2026年 社長年頭挨拶(要旨)
昨年を振り返りますと、国のエネルギー基本計画が2月に改定されたことが大きな出来事と言えます。今回の改定では、六ヶ所再処理工場とMOX燃料工場のしゅん工が必ず成し遂げるべき重要課題と位置づけられ、官民一体で責任を持って取り組むことが明記されました。また、国として、戦略的にウランの濃縮に関する技術を維持することや原子燃料サイクルの推進とバックエンドプロセスの加速化を進めることも明記されました。これはまさに、「当社の経営計画」=「国のエネルギー計画」であるということです。
加えて、8月には青森県の宮下知事が、10月には当時の武藤経済産業大臣が当社現場の実態の確認にお越しになりました。宮下知事からは「皆さんの高い安全に対する意識、事業に対する意気込みを感じた」と、武藤大臣からは「わが国の原子力利用の新たな段階に進むため、一緒に歴史を動かそう」という激励を頂戴しました。
是非、今年も自信と誇りと責任をもって取り組んでいきましょう。
昨年の社内の状況ですが、皆さんのおかげで、各事業ともしゅん工、安全・安定操業に向けて大きく前に進んだ1年でした。ありがとうございました。
再処理では、説明の全体計画に則って計画通り審査を進め、その後に続く工事、検査、訓練についても、しゅん工、安全・安定操業に向けて準備を重ねてきました。
今年は、審査から検査へと本格的にシフトする年になります。審査で約束した事項を確実に検査で確認する必要があり、補正書も検査要領書も作りながら整合をとらなければなりません。また、保安規定も作り上げる必要がありますし、その内容にそって、訓練についても、膨大な手順書を作成し、運転員の訓練準備も進める必要があります。各工程を確実かつ遅滞なく完遂するために、各分野の連携を深めてください。
MOXでは、設工認審査について、12月に第3回設工認に係る全ての項目の説明を完了させ、あとは補正を残すだけの段階まで進めてきました。また、工事についても、建屋の建築工事と並行して、電気、機械工事側で狭い場所や湿気の多い現場で工夫をこらし、建物の建設をほぼ完了させるなど、協力会社の方々と一体となり、大きく、そして着実に作業を進めてきました。
今年は、第3回設工認の認可取得と機電工事を着実に進めていく年になります。加えて、第4回の申請、しゅん工に向けた準備も本格化し、体制や要員配置も変化していきます。設工認としゅん工に向けた現場準備をしっかりと両立させてください。
濃縮では、RE-2A後半の生産運転を開始し、昨年11月に150tSWU/年の生産規模に到達しました。現在の計画である450tSWU/年まで計画通り進めています。また、10月には11年ぶりとなる、ウラン濃縮工場への原料ウラン受け入れを無事に完了しました。
濃縮ウランの供給や活用は国際的な重要度が増しています。今年も着実に技術を維持・研鑽するとともに、自分たちの現状と課題をしっかりと認識しながら、高い視座と広い視野を持って、業務に取り組んでください。
埋設では、安全・安定操業を着実に進め、昨年5月には2号埋設施設への最終定置を完了させることができました。また、3月には約4年間にわたる工事・検査を終え、無事に3号埋設施設の操業を開始させることができました。
今年は、いよいよ1号埋設地の覆土作業のスタートです。この先ずっと続く仕事ですので、現場、現物を見ながら、ムリ、ムダ、ムラを探し、より良いやり方に見直すカイゼンを図り、進化する埋設を築き上げてください。
このように、今年はいよいよ各事業部とも、「長期にわたり、安全に操業するための準備を整える年」となり、より一層、社会から期待と注目を集めていくことになります。
そのような状況の中で、皆さんへのお願いを3つしたいと思います。毎年同じ内容ですが、その分、私の思いがこもっています。ぜひ、これらを受け止めて頂き、今年も仕事にまい進して頂きたいと思います。
1つ目は、現場に密着し現場に精通した社員になって欲しいということです。
設備の安全や品質を確保するためには、現場の機器の役割、状態をきちんと把握し、本当にその作業を行ってよいのか、どういう状態に設備を保つべきなのかを的確に判断することが必要です。
そういった力を養うために、現場に足を運んでください。ただ単に現場に足を運ぶだけではなく、現場は安全な状態に保たれているか、何か昨日と違うところはないか、今から自分がやろうとしていることは本当に必要なのか、正しいのか、を自らに問いかけてください。そういった問いかける姿勢を保ち続けることで自らの現場力を向上させることができ、さらには、より良い現場を実現させることができるようになります。
2つ目は、作業の安全を確保する、すなわち労働災害の撲滅のお願いです。
残念ながら、今年度は、23件の労働災害が発生しており、昨年の発生件数を既に上回っています。
安全大会でも申し上げましたが、現場から「不安全な環境」と「不安全な行動」を徹底して取り除くことが労働災害の撲滅につながります。朝「行ってきます」と元気に家を出た社員や協力会社の方々が、夜「ただいま、おなか減った」と家族が待つ家に元気に帰ってくる。こんな当たり前のことを継続することが我々の使命です。職場や大切な仲間を守るため、そして、自らも安心して安全に作業ができるよう、一緒に考え、今年こそは労働災害を撲滅しましょう。
3つ目は、我々の事業を行うにあたって、協力会社や関係会社の皆さんと一体となって、「明るく、楽しく、元気よく」仕事に取り組める働きやすい職場にしていきましょう。
皆さんには、何事も現状に満足することなく、昨日より今日、今日より明日と、より高みを目指して頂くことを期待しています。
働きづらい環境、やりづらい仕事があれば改善しますので皆さんの思いを声に出し、行動に移してください。こういったことをみんなで実践することが、明るく、楽しく、働きがいのある職場、強い会社につながるものと信じています。
そして、これが、皆さんの心身の健康と安全につながり、ひいては、ご家族の幸せ、地域の皆さまの安心、当社への信頼へとつながっていきます。仕事や環境を見直し、明るく、楽しく、元気よく働ける職場を作っていきましょう。
皆さん、今年も安全第一で、ともに頑張りましょう。ご安全に!
