日本原燃
【B情報】(2011年2月7日掲載、2011年4月22日原因及び再発防止対策)

ウラン濃縮工場

  管理廃水処理室内におけるシリンダ洗浄後の廃水の漏えいについて

 2月4日(金)10時57分、濃縮建屋の管理廃水処理室内※1(管理区域内)において、協力会社社員がシリンダ※2洗浄後の廃水を脱水処理するため、脱水機凝集液ポンプ※3を起動しました。
 その後、11時23分、協力会社社員が当該ポンプ付近から漏えい拡大防止用の堰内に廃水が漏えいしているのを発見したため、直ちに当該ポンプを停止し、漏えいが停止したことを確認しました。
 漏えい量は約7リットル(放射性物質濃度α:66.7Bq/cm3、β:19.8Bq/cm3)であり、全量を回収しました。
 本事象による人および環境への影響はありませんでした。
 今後、漏えい箇所の特定と原因調査を行った後、対策を実施する予定です。


※1 管理廃水処理室 濃縮工場の管理区域から発生するシリンダ洗浄廃水、分析廃水等の放射性液体を処理する設備の設置場所
※2 シリンダ ウランを充填する容器
※3 脱水機凝集液ポンプ シリンダ洗浄後の廃水を脱水機へ送水するポンプ

  ウラン濃縮工場建屋図
管理廃水処理設備概略系統図
   
  その後の調査結果、原因及び再発防止対策は以下の通りです。
○調査結果
 ・配管内にスラジの堆積物を確認した。
 ・漏えい確認試験により、脱水機凝集液ポンプと脱水機の間に位置する弁から漏えいが確認された。
○原因
漏えいの原因は、以下の要因が複合されて発生したものと推定する。
 @使用に伴う劣化により、当該弁のシール性が低下した。
 A脱水機凝集液ポンプの下流側の配管にスラジの堆積により、
   配管が閉塞ぎみとなり、一時的に高い圧力となった。
○再発防止対策
 @当該弁のシール部を新品と交換した。また、今回の事象を踏まえ、管理廃水処理設備の
   保守点検計画を見直し、当該弁のシール部を定期的に交換する。
 A系統内が高い圧力とならないように以下の内容を手順書に反映した。
   ・配管内にスラジが堆積しないようにシリンダ洗浄の都度行っている配管内の洗浄時間を見直す。
   ・運転中は、系統内の圧力監視の頻度を見直し、所定の圧力を超えた場合は停止する。

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