発表•お知らせ
2016年9月5日
報道関係各位
日本原燃株式会社

再処理工場 使用済燃料受入れ・貯蔵建屋における非常用無停電交流電源装置A系の故障の原因と対策について

2016年5月16日にお知らせした内容

 本日、13時32分頃、使用済燃料受入れ・貯蔵建屋において、2系列ある非常用無停電交流電源装置※1のうち、A系の警報が発報し、現場(計装用電気品A室※2:非管理区域)を確認した結果、14時30分に故障と判断しました(B系は異常なし)。
 故障した当該非常用無停電交流電源装置に接続された機器については、外部電源から電源供給がなされており、正常に動作していることを確認しております。
 万一、外部電源が喪失した場合においてもB系の非常用無停電交流電源装置および非常用ディーゼル発電機により機器に給電されることから、安全上の影響はありません。
 故障したA系の非常用無停電交流電源装置については、原因究明を進めるとともに、今後復旧作業を進めてまいります。
 本事象による環境への影響はありません。

  • 非常用無停電交流電源装置:
    外部電源喪失時に非常用ディーゼル発電機からの給電開始までの間、バッテリーから使用済燃料プールの冷却用ポンプなどの制御盤に給電を行うための電源装置
  • 計装用電気品A室:
    電源盤などを収納している部屋

2016年5月24日にお知らせした内容

 2016年5月16日に発生しました、使用済燃料受入れ・貯蔵建屋(非管理区域)における非常用無停電交流電源装置A系の故障(2016年5月16日お知らせ済み)について、詳細に設備点検を行った結果、当該装置が健全であることを確認し、5月23日に復旧しましたので、お知らせします。

  • ※非常用無停電交流電源装置:外部電源喪失時に非常用ディーゼル発電機からの給電開始までの間(約15秒間)、バッテリーから建屋換気設備などの制御盤への給電を行うための電源装置

 その後、本事象が発生した原因について調査を行ってまいりましたが、本日、原因および再発防止対策を取りまとめましたので、お知らせします。

原因

 非常用無停電交流電源装置A系が発報した原因については、過去に放射線管理用計算機端末を設置していた机の移動作業の際、A系につながる当該机に設置された端子台に接続されていた電源ケーブルを誤って取り外し、ケーブルの端子同士が接触したため、一時的な電圧降下が発生し警報が発報したものでした。

  • ※放射線管理用計算機端末:放射線監視設備の指示値や設備の状態を確認するための装置

再発防止対策

 非常用無停電交流電源装置の負荷設備における作業について、当社社員に対し適正な作業実施に関する教育を実施しました。
 また、今回の事象を踏まえ、机に設置されている端子台に接続された電源ケーブルを作業者が誤って取り外さないよう表示を行うとともに、今後、カバーの取り付けも実施します。
 なお、今回の事象における初動対応において、非常用無停電交流電源装置の警報を迅速にリセットする対応手順書がなかったことから、8月12日に手順書の改訂を行っております。

また、現在、非常用無停電交流電源装置について設備更新を計画しており、仕様の検討を進めております。
 今回の事象を踏まえ、非常用無停電交流電源装置の設備更新時に、何らかの原因によって一時的な電圧降下等が発生した後、原因が除去され通常状態に復旧可能な場合は、自動で診断を行い復帰できる機能を持たせた装置を選定し、施設の安全機能に対する電源の安定供給に努めることといたします。

以上