広報活動
2018年12月20日掲載

エネルギーのリサイクル工場って!?
石原 良純さんの六ヶ所村・日本原燃探訪記

「科学の力」で、日本独自のエネルギーを 石原 良純 氏

エネルギーのリサイクル工場

 ぼくは今回、六ヶ所村にある日本原燃の原子燃料サイクル施設を訪れました。
 見学した施設の中で一番印象的だったのは、再処理工場の中央制御室。ここで働く運転員の皆さんは三交替24時間体制で業務に取り組んでいるようです。運転員の業務に対する姿勢を見れば、自分の仕事に責任と誇りを持っていることに、大きな信頼感を抱きました。
 この原子燃料のリサイクル工場は、日本の原子力発電所より発生する使用済燃料から、もう一度燃料として使うことができるウランやプルトニウムを取り出すための施設、つまり「エネルギーのリサイクル工場」です。見学しながら、その意義について考えてみました。


再処理工場の中央制御室。24時間体制で稼働する現場に石原さんも驚き

地球温暖化とリサイクル社会

 今年は大変な猛暑でした。気象予報士として、ぼくは何度も熱中症の予防を呼びかけました。さらに、西日本の豪雨災害、複数の猛烈な台風と気象災害が相次ぎました。猛暑を含めて、これら気象災害の原因は、ほぼ地球温暖化と言って間違いないでしょう。
 日本でも、20年ほど前から地球温暖化が問題視され、地球温暖化防止のため資源を大切にする3R(リデュース、リユース、リサイクル)に、みんなで取り組んできました。リサイクル社会という言葉も根付いています。
 一方で、ぼくたち日本人は、膨大なエネルギーを消費して、みんなの豊かな生活を享受してきました。そのエネルギーのほとんどを石油や天然ガスなどの化石燃料に頼っています。
 もちろん、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーも急速に増加してきました。ただ、再生可能エネルギーは発電量が天候に左右されるため、安定的に供給する「基幹エネルギー」になるのは難しいのが現状です。
 地球温暖化の観点から考えても、基幹電源として発電時に二酸化炭素を出さない原子力発電も重要だと思います。


万一の場合に備えた大型移送ポンプ車を前に安全対策を問う石原さん

安全対策と科学する心

 原子力を利用するには、2011年3月に発生した福島第一原子力発電所事故の反省を教訓として活かさなければなりません。原子燃料サイクル施設の安全性はどうなっているのでしょう。

 事故の最も大きな教訓は、施設内に保管されている使用済燃料や高レベル放射性廃棄物の「熱」を非常時でも冷やせるようにする、ということ。冷やす機能を失わないための安全対策として、電源車や冷却水の移送ポンプ車などが何台も配備されていました。
 さらに、そうした設備を扱う訓練を重ねていて、厳冬期など過酷な条件での訓練も行っているそうです。設備(ハード)と人(ソフト)の両面から事故を教訓にした対策が進んでいます。
 安全対策を含め、原子燃料サイクル施設の巨大な工場は、すべて「科学の成果」だと思います。
 ぼくたち日本人がこれだけ豊かな生活ができるようになったのは、科学の力のおかげ。その科学を「怖いから」と嫌がるのではなく、どのような問題があり、どういう研究が行われていて、どう改善されているのか、国民の一人ひとりが自分のこととして考えていかなければいけません。
 特に、原子燃料サイクルは「科学の力」で、日本独自の準国産エネルギーを作り出しています。国際情勢が不安定なこの時代に、エネルギーセキュリティの観点からも、「科学の力」でエネルギーを確保する努力を怠ってはならない。その意味でも日本原燃の「再処理工場=エネルギーのリサイクル工場」は、未来に大きく貢献していくはずです。

 ぜひ、みなさんも、自分の問題として捉えていただければと思います。日本原燃にはPR施設もあるので、自分の目で確かめることをおすすめいたします。

石原 良純 氏

石原 良純

神奈川県出身。
俳優、気象予報士。
1984年慶応義塾大学経済学部卒業。
大学在学中に映画「凶弾」でデビュー。
現在、テレビ・映画・舞台など、幅広く活躍。
1997年に気象予報士の資格を取得。
日本の四季、気象だけでなく、地球の自然環境問題にも力を入れている。