発表•お知らせ
2017年2月15日

平成28年度第3回保安検査の結果について

 当社各施設の平成28年度第3回保安検査において指摘を受けておりました以下の4件につきまして、本日の原子力規制委員会において、保安規定違反と判定されました。
 当社は、今回の判定をしっかりと受け止め、原因究明を行うとともに再発防止に取り組んでまいります。

【再処理施設】
○第1低レベル廃棄物貯蔵建屋における放射性廃棄物の不適切な管理
 2016年10月25日、第1低レベル廃棄物貯蔵建屋において、当社委託員が廃棄物保管容器の健全性確認の準備作業を行っていたところ、ドラム缶表面に液体の漏えい痕を確認しました。
 調査の結果、ドラム缶容積の上限を検知するセンサーがビニール袋の接触により誤作動することを防止するため、ドラム缶内のビニール袋に切り込みを入れ、廃棄物充填後に切り込み箇所にテープを貼付けるという非安全側の管理方法が当時の担当課独自の判断で開始され、作業手順書も変更していたこと等を確認しました。
 本件につきましては、保安規定上で定める「放射性廃棄物管理に係る計画及び実施」「放射性固体廃棄物の保管廃棄の方法等」の規定に反していることから、保安規定違反の判定を受けました。
 当該ドラム缶について、漏えい箇所の汚染検査を実施し、検出限界値以下であることを確認しております。
 また、漏えい拡大防止策として、養生および角型容器への収納の後、内容物の詰め替えを実施済みです。
 今後、低レベル放射性固体廃棄物に関わる管理の改善を図ってまいります。

○設計および工事の方法の認可申請書と工事実施範囲の不整合
 (2016年10月28日お知らせ済み)
 2016年10月24日、一般共同溝の凝縮水配管の更新工事に係る使用前検査において、設計及び工事の方法の認可申請書と工事の実施範囲に不整合が確認され、調査の結果、設計および工事の方法の認可申請書作成プロセスの変更に係るQMS上の必要な見直しの検討がなされなかったことを確認しました。
 本件につきましては、保安規定上で定める「品質保証計画」、「業務の計画及び実施」、「再処理の設計」、「力量、認識及び教育・訓練」の規定に反していることから、保安規定違反(監視)の判定を受けました。
 今後、再発防止対策を徹底し、教育訓練、管理方法の見直し等を図ってまいります。

【廃棄物埋設施設】
○廃棄物埋設施設の巡視・点検の状況に係る記録の未作成
 2016年11月7日、2016年8月第3週および同年9月第1週に実施した廃棄物埋設施設の巡視・点検の状況に係る記録を作成していなかったことが分かり、調査の結果、記録作成を失念していたことを確認しました。
 本件につきましては、保安規定において実施後速やかに作成することが定められており、巡視・点検そのものは他の記録により確認しておりましたが、巡視・点検を行った者が記録を作成していなかったことは問題であるため、保安規定違反(監視)の判定を受けました。
 当該の巡視・点検記録について、他の点検記録と統合するとともに、巡視および点検の実施時期や手順・確認ポイントを明確にした内容に見直し、手順を改正いたしました。

【ウラン濃縮施設】
○根本原因分析に基づく改善提言に対する不適切な是正措置
 (2016年12月14日、2017年1月30日お知らせ済み)
 平成27年度第3回保安検査から平成28年度第2回保安検査における品質保証室ならびに安全・品質本部への一連の指摘に関して、根本原因分析に基づく改善提案の評価書が不適切な意思決定プロセスによって策定されたものであることが確認され、保安規定違反と判定されました。
 本件につきましては、2016年12月14日に原子力規制委員会より報告徴収命令の指示文書を受領し、2017年1月30日に原因と是正措置対策を取りまとめた報告書を提出しております。

以上