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ツカエルQ&A

原子力発電・原子燃料サイクルについて

福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の稼働がゼロでも電気が足りなくなることはなかったのですから、原子力発電は必要ないのではないですか。
Answer

原子力発電所が稼働していない分は、老朽化により休止していた火力発電所を稼働させることなどで必要な電力をまかなう状況が続いています。現在、発電電力量に占める火力発電の割合は9割となっており、日本が海外に支払う火力燃料費が年間約3.6兆円も増加していることから、電気料金も値上がり傾向にあります。また、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量も35%増加しています。石油やガスなどのエネルギー資源の乏しい日本は、特定の電源や資源に過度に依存せず、原子力発電も含めた各電源をバランスよく組み合わせる「エネルギーミックス」が必要です。

原子力発電をやめて太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを増やせばよいのではないですか。
Answer

太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーは、発電時に二酸化炭素を排出しない環境性に優れた電源です。しかし、太陽光発電や風力発電は、発電量が気象状況や時間帯に左右されるため、出力が不安定で、その変動をカバーする調整電源が必要です。そのため、原子力発電や火力発電による一定量のバックアップが必要となりなります。

原子燃料サイクルとはなんですか。
Answer

原子力発電所で使用されたウラン燃料(使用済燃料)の中にはまだ使えるウランや新たに生成されたプルトニウムがあり、これをリサイクルして原子力発電のための燃料として繰り返し使うことを「原子燃料サイクル」と呼びます。原子燃料サイクルによってエネルギーの長期的な安定確保が可能になります。
詳しくは「事業の概要」をご覧ください。

なぜ、使用済燃料を再処理する必要があるのですか。
Answer

日本はエネルギー自給率が6%と極めて低く、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に依存しています。その中で、再処理を進める意義は、大きく分けて2つあります。
1つ目は資源確保のためです。原子力発電所で発電に使われた使用済燃料を再処理することにより、有用な資源であるウランやプルトニウムを回収することができます。回収されたウランやプルトニウムを軽水炉で利用するだけでも2割強のウラン資源の節約になります。
2つ目は環境保全のためです。使用済燃料を再処理せずに直接処分する場合は、使用済燃料を全て高レベル放射性廃棄物として処分しなければなりません。一方、再処理を行うと、高レベル放射性廃棄物の体積を約1/4に低減できるほか、放射能の有害度が天然ウラン並になるまでの期間を1/10以下にすることができます。

再処理することにより取り出されたプルトニウムが核兵器の開発に転用されることはないのですか。
Answer

再処理工場ではプルトニウム単独ではなく、必ず核分裂しにくいウランと混ぜて、核兵器に転用できない状態で保管しています。また、国および国際原子力機関(IAEA)の査察官が24時間体制で常駐し、再処理工場内のプルトニウムが別の目的に転用されないよう厳しく監視しています。
詳しくは「プルトニウムの管理について」をご覧ください。

海外でも再処理に取り組んでいるのですか。
Answer

フランス、イギリス、ロシアにも再処理工場があります。当社の再処理工場では、豊富な実績を誇るフランスの技術を多く導入しています。現在フランスでは2,000tU/年規模の再処理工場が操業中です。

高レベル放射性廃棄物は、日本原燃の施設で一時的に冷却・貯蔵された後、どうなるのですか。
Answer

高レベル放射性廃棄物の処分は、地層が本来持っている「物質を閉じ込める力」を利用し、地下深部に埋設する地層処分が想定されており、人間の生活環境に影響を及ぼさないように長期にわたって安全・確実に隔離されます。
なお、処分施設建設地の選定は、国および原子力発電環境整備機構(NUMO)が主体となり実施しています。(詳しくは、最終処分事業の実施主体「原子力発電環境整備機構」のHPを参照ください)

当社(日本原燃)について

日本原燃の施設について教えてください。
Answer

当社施設の概要は次のとおりです。

  • ウラン濃縮工場(1992年3月操業開始)
    • 原子力発電所の燃料として使用するウラン235を、遠心分離機を用いて0.7%から3~5%まで濃縮する施設
  • 低レベル放射性廃棄物埋設センター(1号廃棄物埋設施設1992年12月操業開始、2号廃棄物埋設施設 2000年10月操業開始)
    • 全国の原子力発電所から運転や点検作業などに伴って発生した放射能レベルの低い放射性廃棄物を埋設・管理する施設
  • 高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター(1995年4月操業開始)
    • フランスおよびイギリスから返還された放射能レベルの高い高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)を最終処分するまでの間、一時的に冷却・貯蔵する施設
  • 再処理工場(2018年度上期しゅん工予定)
    • 原子力発電所で発電に使われた燃料(使用済燃料)から、まだ使えるウランと新たに生成されたプルトニウムを化学的な処理を行って取り出す施設
  • MOX燃料工場(2019年度上期しゅん工予定)
    • 再処理工場から受け入れたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX(Mixed Oxide)粉末)を原料とし、原子力発電所で使用するMOX燃料に加工する施設

