日本原燃
2006年6月19日

廃品コールドトラップ内の圧力上昇について(調査結果と対策)

【調査結果】
 廃品コールドトラップ※1内の圧力上昇(17年7月28日公表)の調査結果は以下の通りです。

(1) 廃品コールドトラップ内を冷却・加熱する冷媒(フロン)配管にカスケードから冷却により捕集した劣化ウランが強固に凝結して冷媒配管を拘束した。(冷媒配管は冷却・加熱により伸縮する)

(2) 捕集回収した劣化ウランを加熱により廃品シリンダへ移送する際においても冷媒配管が拘束されていたため、熱による配管の伸びを逃がすことができず、配管が変形した。

(3) 冷媒配管が拘束された状態で冷却・加熱による伸び縮みが繰り返され、その結果、変形した個所に生じた微小な穴から冷媒(フロン)がコールドトラップ内に漏れ込み※2 、コールドトラップ内の圧力が上昇した。
  概略図参照(PDF)

【対策】
 ○新規製作のコールドトラップに交換することとします。
 ○廃品コールドトラップの運転方法を改善※3します。

※1 コールドトラップとは、カスケード(複数の遠心分離機を連結した設備)からのウラン(製品(濃縮ウラン)または廃品(劣化ウラン))を冷却により捕集するとともに、加熱して製品または廃品シリンダへ移送するための機器。

※2 廃品コールドトラップ内の劣化ウランは、大気圧以下に監視制御されています。また、冷媒配管内の冷媒(フロン)の圧力は、コールドトラップ内のウランの圧力よりも高いため、劣化ウランが廃品コールドトラップ内に収納している冷媒配管を介して系外へ漏えいすることはなく、安全上問題ありません。

※3 同じ設計で運転方法が異なる(捕集量が少ない)製品コールドトラップにおいて、冷媒配管の変形が無いことから、廃品コールドトラップについても、同一の捕集量とするもの。

  以上

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