発表•お知らせ
2020年7月30日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は「新規制基準への対応状況」と「労働災害ゼロに向けた取り組み」の2点についてご報告させていただきます。

新規制基準への対応状況

 はじめに、「新規制基準への対応状況」ですが、すでに報道いただいておりますが、当社は、昨日29日13時30分に原子力規制委員会より、再処理工場の事業変更許可をいただきました。
 本日、その内容について、青森県の三村知事、森内県議会議長、六ヶ所村の戸田村長、髙橋村議会議長にご報告させていただきました。

 2014年1月に新規制基準への適合性に係る事業変更許可申請を行い、約6年半にわたり、審査会合で安全性向上対策について議論を重ねてまいりました。
 途中、建屋への雨水浸入に端を発する設備の保守点検の不備により当社から審査の中断を申し入れさせていただくなど、県民の皆さまに大変ご心配をおかけしましたが、当社社員、グループ会社、協力会社が一丸となって、これまで審査に全力で取り組んでまいりました。
 長い時間がかかりましたが、昨日、安全審査に合格できたことは、再処理工場のしゅん工、その後の安全な操業に向けて大きな一歩だと考えております。
 これまでの青森県ならびに六ヶ所村をはじめ地域の皆さまのご支援に心より感謝いたします。本当にありがとうございました。
 また、これまで審査をご支援いただいた電力各社をはじめ関係者の皆さまに、心より御礼を申し上げます。
 
 今後、次のステップである設工認の申請、審査となりますが、再処理工場は設備の数が多いため、更田委員長からも、設備の類型化による審査の効率化と、そのための規制庁との意思疎通を求められており、しっかりコミュニケーションを図り、設工認の審査に臨んでまいります。
 昨日の安全審査の合格により、安全性向上対策としてやるべき内容が決まりましたので、今後ひと月をかけて、改めて各工事の物量、工程の詰めの精査をして、全体工程を決定したいと考えております。
 また、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターの審査についても、昨日の原子力規制委員会において審査書案が議論され、了承されました。
 MOX燃料工場の審査も、27日の審査会合で一通りの説明を終え、「現時点において大きな論点はない」とのコメントをいただきました。
 低レベル放射性廃棄物埋設センターの3号埋設施設の増設等の審査も、最終の補正書提出の準備を進めております。
 ウラン濃縮工場についても、設工認審査をしっかりと進めてまいります。
 引き続き、それぞれの審査合格に向けてしっかりと取り組んでまいります。

労働災害ゼロに向けた取り組み

 次に、「労働災害ゼロに向けた取り組み」についてご紹介します。お手許の資料をご覧ください。
 安全審査の合格により、いよいよ、現場に軸足が移り、様々な安全性向上対策工事が本格化するため、より一層の現場の安全確保が必要となります。
 残念ながら今年度に入り労働災害の件数が増えており、皆さまにご心配をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。
 この状況を打開するために、当社としては、「二度と現場から労働災害を発生させない」という強い覚悟と緊張感を持って、不安全な環境を改善し、不安全な行動を排除するなど、全社一丸となって災害の発生防止に向けた様々な活動を始めました。
 まず、再処理事業所で災害を相次いで起こしてしまったことから、7月3日に、当社社員、グループ会社、協力会社の安全担当者を集め、臨時の再処理事業所安全推進協議会を開催し、現場の安全管理の徹底をお願いしました。
 左側の2.①ですが、当社役員が協力会社の事務所を訪問し、当社の安全に対する覚悟と協力会社に対する期待事項を伝え、共に安全な現場作りに取り組んでいただくようお願いしました。次に②ですが、作業開始前に行う協力会社の危険予知活動に当社社員も参加し、現場の作業安全に繋がる内容となっているかを確認しました。③ですが、現場の不安全な環境を改善するために、現場作業を行う協力会社と当社が共に安全総点検を行っています。
 当社は、今後も現場を一番よく知っている第一線の作業員がどんな些細なことでも気づいたことを共有できる環境を作り、不安全な環境や行為が排除されるよう管理・改善するとともに、それらを水平展開し、当社で働くすべての仲間が安心して働ける安全な現場作りを目指します。
 なお、8月3日には、再処理事業所において工事の本格化に向け、より安全な現場作りと労働災害ゼロを誓う決起集会を開催します。県政記者会の皆さまにもぜひご取材いただければと思います。
 今後、安全審査で約束した私たちの考えをしっかりと現場に反映し、再処理工場を完成させ、その後長期間にわたり責任を持って安全に安定した運転を続けるために、当社社員、グループ会社、協力会社が一丸となって、地域の皆さまにご安心していただけるよう全力で取り組んでまいります。

 本日、私からは以上です。