発表•お知らせ
2018年2月26日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「事業者対応方針に基づく改善活動の取り組み状況」、「電力会社からの支援の状況」の2点についてご説明させていただきます。

事業者対応方針に基づく改善活動の取り組み状況

 まず、「事業者対応方針に基づく改善活動の取り組み状況」についてですが、活動のベースとなる全ての設備・機器の現場確認は、再処理工場は屋内・屋外ともに直接目視確認できる安全上重要な設備については、昨年12月までに終了しております。
 立ち入ることのできない部屋の設備などについても、施工記録や検査記録などによる設備の健全性確認を行っております。
 高所や狭隘部等にある設備については、今後、足場などを設置して確認を進めてまいります。
 また、安全上重要な設備以外のものについても、引き続き確認を行っております。
 あわせて、保守管理計画の有無の確認も行っており、保守管理が必要な設備で計画がない場合は、今後、速やかに保守管理計画を策定するとともに、計画に基づく点検を進めてまいります。
 なお、設備を管理下に置く活動については、新たな保全体系の構築を目指すものであり、最終的には保全重要度や設備の特徴に応じた体系的な保守管理計画を策定し、設備の健全性を継続的に維持し保守管理してまいります。

 ウラン濃縮工場についても、屋内の設備は今年1月までに確認を終了しております。
 低レベル放射性廃棄物埋設センターについても、廃棄体を取り扱う設備を含むエリアは昨年12月までに、それ以外の屋内の設備も今年1月までに確認を終了しております。
 現時点において、安全上重要な設備の機能に影響をおよぼすような不具合はなく、一定の安全な状態は確保されていることを確認しております。
 さらに、こうした活動を通じて、現場対応者にはわずかな変化に気づき、意識して物を見る感度が醸成されつつあると感じております。

 その他にも、非常用電源建屋への雨水浸入に係る一連の問題の背景にある、マネジメントなどの根本原因分析を行っております。
 要因分析は終了し、現在それらに対する対策を取りまとめているところであります。
 また、志賀原子力発電所での雨水流入事象を受けた再処理施設の建屋貫通部から内部への水の浸入を防ぐ措置の再調査についても、調査自体は終了しており、現在取りまとめを行っているところであります。
 これらについては、まとまり次第、原子力規制委員会に報告したいと考えております。

 このように、事業者対応方針でお示しした様々な活動が進展しておりますが、引き続きこれらの取り組みを着実に進めてまいりたいと考えております。

電力会社からの支援の状況

 次に、「電力会社からの支援の状況」について申し上げます。
 これまでも申し上げておりますが、一昨年12月の保安活動における報告徴収命令を踏まえ、全社的な品質保証体制の強化と仕組みの改善として、電力会社の品質保証部門の部長を歴任した人材を安全・品質本部長、副本部長および監査室長として配属しております。
 また、昨年10月からの設備・機器の全数把握および状態確認のための現場確認の活動に対して、9電力と日本原子力発電よりご支援をいただいております。
 さらに、今回、電力会社での知見・経験を活用して保全に関する強化を図るため、部長・課長クラスの13名の支援をいただくこととしており、既に7名の方々が着任しております。
 この方々には、保全に関する全体的な計画や保全要員の育成計画の策定・実行管理などを検討いただくとともに、プロパー社員に対して、電力での長年にわたる知見や経験等を踏まえて、技術承継していただくこととしております。
 その他にも、当社社員を電力会社へ出向・派遣し、保全の現場などを経験させることとしております。
 今後も電力会社からの支援もいただきながら、将来の安全・安定な操業運転の実現に繋げてまいりたいと考えております。

 今月23日には、「青森県議会議員説明会」が開催され、現在の改善活動の取り組み状況などについてご説明させていただきました。
 来月22日には、「原子力・エネルギー対策特別委員会」が開催されますので、その場でも丁寧にご説明させていただきたいと考えております。

 最後になりますが、すでにご案内のとおり、明日、「全社防災訓練」を実施いたします。
 当社は、各事業部において様々な状況を想定した訓練を実施しておりますが、2012年度以降はそれに加え、全社的な防災訓練を毎年厳冬期に実施しており、今回が6回目となります。
 当日は、事故の復旧・収束に向けた訓練に加え、各事業部間および関係機関との連携や全社としての迅速な対応が確実に実施できるかどうかなどを総合的に確認することとしております。
 こうした訓練の様子を皆さまにご覧いただきたいと考えております。
 今後も訓練を繰り返し実施することで、万一の際にも確実に対応し、県民の皆さまにご安心いただける施設の運営を目指してまいります。

 本日、私からは以上です。 

以上