当社の各事業については、「事業の概要」をご覧ください。

日本原燃では原子力発電を行っているのですか。
Answer

当社では原子力発電は行っていません。原子力発電所で燃料として使用するウランの濃縮や、原子力発電所で発電に使われた燃料(使用済燃料)を化学的に処理し、その中に含まれる資源(ウランやプルトニウム)と廃棄物(高レベル放射性廃棄物)を区分するなどの、原子力発電に付帯する事業を行っています。

当社施設の安全性について

日本原燃の施設でトラブルが起きると心配になります。
Answer

万一の機器の故障や事故の発生などを想定して、何重もの安全対策を講じています。それでもなお、トラブルが発生した場合は、ただちに原因を究明し、再発防止のため適切な対策を講じることで、さらなる安全性向上に努めるとともにトラブルに迅速・的確に対応できるよう、日頃から訓練を実施しています。また、発生したトラブルの情報はすべてホームページ上に公開しています。
詳しくは「各施設のトラブル情報等」をご覧ください。

再処理工場では放射性物質を多量に扱うと聞きましたが、安全性に問題はないのですか。
Answer

再処理工場では、何重もの安全対策を講じる「多重防護」の考え方で設備を設計しています。また、品質管理や施設の点検検査はもとより、運転保修に関わる要員の教育訓練などを通じ、ハード・ソフトの両面から安全確保に努めています。

地震に備えて、どんな対策をしているのですか。
Answer

当社の施設では、大きな地震が起きた場合でも施設の安全性を確保できるよう、敷地や敷地周辺の地盤で綿密な調査を行い、想定される最大の地震よりも余裕を持った設計にしています。

施設が津波の影響を受けることはないのですか。
Answer

当社の施設は、再処理工場が海岸から約5km離れた標高約55mの高台に立地しているほか、いずれの施設も海岸から離れた場所に立地しており、最大クラスの津波を想定しても、津波による被害は発生しないと評価しています。今後とも最新の知見を踏まえ、津波をはじめとした自然災害の想定を行い、更なる安全性の向上に努めてまいります。

2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生時の日本原燃の施設の状況について教えてください。
Answer

地震の影響により、電力会社からの送電が途絶えたため、非常用電源(非常用ディーゼル発電機)に切り替えて運転を継続しました。また、地震による当社施設への特段の影響はありませんでした。

福島第一原子力発電所の事故を受けて、日本原燃はどのような取り組みをしていますか。
Answer

当社では、福島第一原子力発電所の事故を教訓に「こうした事故を二度と起こしてはならない」という強い決意のもと、安全を原点に立ち返って確認し、向上させる取り組みを全社一丸となって進めています。
具体的には、福島第一原子力発電所の事故の教訓および海外の知見などを反映して定められた新規制基準に基づき、従来からの安全対策を強化するとともに、重大事故が発生した場合を想定した対策などを講じること、また、様々な訓練を行うことで更なる安全性向上に取り組んでいます。

福島第一原子力発電所の事故は電源喪失が契機となり発生しましたが、日本原燃では、電源を喪失した場合の備えをしているのですか。
Answer

当社では、自然災害などにより施設への電気の供給が途絶えることがないように電源確保の体制を強化しています。具体的には、外部電源(電力会社からの送電)が喪失しても、非常用ディーゼル発電機や移動可能な電源車を配備して、常に電源を確保できる体制を構築しています。
当社の安全対策については、「安全を最優先に」をご覧ください。

放射線・放射性物質について

放射線とはどんなものですか。
Answer

放射性物質から放出される粒子や電磁波のことです。私たちは日常生活の中で呼吸や食事をすることで自然界から放射線を受けています。また、私たちの体の中にも常に一定量の放射性物質が存在しています。

