発表•お知らせ
2024年1月4日

2024年 社長年頭挨拶(要旨)

 年明け1日の能登半島地震と津波、2日の羽田空港での飛行機衝突事故と、大惨事が相次いで発生しました。被災された方々、影響を受けた方々にお見舞い申し上げます。この大惨事を鑑み、現場での日頃の備え、速やかに安全な状態に移行できるように日頃から実践しておくことの重要性を痛感した年明けとなりました。
 
 昨年を振り返ると、脱炭素とエネルギーの安全保障強化をいかに両立していくかが、国際的に注目された年となりました。COP28の成果文書において、初めて原子力が低炭素に有効であることが認められ、国内でも、GX実現の取組みの一つとして、原子力の活用が示され、「六ヶ所再処理工場のしゅん工目標実現などの核燃料サイクル推進」が明記されました。池辺会長も年末挨拶で、「原子燃料サイクルがこれまで以上に注目を浴びる現状において、その中核である濃縮、埋設、再処理、MOXがそれぞれきちんと操業することは、原子力発電、電気事業の生命線」と仰ったように、当社事業が国内外で大きな役割を担うことが再認識されたと考えています。
 当社に目を向けますと、昨年、再処理事業においては、設工認の鍵となる地盤モデルと共通12の作成に取り組んできました。燃料製造事業においては、昼夜を問わず工事監理を実施しながら、協力会社の方々と一体となり、認可をいただいた建屋の建築工事を地上1階部分まで進めてくることができました。濃縮事業においては、8月に6年ぶりにウラン濃縮工場の生産運転を再開することができました。埋設事業においては、安全・安定操業を着実に進めるとともに、3号埋設施設の新設工事を進めてきました。
このように各事業が一歩一歩進捗し、当社の使命である原子燃料サイクルの確立に近づく年でした。皆さんの尽力に感謝しています。今年も目標に向かって、協力会社と一体となり安全を最優先に事業を進めていきましょう。

 今年は、現場中心の年となりますが、冒頭申し上げたように、能登半島地震、羽田の飛行機事故と、大変な年明けとなりました。被災された方々には申し訳ありませんが、私はこの二つの事象を今年全ての事業で新たな段階へ踏み出そうとする我々への重要な教訓として捉え、皆さんと一緒に我々の活動へ反映すべく取り組んでいく事項として位置付け、3つのお願いをしたいと思います。
 1つ目は、私たち自身も昨年以上に現場に密着して、品質や安全をしっかり確保することです。現場に足を運んで、現場の機器の役割、状態をきちんと把握するとともに、現場は安全な状態に保たれているか、何か昨日と違うところはないか、今から自分がやろうとしていることは本当に必要なのかを自らに問いかける姿勢を保ち続けることで、現場力を向上させ、より良い現場を実現させることができるようになります。
 2つ目は、作業安全の確保、すなわち労働災害の根絶です。残念ながら今年度は、昨年12月の段階で、37件の労働災害が発生しています。現場から「不安全な行動」と「不安全な環境」を徹底して取り除くことが労働災害の根絶に繋がります。我々は、日頃から強い意志を持って災害ゼロの現場を実現しなくてはなりません。職場や大切な仲間を守るため、そして、自らも安心して安全に作業ができるよう、一緒に考え、今年こそは、労働災害を根絶しましょう。
 3つ目は、我々の事業を行うにあたって、協力会社の皆さんと一体となって、「明るく、楽しく、元気よく」仕事に取り組める働きやすい職場とすることです。これをたゆまずに、「昨日より今日、今日より明日」と進めてください。働きづらい環境、やりづらい仕事があれば改善します。皆さんの思いを声に出し、行動に移してください。こういったことを皆で実践することが、明るく、楽しく、働きがいのある職場、強い会社に繋がるものと信じています。そして、これが、皆さんの心身の健康と安全に繋がり、ひいては、ご家族の幸せ、地域の皆さまの安心、当社への信頼へと繋がります。
 今年は、各事業とも本格的に操業する年です。ぜひこの機会を捉えて仕事や環境を見直し、明るく、楽しく、元気よく働ける職場を作っていきましょう。
 皆さん、今年も安全第一で、ともに頑張っていきましょう。ご安全に!

以上
2024年1月4日