平成24年6月15日

報道関係各位

日本原燃株式会社

再処理工場 ユーティリティ建屋における運転予備用ディーゼル発電機への重油供給配管からの漏えいについて(原因と対策)


 2011年3月11日、21時12分、再処理工場のユーティリティ建屋において、運転予備用ディーゼル発電機への重油供給配管のフィルタ差圧を計測する配管から、重油が約10リットル漏えいしていることを確認しました。
 ただちに弁を閉止し、漏えいは停止しています。その後、漏えいした重油については、21時44分にふき取りを完了しています。原因は調査中です。環境への影響はありません。
(2011年3月12日お知らせ済み)

 その後、本事象が発生した原因について調査を行ってきましたが、本日、原因及び再発防止対策を取りまとめましたので、お知らせいたします。


【原 因】
   重油の漏えい箇所は、運転予備用ディーゼル発電機への重油供給配管のフィルタ差圧を計測する配管(以下、「当該の計装用配管」という。)の破損部であることを事象発生の当日に確認しました。よって、破損した原因について調査を行いました。

 原因調査の結果から本事象は、当該の計装用配管にはサポートが設置されていなかったため、運転予備用ディーゼル発電機の運転時の振動により、当該の計装用配管へ疲労限度を超える応力が繰り返し負荷され、当該の計装用配管は破損に至ったことを確認しました。

 また、当該の計装用配管にサポートが設置されていなかった原因は、
   ・運転予備用ディーゼル発電機の施工当時の当社のルールは振動に対して具体的な対応方法が定まっていなかったこと
   ・施工会社においては、試運転時の現場確認において当該の計装用配管ついては振動が小さく、振動による影響が懸念されるとは判断できなかったこと
と推定しました。


【再発防止対策】
   次の事項を再発防止対策とします。

1.当該の計装用配管が破損した原因に対する対策
   ・当該の計装用配管の破損に対して、運転予備用ディーゼル発電機からの振動を抑えるために、適切な位置へサポートを設置しました。
   ・当該の計装用配管が接続している燃料油第2フィルタのその他の配管(高圧側配管)に対しても運転予備用ディーゼル発電機からの振動を抑えるために適切な位置へサポートを設置しました。

 2.当該の計装用配管にサポートが設置されていなかった原因に対する対策
  (1)振動に対する対応方法
新規設備または設備改造を発注する場合、振動源となる機器に接続され、かつ、内部流体が漏えいした場合に重大な事象に進展するおそれのある配管については、適切なサポートピッチにてサポートを設置することを受注者に要求します。また、機器内の配管については製造メーカにその設備における運用実績(過去に振動による破損がなかったこと)を確認することを要求します。そして当社がその結果を確認することをルール化します。(2012年9月末までに実施)。
  (2)配管の振動の確認方法
新規設備または設備改造については、試運転の稼動時間を長時間(たとえば200時間)とし、配管に異常な振動がないこと及び金属疲労の兆候がないことを目視により確認し、必要に応じて、振動に対する対策を講じることを受注者に要求し、当社がその結果を確認することをルール化します。(2012年9月末までに実施)。


別紙:再処理工場 ユーティリティ建屋における運転予備用ディーゼル発電機への重油供給配管からの漏えいについて(原因と対策)


以上


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