発表•お知らせ
2020年4月28日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は「新規制基準への対応状況」と安全性向上対策工事のひとつである「冷却塔の竜巻防護対策の準備工事の状況」、「新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた当社の取り組み」の3点についてご報告します。

新規制基準への対応状況

 はじめに、「新規制基準への対応状況」ですが、再処理工場の審査については、今月13日に補正書を提出、その後の審査会合で再度ご指摘をいただき、その内容を反映し、本日13時に再度提出しました。
 今回の再提出にあたっては、前回の反省も踏まえ、審査のとりまとめ責任者が、ご指摘いただいた項目について、補正書本文と添付書類それぞれの記載対象箇所と記載内容を条文担当者に指示し、展開させるなどの対策を行いました。
 高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターの審査についても、今月17日に再処理の補正内容を反映し、提出しました。
 MOX燃料工場の審査については、4月14日の審査会合で、設計基準の条文には大きな論点がないことを確認していただきました。
 本日午前中の審査会合では、火災対策や重大事故の有効性評価等についてご説明し、いくつかご指摘がありましたので、次回の審査会合で、ご指摘と残りの案件をあわせてしっかりとご説明できるよう準備を進めてまいります。
 MOX燃料工場の補正書についても並行して作業を進めており、5月には提出できるよう準備を進めています。
 低レベル放射性廃棄物埋設センターの3号埋設施設の増設等に関する補正書についても、記載内容の適正化を行っているところであり、5月には提出する予定です。

 このように、各事業とも補正書の記載の適正化を行うなど、審査は最終段階であり、引き続き審査合格に向けてしっかりと対応してまいります。

冷却塔の竜巻防護対策の準備工事の状況

 次に、しゅん工に向けた様々な取り組みとして、再処理工場における「冷却塔の竜巻防護対策の準備工事の状況」をご紹介します。お手許の資料をご覧ください。
 当社では、新規制基準における竜巻防護の設計として、最大風速が秒速100mの竜巻を想定し、その対策工事として、冷却塔の周囲に上段の写真の様な鋼鉄製の飛来物防護ネットを設置します。
 当初は、2系統ある冷却塔のうち1系統を竜巻から防護することにより、冷却機能を確保する設計としておりましたが、昨年8月の審査会合で原子力発電所と同様の対応が求められましたので、2系統両方に防護ネットを設置することとしました。
 中段の写真は、非常用ディーゼル発電機の冷却塔の防護ネットの準備工事状況ですが、防護ネットを取り付ける強固な基礎を設置するには、中央制御室を視察いただくための見学者ホールが支障となり、現在、撤去工事を進めています。
 また、下段の写真は再処理工場本体の新設冷却塔の準備工事状況です。本体の冷却塔は、右の図に青色で示すとおり、分析建屋の横と図の中央の前処理建屋の屋上の2箇所にありますが、屋上にある冷却塔に防護ネットを設置することは、建屋の耐震性に影響があるため、地上に新設することとしました。現在は、新設する場所の地盤の整備や埋設物の撤去工事を行っています。
 この他にも、今後の本格的な工事に向けて様々な準備工事を行っています。
 県政記者会の皆さまには、是非、現在の現場の状況をご覧いただきたく、現場公開を計画しておりましたが、新型コロナウイルス対策のため断念し、代わりにこちらで準備した写真や映像を後ほどお渡ししますので、ご活用いただければと思います。

新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた当社の取り組み

 最後に、「新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた当社の取り組み」をご紹介します。
 当社で働く方々に対して、これまでも検温や手指消毒、マスク着用、離隔距離の確保などの対策を徹底してきました。
 政府の緊急事態宣言が全国に拡大されたことを踏まえ、さらに対策を強化しました。
 具体的には、「13の特定警戒都道府県への出張の禁止、やむを得ない事由により立ち入った場合は帰宅後は2週間の在宅勤務をすること」、「大型連休期間中は県外への不要不急の移動を自粛すること」などの対策を講じております。
 特に、施設の運転と現場の工事を安全に継続するために、現場で感染者を出さない、また感染者がでた場合でも影響を最小限とするため、「現場入口での非接触型検温計による体温の確認」、「中央制御室での運転員同士の離隔距離の確保」、「運転員のバックアップ体制の準備」を行っています。
 東京の勤務者についても、大半がテレワークに移行しており、六ヶ所や青森の勤務者についても出勤者を出来る限り少なくすることによる社員同士の離隔距離の確保など、様々な対策を講じてまいります。

 引き続き、現場で働くすべての仲間の健康を守り、地域の皆さまにご安心いただけるよう、当社社員、グループ会社、協力会社が一丸となって安全第一で取り組んでまいります。

 本日、私からは以上です。

以上