日本原燃
【B情報】(2010年8月18日掲載、11月18日原因及び再発防止対策掲載)

  非常用電源建屋における非常用電源系統A系の停電について

 8月17日(火)非常用電源建屋の2系統ある非常用電源系統のうち、非常用電源系統A系の第2非常用ディーゼル発電機(A系)の点検のため、当社社員が制御盤と発電機を接続する回路の絶縁抵抗測定を行うために発電機計器用変圧器を外そうとしたところ、誤って非常用電源系統A系の計器用変圧器を外したため、10時35分に警報が発報し、その後しゃ断器が作動したことにより、非常用電源系統A系が停電し、当該系統に接続されている機器が停止しました。
 非常用電源系統B系は健全であり、施設の安全性に影響はありませんでした。
 非常用電源系統A系については、同日12時34分に復電し、当該系統に接続されている機器の健全性を確認した後、接続されている機器への給電を順次再開し、同日20時46分に全ての機器について停電前の状態に復旧し、その後現場点検を実施し設備に異常のないことを確認しました。
 本事象に伴う周辺環境への影響はありません。


※非常用電源系統 通常使用している電源系統からの給電が喪失した場合に、非常用 ディーゼル発電機により安全上重要な機器等に給電するための系統

  概要図
   
   その後の調査の結果、原因及び再発防止対策は以下の通りです。

○原因
 当社社員(当直員)は、非常用電源系統A系の計器用変圧器を作業指示書にて指示があった同一盤内の発電機計器用変圧器と思い込んだこと及び基本動作である機器番号の照合を行わなかったことにより、誤って外したため発生したものです。なお、計器用変圧器を外すには鍵が必要ですが、両変圧器の鍵は共通であったため、この誤操作を防ぐことができませんでした。

○再発防止対策
 統括当直長及び当直長は、操作の前に機器番号の照合、指差呼称の実施等の基本動作を確実に行うことを当直員に対し指示するとともに、作業後にも基本動作を実施したことを報告させ確認することにより、基本動作の定着化を図りました。
 なお、非常用電源系統等が接続されている高圧電源盤における今回と同様な操作にあたっては、2人以上で実施する手順としました。
 また、非常用電源系統A系の計器用変圧器と発電機計器用変圧器の操作用の鍵を異なる形状とし、誤って外すことができないようにします。

図


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