発表•お知らせ
2017年7月27日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「新規制基準への対応状況」と「品質保証活動に対する是正措置等への対応状況」の2点について、ご説明させていただきます。

新規制基準への対応状況

 はじめに、「新規制基準への対応状況」について申し上げます。
 これまで審査をしていただいておりました4事業のうち、ウラン濃縮工場につきましては、5月に原子力規制委員会より事業変更許可をいただいております。
 再処理工場、MOX燃料工場、高レベル廃棄物貯蔵管理センターにつきましては、今年3月までの審査会合において一通りの説明を終え、5月9日に事業変更許可申請の補正書を提出し、その後のヒアリング等における規制庁からのご指摘に対応しているところです。
 まず、再処理工場につきましては、先月22日の審査会合において、蒸発乾固および水素爆発事故時の具体的対処と有効性評価の再整理結果などについて説明しました。
 その中で、重大事故の対処設備として新たに凝縮器を用いることを説明し、規制庁から、蒸発乾固の対処として使用する凝縮器の配置等の信頼性確保について整理するよう求められており、現在、ヒアリング等で説明しているところです。
 MOX燃料工場につきましては、ヒアリング等において、火災に関する事故シナリオの連続性、事故の発生状況の想定などに不整合があることや、火災を起因とした重大事故対策の対処が想定される事故の発生状況との整合などについてご指摘がありました。
 このため、今月21日の審査会合において、潤滑油等の火災源となるものと、それにより発生する火災の規模とその影響を受ける核燃料物質およびこれらが外部に放出された場合の状況など、具体的な設備設計に基づく火災による影響範囲や事故シナリオなどの再整理方針を説明しました。
 規制庁からは、基本設計に立ち返り、設備や取り扱う核燃料物質の特性を踏まえた重大事故等の事故シナリオおよびそれに対する対処手段等について検討するようご指摘をいただいており、次回の審査会合において説明したいと考えております。
 また、高レベル廃棄物貯蔵管理センターにつきましても、本日午後、審査会合が開催されます。
 内容としましては、ヒアリング等においてご指摘がありました、竜巻、外部火災等の外部衝撃に対して、設計上の考慮が必要となる施設の選定の考え方などについて説明する予定です。
 各施設ともに、並行してこれらの内容を補正書に反映する作業を行っており、時間を要しておりますが、準備が整い次第、速やかに提出したいと考えております。
 引き続き、各事業の審査対応に全力で取り組んでまいります。

品質保証活動に対する是正措置等への対応状況

 次に、「品質保証活動に対する是正措置等への対応状況」について申し上げます。
 これまでお約束している是正措置等の様々な取り組みについて、例えば、安全・品質本部および監査室の体制刷新、監査室の独立性確保に加え、品質マネジメントシステムに関する教育、対話活動の促進など、着実に進めております。
 
 また、私が委員長を務めております「安全・品質改革委員会」を3月から13回開催し、是正措置等の実施状況について確認するとともに、外部の専門家を委員とした「安全・品質改革検証委員会」を開催し、活動への評価・助言をいただいております。
 さらに、先月末には、「職場風土アドバイザー会議」を設置しております。
 この会議は、企業風土改革に実績のある社外アドバイザーより、専門的見地から助言をいただき、良好なコミュニケーションの促進と、風通しのよい、やりがいのある職場風土を醸成するための活動のひとつとなるものです。8月には第1回の会議を行う予定です。
 引き続き、全社をあげて改善活動を進めてまいります。

 最後になりますが、皆さまご承知のとおり、使用済燃料再処理機構において、再処理等の事業費の見直しが決定されました。
 当社としましては、新規制基準への対応として、安全対策をより一層充実させるとともに、地元企業の活用などの取り組みを積極的に進めながら、事業運営に努めてまいりたいと考えております。
 また、安全対策設備を充実させるだけではなく、万一の場合に備え、様々な状況を想定した訓練なども繰り返し行うことで、徹底した安全確保に努め、地域の皆さまにご安心いただけるよう、引き続き、安全を最優先に事業を進めてまいります。

 本日、私からは以上です。 

以上