発表•お知らせ
2025年10月1日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「再処理およびMOXの設工認対応状況」、「ウラン濃縮工場への原料ウランの受入れ」について、ご報告させていただきます。

再処理の設工認対応状況

 まず、「再処理の設工認対応状況」です。
 先月29日の審査会合で、耐震設計と構造設計について説明しました。
 耐震設計については、主要な建物・構築物の「部材評価結果」の説明が終わり、次回以降、それ以外の建物・構築物の評価結果を説明していきます。機器は「防護対象・設計対象施設の特定や基本的な設計の考え方および設計プロセス」を説明しました。 
 構造設計については、内部火災や材料構造などの条文に関して「防護対象・設計対象施設の特定や基本的な設計の考え方および設計プロセス」を、外部火災や落雷などの条文に関して「設計プロセスに基づく具体的な設計および評価結果」まで説明しました。
 規制庁からは、耐震設計・構造設計とも大きな論点はなく、引き続き、設計プロセスに沿って具体的な設計の結果などを説明することとのコメントがあり、概ねご理解いただきました。
 また、これまで全体計画に沿って、着実に説明を進めてきておりますが、他条文の設計結果を取り込む必要がある「溢水」および「可搬型重大事故等対処設備の保管・移動」に係る条文に関して、「防護対象・設計対象施設の特定や基本的な設計の考え方および設計プロセス」を説明できておらず、当社の説明に必要な期間などを勘案すると、審査会合での説明にあと3回程度必要であり、11月の説明完了が難しい旨をお伝えしました。
 次回の審査会合では、この状況を反映し、見直した全体計画をお示しする予定です。
 引き続き、2026年度中のしゅん工に向けて、安全を最優先にオールジャパン体制で取り組んでまいります。

MOXの設工認対応状況

 次に「MOXの設工認対応状況」です。
 今年7月に申請した第3回設工認については、第2回設工認で既に設計方針を説明済みの条文と、今回新たに設計方針から説明する必要がある条文に分けて、効率的に説明を進めています。
 先月29日の審査会合では、焼結炉や非常用所内電源設備を中心に構造設計などを説明し、概ねご理解いただきました。次回は、耐震設計や重大事故の対処に係る条文などについて説明する予定です。
 早期に認可をいただけるよう、引き続き、丁寧に説明を行うとともに、安全最優先で工事を進めてまいります。

ウラン濃縮工場への原料ウランの受入れ

 最後に、「ウラン濃縮工場への原料ウランの受入れ」です。お手元の資料をご覧ください。
 ウラン濃縮工場は、現在、112.5トンの設備で濃縮ウランを生産しています。事業変更許可を取得した2号カスケード設備450トンは、今年中に150トンまで拡大し、残る300トンも2028年度中の完成に向け、安全を最優先に新型遠心機への更新工事を進めています。
 
 このように順調に設備の更新が進んでいることから、今月、11年ぶりに、原料ウランを受け入れます。
 資料をご覧いただきますと、中段の写真①から⑥は、原料ウランを積んだ輸送船の着岸からウラン濃縮工場への受入れまでの流れを説明したものです。
 受入れ当日は、カナダから六ヶ所村のむつ小川原港に運ばれてきた原料ウランを、輸送船から輸送車両にクレーンで陸揚げし、国土交通省立ち合いのもと放射線量の測定や外観確認などの必要な検査を行います。検査終了後、専用道路で陸上輸送し、ウラン濃縮工場に受け入れます。
 国内で唯一のウラン濃縮工場を安全に運転し続け、日本のエネルギーセキュリティに貢献できるよう、事業に取り組んでまいります。
 
 当社事業は、地域の皆さまの信頼があって成り立つものであり、長年にわたって支えていただいている地域の皆さまへの感謝の気持ちを忘れることなく、これからも地域とともに歩み続け、地域の発展に貢献してまいります。

 本日、私からは以上です。