2014年1月20日
1月19日付共同通信「青森・六ヶ所村に火砕流の痕跡 再処理工場の敷地に2回」について
当社は、1月7日に原子力規制委員会に提出した「再処理事業変更許可申請」において、外部からの衝撃による損傷の防止(火山)については、以下のように評価し、申請いたしました。
1.新規制基準の要求事項
- 安全機能を有する施設は、想定される火山事象が発生した場合においても安全機能を損なわないものでなければならない。
2-1.評価にあたっての当社としての基本的な考え方
- 想定される火山事象に対し、過度の放射線被ばくの発生を防止する観点から、安全上重要な施設について影響評価を実施する。
- 想定される火山事象は、原子力規制委員会「原子力発電所の火山評価ガイド」を参考として検討する。
2-2.火山事象の想定
- 地理的領域(半径160kmの範囲)にあり、将来の活動可能性が否定できない火山として、十和田火山、八甲田火山等18火山を抽出。
2-3.評価結果
-
設計対応不可能な火山事象が設備の運用期間中に影響を及ぼす可能性について検討。
↓
「十分小さい」と評価
- ※十和田火山
これまでの活動履歴や近年の地震活動・地殻変動より、現時点で大規模なマグマ噴出につながる可能性のあるマグマの移動や上昇は見られない。
また、工藤ほか(2011)(注1)によると、現在の活動期である後カルデラ期(注2)は、カルデラ形成期と噴火の規模や頻度が明確に異なるとし、今後カルデラ形成を伴う大規模噴火が発生するとしても数万年先になるとしていることから、施設に影響を及ぼす可能性は十分に小さいと判断する。
ただし、過去に火砕流が敷地に到達したと判断されることから、火山活動のモニタリングを行う。 - ※八甲田火山
過去最大規模の噴火における火砕流が敷地には到達していないと判断されるものの、火山活動の推移を確認することの重要性を考慮し、火山活動のモニタリングを行う。
- 工藤ほか(2011):
第四紀火山学会講演要旨 - 後カルデラ期:
十和田八戸火砕流の噴出に伴い十和田カルデラが形成された後である、最近1.5万年の活動
当社としては、以上の内容を、今後の審査において説明してまいります。
以上