかけしないよう、安全を最優先に運転する」、「子供たちが笑顔になるような、地域活動に取り組んでいく」など、決意を新たにしています。
 訪問時にご意見をくださった地域の皆さまに心より感謝申し上げます。

 当社事業は、地域の皆さまの信頼があって成り立つものであり、長年にわたって支えていただいている地域の皆さまへの感謝の気持ちを忘れることなく、これからも地域とともに歩み続け、地域の発展に貢献してまいります。

 本日、私からは以上です。