発表•お知らせ
2020年12月16日

臨時会見社長挨拶概要

 本日は、「MOX燃料工場のしゅん工時期の変更」と「再処理工場およびMOX燃料工場の暫定的な操業計画」の2点についてご報告をさせていただきます。

MOX燃料工場のしゅん工時期の変更

 まず、「MOX燃料工場のしゅん工時期の変更」についてですが、当社は、今月9日に原子力規制委員会より、MOX燃料工場の新規制基準への適合性に係る事業変更許可をいただくことができました。
 これにより、当社が行うべき安全性向上対策が確定しましたので、改めて今後必要となる各工事の工程について精査しました。
 追加工事を含む建屋内機器の物量が増加したこと、建屋建築工事の本格再開時期の見通しが得られたこと、必要な建設工事期間等を判断した結果を踏まえ、2022年度上期としていたMOX燃料工場のしゅん工時期を2024年度上期へ変更することを本日決定いたしました。
 また、先ほど、このしゅん工時期の変更について、青森県の柏木副知事ならびに森内県議会議長、六ヶ所村の橋本副村長ならびに髙橋村議会議長にご報告させていただきました。

 では、資料に基づきしゅん工時期の変更についてご説明します。お手元の資料①をご覧ください。
 まず、左側の1.「しゅん工時期の変更理由について」です。これまで、新規制基準に適合させる安全性向上対策として、火災対処設備等の追加を行っており、設置場所確保のため、建屋容積の増加を行うこととして安全審査を進めてまいりました。
 しかし、2019年夏以降、先行していた再処理工場の安全審査同様、原子力発電所の設置許可基準等に基づく安全性向上のための更なる追加対策として、火災防護対策や溢水防護対策等を追加することとし、それに伴い工事物量が増えたこと、また、今回、事業変更許可を受けて建屋建築工事の本格再開時期の見通しを得ることができたため、しゅん工時期を変更することとさせていただきました。
 これらを踏まえ、安全を最優先に工事工程を見直し、今後の設工認や使用前事業者検査と原子力規制委員会による使用前確認の実施も考慮して、新たなしゅん工時期を2024年度上期とすることとしました。
 次に右側の2.「しゅん工・操業に向けた取り組みについて」ですが、まず、(1)「設計及び工事の計画の認可申請」をご覧ください。
 MOX燃料工場は建屋地下階より順次工事を進めますので、計画的に工事が進められるよう分割して申請を行うこととし、初回として建屋を12月中に申請したいと考えております。
 引き続き、電力の支援のもと、原子力規制庁とコミュニケーションを図りながら審査において効率的に説明できるようにしっかりと対応してまいります。
 (2)「使用前事業者検査・使用前確認」ですが、事業者責任を明確にした新検査制度の下、当社が使用前事業者検査として、新規制基準への適合性を確認したうえで、原子力規制委員会の使用前確認を受ける形をとっております。
 (3)「今後の取り組み」ですが、今後、安全を最優先に建設工事を進めるとともに、しゅん工後速やかに安全・安定な操業を行うため、運転員の教育訓練等の必要な準備を実施し、地域の皆さまにご安心していただけるよう取り組みをしっかり行ってまいります。

再処理工場およびMOX燃料工場の暫定的な操業計画

 次に、「再処理工場およびMOX燃料工場の暫定的な操業計画」についてですが、お手許の資料②をご覧ください。
 使用済燃料再処理機構より、実施中期計画の変更の検討に資するためという理由で、再処理工場およびMOX燃料工場における5年分の暫定的な操業計画の提出依頼があったことから、2021年度から2025年度の再処理可能量およびMOX燃料加工可能量を取りまとめ、本日、使用済燃料再処理機構に提出しておりますので、それをお知らせいたします。
 なお、当社が示す計画は、あくまでも暫定的な計画であり、最終的な操業計画は、今後、使用済燃料再処理機構が策定し、国が認可する実施中期計画において示されるものと認識しております。

 最後になりますが、今年8月の再処理工場に引き続き、MOX燃料工場も更なる安全性の向上のためとは言え、しゅん工時期を変更することとなり、地域の皆さまにご心配・ご迷惑をおかけすることを大変申し訳なく思っております。本当に申し訳ございません。
 今回お示しした期間の中で、何としても、確実にしゅん工を成し遂げるという強い覚悟のもと、安全を最優先に、当社社員、グループ会社、協力会社が一丸となって、地域の皆さまにご安心いただけるよう一層の責任と使命感をもって全力で取り組んでまいります。

 本日、私からは以上です。