発表•お知らせ
2016年2月19日
報道関係各位
日本原燃株式会社

再処理工場 分離建屋における非常用無停電交流電源装置の故障の原因と対策について

2015年11月10日にお知らせした内容

 昨日、21時49分頃、制御建屋において、分離建屋の2系列ある非常用無停電交流電源装置のうち、A系の警報が発報し、現場(分離建屋安全系A系計測制御電源設備室:非管理区域)を確認した結果、22時32分に故障と判断しました(B系は点検のため起動できない状態であった)。
 故障した当該の非常用無停電交流電源装置に接続された機器については、外部電源から電源供給がなされており、正常に動作していることを確認しております。また、非常用ディーゼル発電機についても健全であることを確認しております。
 A系の非常用無停電交流電源装置については、原因究明を進めるとともに、今後復旧作業を進めてまいります。
 なお、事象発生当時、点検中であったB系の非常用無停電交流電源装置は、11月10日7時40分、本事象を受けて点検状態から通常状態に復旧済みです。
 本事象による環境への影響はありません。

  • ※非常用無停電交流電源装置:
    外部電源喪失時に非常用ディーゼル発電機からの給電開始までの間、バッテリーから建屋換気設備などの制御盤への給電を行うための電源装置

2015年11月13日にお知らせした内容

 2015年11月9日に発生しました、分離建屋内(非管理区域)における非常用無停電交流電源装置の故障について(2015年11月10日にお知らせ済み)、2系列ある同装置のうち、故障していたA系の部品交換が完了し、11月13日に復旧しましたのでお知らせします。

原因及び再発防止対策

 その後、本事象が発生した原因について調査を行ってまいりましたが、本日、原因及び再発防止対策を取りまとめましたので、お知らせします。

原因

 A系の非常用無停電交流電源装置ならびに関連する設備について調査を行ったところ、同装置盤内にあるチョッパ基板※1に付随するCT※2の出力電圧が通常0Vであるべきところ、6V程度が出力されており、CTに異常があることを確認したことから、CT故障の原因について調査を行いました。
 調査の結果、CT内のIC(集積回路)に不良(電極間を接続する配線の接合部の剥がれ)が見つかり、これによりCT出力電圧値に異常が発生したため、警報が発報したものであることを確認しました。

  • チョッパ:
    直流入力電圧を昇圧する装置
  • CT:
    直流入力電流を計測し、チョッパ基盤へ出力している機器

再発防止対策

 今回発生した事象は、CT異常が確認されたものの、CTはクリーンルームで製造されており、CT内に異物が混入する可能性は限りなく低いことから、チョッパ基板に付随するCT単体の偶発故障によるものと考えられます。
 また、CT交換をもって非常用無停電交流電源装置が正常に作動することを確認していることから、復旧措置で実施した新品CTへの交換をもって恒久措置(対策完了)としました。

以上