発表•お知らせ
2019年11月28日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「新規制基準への対応状況」と「濃縮事業部の防災訓練」、「六ヶ所村全戸訪問」の3点についてご報告させていただきます。

新規制基準への対応状況

 はじめに、「新規制基準への対応状況」についてです。
 プラント側の審査については、10月31日の審査会合で航空機墜落による火災評価や臨界事故への対処などについてご説明し、概ねご理解をいただき、審査項目の論点はひと通り説明を終えることができました。
 現在は、最終補正書の作成に向けて内容に漏れがないことを規制庁と確認するための整理資料を完成させることに注力しております。
 整理資料は、設計基準と重大事故あわせて47の条文と、技術的能力に関する審査基準の項目などがあり、条文毎の対応内容についてはすべて提出、今週25日の審査会合では、第7条の地震や第11条の溢水による損傷の防止など設計基準の約半分をご説明し、内容については概ねご理解をいただけたものと思っております。
 また、審査会合では、整理資料について規制庁からその品質が「要求レベルに達していない」とのご指摘を繰り返しいただいております。電力によるチェック、当社の条文担当責任者の拡充などは行ってきましたが、残念ながら品質レベルの向上度合いは、規制庁の要求を満足できなかったということだと思っています。
 条文担当責任者が規制庁からの指摘事項の趣旨をきちんと理解すること、社内の審査担当者とその内容を共有し、他の条文にもきちんと展開することなどが品質の向上に最も役に立つと考えています。
 これらにより、規制庁の期待する品質レベルに応えられるものとなるよう努めてまいります。
 審査に関しましては、ここが正念場と考え、全社一丸となって対応してまいります。

 次に、地震・津波側の審査ですが、お手許の資料をご覧ください。
 10月3日から4日の原子力規制委員会による現地調査で、出戸西方断層南方の地下構造のデータ拡充を求められたことから、審査会合での説明性向上のために、10月21日から1ヶ月かけて鷹架沼南岸において地表地質調査を実施しました。
 この調査では、Tkh露頭と露頭1の間、約400mで、11箇所の新たな地点で砂子又上部層と下部層の地層の境界および砂子又上部層の地質分布をより詳細に確認しました。
 今回の調査により得られたデータとこれまでの調査結果を合わせて整理・評価を行った結果、向斜構造は約40万年前以降の活動がないということが改めて確認ができたものと考えております。
 詳細については、今後の審査会合で説明してまいります。
 
 各施設の審査も最終段階であり、業務も一層輻輳すると考えていますが、一人ひとりの業務量等きめ細かく管理していきたいと思います。

濃縮事業部の防災訓練

 次に、一昨日26日に行われた「濃縮事業部の防災訓練」についてご説明します。
 先月は埋設事業部で訓練を実施しておりますが、今回は、濃縮事業部 ウラン濃縮工場で地震により六フッ化ウランが漏えいするということを起因とした緊急時災害対策訓練を行いました。
 訓練には、規制庁の方々にもご参加いただき、当社、協力会社、あわせて約220名が事象の状況把握や収束対応に加え、事故状況の社外通報・連絡、広報にかかわる活動、災害時の現地拠点となるオフサイトセンターへの要員派遣の手順など、それぞれの対応が迅速かつ的確に行えるかを確認しました。
 地域の皆さまにご安心していただけるよう、繰り返し訓練を行い、より一層の安全確保に努めてまいります。

六ヶ所村全戸訪問

 次に、「六ヶ所村全戸訪問」についてご説明します。
 当社では、今から35年前の1984年、原子燃料サイクル事業の立地申し入れ以降、六ヶ所村にお住まいの皆さまを毎年社員が訪問し、当社事業へのご理解・ご協力に対する感謝と事業の現状をお伝えする「全戸訪問」を実施しています。
 今年度は、今週26日から来年1月までに、村内約3,500戸を訪問し、地域の皆さまの生の声をお聞きするとともに、新規制基準への対応状況や安全対策についてご説明させていただいております。
 地域の皆さまからは、「何よりも安全第一でお願いしたい」「早く事業を進めて欲しい」との声をいただいています。過去には例えば、「再処理工場周辺の渋滞に困っている」といったご意見をいただき、その改善に努めています。
 こういった全戸訪問などを通じ、地域の皆さまからいただいたご意見を当社事業に反映するとともに、タイムリーかつ分かりやすい情報発信を行い、地域の皆さまから信頼されるよう努めてまいります。

 本日、私からは以上です。 

以上