発表•お知らせ
2023年10月31日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「設工認の対応状況」、「全社防災訓練」、「青森県産食材の消費拡大に向けた取り組み」の3点について、ご報告させていただきます。

再処理の設工認対応状況

 まず、「再処理の設工認対応状況」です。お手元の資料をご覧ください。
 先月の記者懇談会でもご説明しましたが、当社は、再処理施設の耐震評価の前提となる「基本地盤モデル」の検討にあたり、説明性の向上と更なる安全性の追及のため、原点に立ち返って、一から地盤モデルを作り上げておく必要があると判断し、敷地全体の地質特性を深さと平面において、より一層網羅的に把握するため、8月から追加ボーリング調査を実施しています。
 上のイメージ図のように、現在、当社では、赤枠で示した「岩盤部分の減衰定数に関する調査」と、青枠で示した「表層地盤の物性値に関する調査」の2種類のボーリング調査を行っており、どちらも計画通りに進んでいます。
 「岩盤部分の減衰定数に関する調査」では、地表面から約125mの深さに設定した解放基盤表面と呼んでいる位置までの振動の波形データを収集するために、掘削を行っています。 これまでに、計画した12本全ての掘削作業を終えており、現在、得られた波形データをもとに減衰定数を求めるための解析を行っています。
 「表層地盤の物性値に関する調査」では、地表面から約20mまで掘削し、建屋近傍における埋戻し土の振動の伝わる速度と密度のデータを収集しています。これまでに、計画した14本のうち10本の掘削作業を終えており、来月中旬には全ての掘削が終了する予定です。
 写真は、現場作業の様子です。上の写真は、掘削作業を行い、ボーリングコアを取り出している様子です。取り出したコアで、順次、地質性状の観察を行っています。下の写真は、「岩盤部分の減衰定数に関する調査」ですが、ボーリング孔付近の地表面において、震源車で発生させた振動を、孔の中に設置した受振器で測定することにより、深さごとの振動の波形データを収集しています。
 今後、地盤モデルを作り上げるために必要な全てのボーリング孔における岩盤部分の減衰定数と表層地盤の物性値を、年内にしっかりと揃えていきます。
 今月13日の審査会合では、ボーリング調査の進捗状況に加え、地震観測記録を用いた東側地盤の検討状況もご説明し、規制庁から「計画に基づき、技術的な検討が進められていることが確認できた」、「引き続き、様々なデータに真摯に向き合い、根拠を持って地盤モデルの妥当性を説明せよ」とのコメントをいただいております。
 来月の審査会合では、地震観測記録を用いた西側地盤の検討状況とボーリング調査の進捗状況についてご説明したいと考えています。
 引き続き、一日も早いしゅん工に向けて、オールジャパン体制で審査に取り組んでまいります。

全社防災訓練

 次に、「全社防災訓練」です。
 当社は、事故を起こさないように様々な安全対策を講じていますが、それでも事故が起きたことを想定し、事故の拡大を防ぎ、地域の皆さまへの影響をできる限り小さくするため、一年を通じて原子力防災訓練や重大事故訓練など様々な訓練を繰り返し行っています。
 今月3日に全社で実施した原子力防災訓練では、大規模地震の発生により、再処理工場、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設センターの4つの施設で、同時に事故が発生したことを想定し、社員770名が事故収束に向けた対応にあたりました。
 2020年以来、3年ぶりの4施設合同訓練となりましたが、同時発災の場合でも、各事業部において事故の収束対応がしっかり行えること、全社対策本部における事業部への支援、事業部間の連携、社外への速やかな情報連絡が確実に行えることを確認しました。
 一方で、社内の情報共有の仕組みについては、課題もあると考えており、更なる改善を図っていきます。
 今後も地域の皆さまにご安心いただけるよう、様々な事故を想定した訓練を繰り返し行い、万が一の際にも確実に対応できるよう取り組んでまいります。

青森県産食材の消費拡大に向けた取り組み

 最後に、「青森県産食材の消費拡大に向けた取り組み」です。
 当社は、青森県に立地させていただいている企業として、地域に貢献するため、日頃から青森県産食材の消費拡大に向け、社内販売会やパンフレットを用いた特産品の紹介など様々な活動を行っています。
 社員食堂では、青森県産の海産物や農畜産物を積極的に利用してきており、今年度も、海峡サーモンの塩焼きやガーリックポークステーキ、長芋の漬物など、様々なメニューを提供してきています。
 来月7日に、青森県漁連の皆さまにご協力いただき、青森県産の帆立や白身魚を使った 「ミックスフライ」などを提供します。
 さらに、明日からの一週間は、青森県産米の「はれわたり」約1トンを食堂で提供するとともに、明日と明後日は、青森米本部の皆さまのご協力のもと、「ミス・クリーンライスあおもり」のお二人にもお越しいただき、「はれわたり」の魅力を語っていただいたりするPRイベントを実施します。
 当社の食堂で、社員や協力企業の皆さんに県産食材を使った様々なメニューを提供し、我々が改めて県産食材の美味しさを知り、家族や友人に伝えることで、更なる消費拡大につながるものと考えています。
 当社は、地域に根差した企業として、引き続き、このような取り組みを通じ、青森県産食材の消費拡大に努めてまいります。

 本日、私からは以上です。