放射線の単位がよくわかりません。
Answer

代表的な単位は「ベクレル(Bq)」と「シーベルト(Sv)」です。ベクレルは放射性物質が放射線を出す能力(放射能)を表す単位で、シーベルトは人体が放射線を受けた時の影響を表す単位です。放射性物質によって、放出される放射線の種類やエネルギーの大きさが異なるため、ベクレルの数値が大きいからといって、人体に与える影響が大きくなるとは限りません。放射性物質による人体への影響は、放射性物質の種類や放出される放射線の種類、エネルギーの大きさを考慮したシーベルトで表されます。

再処理工場から放出される放射性物質の影響が心配です。
Answer

再処理工場の運転や点検に伴い発生する放射性廃棄物(気体・液体)に含まれる放射性物質については、国内外の最良な技術(主にフィルター類)を用いて、可能な限り取り除いた上で、安全を確認しながら、拡散・希釈効果のある排気筒や海洋放出管から放出しています。
放出による周辺環境への影響は、年間0.022ミリシーベルトと評価されており、この値は、関係法令に基づく規制値(年間1ミリシーベルト)のおよそ50分の1、自然放射線によって自然界から受ける影響(日本平均年間2.1ミリシーベルト)の100分の1程度です。
また、当社では常時、空気中の放射線量の計測を実施しています。さらに、牛乳・米・水産物・農産物などのさまざまな試料を定期的に採取して分析・測定を行うことで、周辺環境への放射線の影響を確認しています。詳しくは「環境モニタリング > よくあるご質問」をご覧ください。

再処理工場は1日で原子力発電所が半年運転した場合と同量の放射性物質を放出していると聞きましたが、私たちの健康への影響は大丈夫なのでしょうか。
Answer

放射線による影響は、放射性物質の量(単位:ベクレル)だけでは比較できません。放射性線による人体への影響は、放射線の受け方や受けた放射線の種類、エネルギーの大きさなどを考慮した「シーベルト」という単位で表されます。
六ヶ所再処理工場から放出される放射性物質による人体への影響は、年間約0.022ミリシーベルトと評価しており、原子力発電所と同様、法令で定められている公衆の線量限度(年間1ミリシーベルト)より十分低くなっています。

フィルターで取り除ききれない「トリチウム」は大気や海洋へ放出するという話を聞きましたが、私たちにどんな影響を及ぼすのですか。
Answer

トリチウムは水素の一種であり、地球が誕生した時から「水」として自然界に存在しています。人間や魚介類が体内にトリチウムを取り込んでも、新陳代謝などにより、体内に蓄積・濃縮されることなく、速やかに体外に出て行く性質を持っています。また、トリチウムから放出される放射線は、エネルギーが小さいため、人体への影響も非常に小さな放射性物質です。
トリチウムによる影響を含めても、六ヶ所再処理工場から大気や海洋へ放出される放射性物質による人体への影響は、年間約0.022ミリシーベルトと評価しており、原子力発電所と同様、法令で定められている公衆の線量限度(年間1ミリシーベルト)より十分低くなっています。

放射性物質は身体の中に蓄積されるのですか。
Answer

放射性物質は、時間とともに放射線を出す力が徐々に弱まっていく性質を持っています。さらに私たちは汗や尿などの代謝作用によって、放射性物質も一緒に排泄しているため、放射性物質がずっと身体の中に留まり続けるということはありません。
放射線については、「学びひろば > 放射線」をご覧ください。

その他

日本原燃の施設の見学はできますか。
Answer

当社では、2001年の米国同時多発テロ以降、関係当局からのご指示もあり、テロ対策のため、一般の方の施設見学はご遠慮いただいています。「六ケ所原燃PRセンター」では、原子燃料サイクル施設の仕組みについて、大型模型や映像、パネルで紹介しておりますので、是非お越しください。予約なしで自由に見学できます。案内スタッフによる説明を希望される場合は、あらかじめ「六ケ所原燃PRセンター」へご予約をお願いします。
詳しくは「六ケ所原燃PRセンター」HPをご覧ください。

放射線やサイクル施設に関する勉強会を開催してもらうことはできますか。
Answer

当社では、放射線やエネルギーについて楽しく学ぶ「エコスクール」や「放射線勉強会」を定期的に開催しております(詳細については当社HPにてご案内しております)。
個別のグループや団体での開催をご希望の方は、日本原燃 地域・業務本部(TEL: 0175-71-2002)までご相談ください。(原則、青森県内に限ります)