定例社長記者懇談会挨拶概要
本日は、「新規制基準への対応状況」、「使用済燃料再処理機構との業務委託契約」、「原子力メンテナンスマッチングフェア」および「放射線出前授業」の4点について説明させていただきます。
新規制基準への対応状況
まず、「新規制基準への対応状況」について申し上げます。
ウラン濃縮工場と高レベル廃棄物貯蔵管理センターについては、審査会合において当社から一通りの説明を終え、現在、補正書について取りまとめを行っているところであり、準備が整い次第、提出したいと考えております。
再処理工場とMOX燃料工場については、今月18日に原子力規制委員会の田中知委員をはじめとする皆さまによる現地調査が行われました。
調査では、重大事故の対処施設として新しい緊急時対策所や貯水槽の建設予定地をご覧いただくとともに、地震発生後の初動対応訓練などについても確認いただきました。
初動対応訓練では、現場において重大事故等の対策を実施するためのアクセスルートを確認する訓練の状況を確認いただきました。
また、先週21日には、再処理工場の審査会合が開催され、設計基準の外部火災の再評価結果や重大事故等の対処におけるMOX燃料工場と一体となった対応体制などについて説明しております。
MOX燃料工場についても、再処理と合同で審査会合が開催され、再処理工場と同様に設計基準の外部火災の再評価結果やこれまでの指摘事項に対する回答などについて説明しております。
審査会合では、現地調査で行った再処理工場の初動対応訓練について、当社が想定した以上に初動対応に時間がかかったことなど、改善の必要があるとのご指摘をいただき、現在、社内で検討しているところであります。
今後も様々な状況を想定した訓練を繰り返し実施することで、トラブルに対して確実に対応してまいります。
審査会合において説明が残っている項目としては、再処理工場とMOX燃料工場ともに、重大事故時の「事業所外への放出抑制」、「大規模損壊への対処」およびこれまでいただいたご指摘に対する回答であり、準備が整い次第、ヒアリングや審査会合で説明したいと考えております。
なお、再処理工場の補正書についても、現在取りまとめを行っているところであり、準備が整い次第、提出したいと考えております。
このほか、地盤・地震についても、今月18日に審査会合が開催され、高レベル廃棄物貯蔵管理センターの基礎地盤安定解析について説明を行い、概ね妥当な検討がなされているとの評価をいただきました。
残っている項目としては、再処理工場とMOX燃料工場の基礎地盤安定解析と今月11日の審査会合で説明した火山モニタリングのコメントの回答のみとなっております。
このように、各施設の審査は大詰めを迎えていると考えており、引き続き、全力で取り組んでまいります。
使用済燃料再処理機構との業務委託契約
次に、「使用済燃料再処理機構との業務委託契約」について申し上げます。
ご存知のとおり、当社は今月15日に使用済燃料再処理機構と、再処理事業および廃棄物管理事業の業務に関する委託契約を締結しました。
当社としては、このことを重く受け止め、引き続き安全確保を大前提に、長年にわたり支えていただいた地域の皆さまの声に耳を傾けながら、これまで培った専門的な知識や経験を活かし、原子燃料サイクル事業の確立に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
原子力メンテナンスマッチングフェア
次に、「原子力メンテナンスマッチングフェア」について申し上げます。
今月15日に、青森県主催の「原子力メンテナンスマッチングフェア」が弘前市で開催されました。この取り組みは、青森県内の企業に対して原子力関連施設のメンテナンス業務などへの参入促進を目的に2008年から行われているもので、当社も積極的に参加しております。
これまでの実績といたしましては、県内企業11社と契約を締結し、廃棄物の搬送用荷台や収納容器の製作などを発注しております。
その他にも、昨年度においては、再処理工場の保修業務に251社の県内企業の皆さまに参入いただいております。
放射線出前授業
最後に、「放射線出前授業」について申し上げます。
当社は、次世代層の科学への関心を通じた人材育成を目的に、放射線について正しくご理解いただくための「放射線出前授業」を県内の各学校で行っております。
これまでの実績としましては、小・中・高の学校延べ約240校17,000人の生徒を対象に実施いたしました。
先般、この取り組みにつきまして、青森県教育委員会より、学校への教育支援活動に取り組む企業として、「あおもりキャリア教育応援企業」の表彰をいただいております。
今後もこうした取り組みを継続することで、青森県全体の地域振興や人材育成にお役に立てればと考えております。
本日、私からは以上です。