大陸棚外縁の断層は、少なくとも70万年前〜80万年前よりも古い断層であることが、1970年代以降、過去数回にわたり行われた海上音波探査の結果でわかっており、新しい耐震指針の評価対象(約12万年前〜13万年前以降の活動性を否定できない活断層)ではありません。これに対して出戸西方断層は、1.5万年前〜3.2万年前の間に活動したものです。従って、両者は活動年代が異なり、方向も違うため、連続性は認められません。
なお、当社は安全確保を第一に、既設の再処理工場と高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センタ−について、耐震性確保の観点から、常に着実な対応をしてきております。
具体的には、新しい耐震指針に照らした耐震安全性評価にあたり、敷地に最も大きな影響を与える地震として、「想定三陸沖北部の地震」と「出戸西方断層による地震」を選定し、それをもとに基準地震動を策定しています。(想定三陸沖北部の地震とは、敷地から約130km離れた地点を震源とするM8.3の地震。昭和43年の十勝沖地震〔M7.9〕を上回る規模のもの。)
特に、敷地の北東に位置する長さ6km程度の出戸西方断層については、これが地下で敷地直下まで延びていると仮定したモデル(M6.5)も用いて評価しています。
更に、中越沖地震(M6.8)の知見を踏まえ、同規模の地震を考慮するため、出戸西方断層が北へ延びて長さ20kmに達しているとする仮定したモデル(M6.9)での評価も行っています。
こうして策定した基準地震動をもとに、基礎地盤が十分な支持性能を有しており、安全上重要な建物、土木構造物、機器・配管の耐震安全性が確保されていることを確認しております。
この当社の耐震安全性評価については、国の審査が現在行われているところであり、いずれその結果が示されることと存じます。
今後、新しい知見が得られれば、必要に応じて適切に反映してまいります。
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