定例社長記者懇談会挨拶概要
本日は、「再処理およびMOXの設工認対応状況」、「濃縮事業の状況」、「全社安全大会」の3点についてご説明いたします。
再処理およびMOXの設工認対応状況
まず、「再処理およびMOXの設工認対応状況」です。
再処理は、先月30日の審査会合で、耐震設計と構造設計について説明し、大きな論点はありませんでした。しかし、長﨑委員から、技術者として自分たちの設備への理解を向上させていくこと、若手の育成に精力的に取り組むこと、などのコメントを頂戴しています。
当社としても、自分たちの設備を熟知することは、安全・安定操業および安全性向上のために重要だと考えておりますので、今後の当社事業を支える若手技術者の育成を行っていきます。
来月5日に開催される審査会合では、「説明の全体計画」に沿って説明してまいります。
耐震設計は、建物・構築物の「地震応答解析結果と部材評価結果」を説明します。構造設計は、溢水などの条文に関しては「防護対象・設計対象施設の特定や基本的な設計の考え方および設計プロセス」を、内部火災などの条文に関しては「設計プロセスに基づく具体的な設計および評価」を説明します。
引き続き、11月までに説明を終えられるよう、ヒアリングの場でも説明を行ってまいります。
MOXは、今月7日に申請した第3回設工認について申請概要と今後の説明計画を説明します。
再処理工場、MOX燃料工場ともにしゅん工に向け、引き続き、安全を最優先にオールジャパン体制で取り組んでまいります。
濃縮事業の状況
次に、「濃縮事業の状況」です。
ウラン濃縮工場は、事業変更許可を取得した2号カスケード設備450トンについて、順次、新型遠心機への更新工事を進めてきており、先月26日から、計112.5トンの設備で濃縮ウランを生産しています。
また先月27日には、2号カスケード設備全体の設工認が認可されましたので、2028年度中の450トンの設備の完成に向け、安全を最優先に工事を進めてまいります。
国内で唯一のウラン濃縮工場を安全に運転し続け、日本のエネルギーセキュリティに貢献できるよう、事業を進めてまいります。
全社安全大会
最後に、今月3日に開催した「全社安全大会」についてです。お手元の資料をご覧ください。
大会では、当社と協力会社79社、約700名が一堂に会し、労働災害と交通災害を撲滅し、事業を安全・円滑に進めるための決意を新たにしました。
現在、当社では、建設と運転・保全や設備の更新と撤去が並行して進む現場だったり、狭隘な場所で作業が輻輳する現場だったりと、非常に複雑な状況にありますが、昨年度はルール遵守の徹底と危険予知活動によって作業環境や作業手順における不安全な要素を取り除く活動を、協力企業の方々と一体となって行ったことで、年40件を超えていた労働災害を、昨年度は18件まで減少させることができました。
とはいうものの、重傷災害をここ1年で4件発生させていることから、今年度は、重傷災害につながる可能性の高い「高所および開口部作業」、「重量物取扱作業」、「電気作業」、「掘削作業」の4つについて、現場確認を重点的に行い、重傷災害の発生を防ぐことに特に力を入れることとしました。
引き続き、協力企業、当社一丸となって現場から「不安全な環境」と「不安全な行動」を徹底して取り除き、安心して働ける職場にしてまいります。
交通災害についても、地域の皆さまにご迷惑をお掛けすることのないよう、「常に交通ルール、マナーを守り、思いやりのある安全運転に徹すること」などを確認しています。
当日は、むつ労働基準監督署の阪井署長から労働災害の撲滅に資する訓話を頂戴し、参加者全員の安全に対する意識向上に繋がることができました。
また、北部上北広域事務組合消防本部の黒澤消防長からは、異常気象による災害の複雑多様化と熱中症対策などについて、野辺地警察署の白濱署長からは、交通事故の発生状況と防止対策などについて、書面でご挨拶を頂戴しています。
この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。
当社事業は、地域の皆さまの信頼があって成り立つものであり、長年にわたって支えていただいている地域の皆さまへの感謝の気持ちを忘れることなく、これからも地域と共に歩んでまいります。
本日、私からは以上です。