発表•お知らせ
2016年12月21日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 まず始めに、先月11月21日から12月9日にかけて実施された第3回保安検査の結果に関して、皆さまに大変なご心配をおかけし、誠に申し訳なく思っております。
 すでにご承知のとおり、保安検査において、安全・品質本部の保安活動について、報告された内容が事実と異なっているなど、重大な問題が確認され、12月14日に原子力規制委員会より原因究明等に関する指示文書をいただきました。
 本件につきましては、先週15日に青森県の青山副知事に、19日には六ヶ所村の戸田村長にそれぞれご報告しておりますが、県民の皆さまにご心配をおかけしていることを、改めてお詫び申し上げたいと存じます。
 今回、品質保証の仕組みの基本が守れなかったこと、それを会社としてチェック出来なかったことは誠に残念であり、私自身もこれに気づかなかったことをはじめ、組織全体を管理する立場として深く反省するところであります。
 当社といたしましては、このことを極めて重大で深刻な問題として捉え、徹底した原因究明とこれを踏まえた再発防止・改善活動に全社をあげて取り組んでまいります。

新規制基準への対応状況など

 次に、審査会合の状況についてでございます。
 ご案内のとおり、当社にとって今年最大の課題は新規制基準への対応でありましたが、各施設ともに大きく進捗した1年であったと感じております。
 再処理工場とMOX燃料工場について、昨日、審査会合が開催され、重大事故時の「事業所外への放出抑制」、「大規模損壊への対処」および、先般ご指摘をいただいておりました、再処理工場の初動対応訓練などについて説明しております。
 訓練については、当社が想定していた以上に時間がかかった点について、その要因を洗い出すとともに、改善を行ったうえで改めて初動訓練を実施し、想定した時間内に実施できることを確認しております。
 また、ウラン濃縮工場、高レベル廃棄物貯蔵管理センターについても、当社からの一通りの説明が終了しております。
 地盤・地震についてですが、今月9日に審査会合が開催され、再処理工場とMOX燃料工場の基礎地盤の安定解析や火山モニタリングのコメント回答を行い、「概ね妥当な検討がなされている」との評価をいただきました。
 来週26日に予定されている審査会合では、これまで説明してきた内容を取りまとめ、総括して説明したいと考えております。
 このように、各審査も大詰めを迎えていると考えており、引き続き、全力で取り組んでまいります。

 また、今年は、再処理等拠出金法が成立し、使用済燃料再処理機構殿と再処理事業および廃棄物管理事業の業務に関する委託契約を締結するなど、当社を取り巻く環境が大きく変化した年でもありました。
 振り返ると、審査の進捗、事業環境など、原子燃料サイクル事業を安定的に推進するための新たな制度がスタートするなどの動きがございましたが、このたびの保安検査の問題で、皆さまからの信頼を大きく損ねたことにつきましては大変申し訳なく、重ねてお詫び申し上げます。
 今後、この問題への対応について、私自身が先頭に立ち取り組んでまいる所存です。

 何より、この1年、皆さまには大変お世話になり、ありがとうございました。
 来年もどうぞよろしくお願いいたします。
 
 私からは以上です。

以上