定例社長記者懇談会挨拶概要
本日は、当社が現在行っております事業者対応方針に基づく改善活動の取り組み状況についてご説明させていただきます。
まず、再処理工場につきましては、今月1日から設備を管理下に置くための全数把握および状態確認を行っております。
調査は、1班あたり約10名の最大23班体制で進めており、安全上重要な設備については、屋外約80エリア、屋内約700部屋のうち、ともに約7割が終了しており、今月中に確認を終えることを目指して、取り組んでおります。
この取り組みは、まずは現場にある全ての設備を一つ一つ抜けがないように把握することが必要との思いから始めております。
その結果として、これまでに、管理下に置かれていない設備、これは保守管理計画が確認できない設備のことですが、キャビネットやスピーカーなど、設備の機能に影響を及ぼさないものを中心に135件を確認しております。
引き続き、安全上重要な設備以外についても、確認を終えることを目指して取り組んでまいります。
一方、非常用電源建屋の配管ピットにつきましては、先月末までに恒久対策を行い、現在は、配管ピットの点検口を、より容易に巡視点検ができるように改良工事を行っており、今月末までには消防による検査を受検し、完了する予定です。
また、先日、再処理事業所構内にある地下集水管の点検作業において、労働災害が発生しました。
非常に残念ではありますが、先月に続く労働災害であり、作業前確認や基本動作の徹底など、私から現場の安全管理を徹底するよう指示を行いました。
本日も協力会社の現場責任者からなる安全推進協議会において、改めてお願いする予定です。
次に、ウラン濃縮工場につきましては、今月15日から設備を管理下に置くための全数把握および状態確認を行っております。
調査は、1班あたり約10名の5班体制で進めており、これまでの進捗は屋外36エリアのうち、約1割となっております。
これまでのところ、管理下に置かれていない設備として、マンホールや埋設ケーブルなど、設備の機能に影響を及ぼさないものを中心に135件を確認しております。
なお、腐食や錆・変色を確認したダクト等については、既に補修を完了しております。
その他にも、JAEA大洗事故の水平展開の問題点に係る取り組みとして、先月も申し上げましたが、ウラン濃縮工場におけるフッ化水素の漏えいを想定した訓練や再処理工場におけるMOX粉末による被災の対応訓練を実施しております。
さらに、今月21日には、再処理工場におけるMOX粉末による全身汚染を想定した訓練を実施しております。
引き続き、全社をあげて事業者対応方針で示した様々な対策を迅速かつ確実に進めてまいります。
最後になりますが、今回の一連の問題につきましては、地域の皆さまから大変厳しいご指摘をいただいております。
ご指摘につきましては重く受け止め、これまで大変な思いで当社の事業を受け入れていただいた地域の皆さまの思いを忘れず、「信頼なくして当社の事業はない」ということを肝に銘じ、引き続き、地域の皆さまの安全・安心を最優先に取り組んでまいります。
本日、私からは以上です。