発表•お知らせ
2023年7月26日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「IAEAのグロッシー事務局長のご視察について」、「設工認の対応状況」、「全社安全大会」の3点をご報告させていただきます。

IAEAのグロッシー事務局長のご視察について

 まず、「グロッシー事務局長のご視察について」です。お手元の資料をご覧ください。 
 今月6日、グロッシー事務局長には、お忙しい中、六ヶ所までお越しいただきました。この場をお借りして、あらためて御礼申し上げます。 
 
当日は、保障措置と核セキュリティ上、重要な施設である再処理工場とウラン濃縮工場、これから対象施設となり、IAEAが査察機器などを設置していくMOX燃料工場をご視察いただきました。池辺会長と共に、しゅん工や生産運転再開を間近に控えるこれら施設をご案内し、保障措置と核セキュリティへの取り組みについて、事務局長の目で直接ご確認いただくことができたと考えています。 
 写真は当日の様子です。現場では、再処理工場中央制御室の運転員の役割や施設の安全対策、ウラン濃縮工場の生産工程、MOX燃料工場の工事の進捗状況などについてご説明させていただきました。また、再処理工場内にあるIAEAの保障措置分析施設、いわゆる「オンサイトラボ」の設備を確認されたり、IAEA現地査察官から報告を受けていらっしゃいました。 
 今年1月にIAEAの査察カメラの監視機能を一時的に喪失させてしまったことについては、当日、冒頭の挨拶の中で、私から「IAEAの活動に支障を与える深刻な問題を起こしたことを重く受け止めており、IAEAおよび世界の信頼を失うことのないよう、徹底した再発防止を講じていく」とお詫びしました。 
 事務局長からは特段コメントはありませんでしたが、IAEAは、既に保障措置上の懸念は解消されたと判断されており、事務局長も、今回の視察を通してご確認いただけたと確信しております。当社としては、二度と同様の事象を起さぬよう、再発防止策を講じてまいります。 
 グロッシー事務局長からは、「六ヶ所原子燃料サイクル施設は、様々な面において、世界の注目を集めている」、「保障措置活動は、査察される側が査察に対して協力的であることが最善だと考えており、日本原燃が我々の活動に対して協力的であることに大変感謝している」といったご発言がありました。 
 今回のご視察を通して、当社が核燃料物質を扱う事業者として、保障措置と核セキュリティに対して真摯に取り組んでいることをご理解いただけたものと考えています。 
 引き続き、IAEAが行う厳格な保障措置活動に協力するとともに、核セキュリティの不断の向上に努めることで、当社事業が原子力の平和利用に徹していることを世界に示し、原子燃料サイクルの確立に取り組んでまいります。

設工認の対応状況

 次に、「設工認の対応状況」です。 
 再処理の建屋と設備の耐震評価の前提となる地盤モデルについて、申請地盤モデルで用いたデータを拡充し、基本地盤モデルを作成するための4つの因子の設定に関する検討を進めてきましたが、現在、その整理結果をヒアリングにてご確認いただいているところです。 
 今後、基本地盤モデルと申請地盤モデルとの比較を行い、その違いを整理したうえで、申請地盤モデルによる入力地震動の取り扱いについて議論してまいります。 
 地盤モデルは申請対象設備すべてに関わる耐震評価上の重要な要素であり、丁寧にデータの分析・考察を行い、次回の審査会合で、申請地盤モデルと基本地盤モデルの比較結果について技術的・科学的にしっかり説明できるよう、準備を進めていきます。 
 引き続き、一日も早いしゅん工に向けて、オールジャパン体制で審査に取り組んでまいります。

全社安全大会

 最後に、「全社安全大会」についてです。 
 今月5日、当社工事監理員や協力会社約100社の現場責任者と安全担当を中心に、あわせて630名が「作業の基本ルールを遵守し、労働災害を撲滅すること」、「業務、通勤、プライベートを問わず、常に交通ルールを遵守し、交通人身災害を決して起こさないこと」をあらためて誓い合いました。 
 当社の職場では、この3年間、毎年40件以上の労働災害を発生させてしまっており、今年度も同様のペースとなっています。 
 現場から「不安全な行動」と「不安全な環境」を徹底して取り除くことが労働災害の撲滅につながります。 
 引き続き、地域の皆さまにご安心していただけるよう、「昨日よりも今日、今日より明日」と安全性を高める努力を怠らず、当社と協力会社が一丸となって取り組んでまいります。

 本日、私からは以上です。