日本原燃
【B情報】(2009年9月3日掲載、11月4日原因及び再発防止対策掲載)

  濃縮・埋設事業所 研究開発棟における冷却水(非放射性)の漏えいについて

 9月2日(水)9時30分頃、濃縮・埋設事業所研究開発棟の管理区域内において、試験用設備の機器の冷却水の配管に設置されているヒータ装置(インラインヒータ※1)の定期点検中に、同装置の分解されていたフランジ部から冷却水(非放射性)が漏えいしていることを発見しました。
 直ちに、弁を閉め、9時40分頃、漏えいが停止したことを確認しました。
 漏えいした冷却水については、同区域内の床及び床の溝に溜まっており、管理区域外に漏えいしていないことを確認するとともに、念のため、放射能測定を行ったところ、放射性物質は含まれていないことを確認しました。
 また、漏えいした冷却水については、回収を完了し、漏えい量は約800リットルでした。
 調査したところ、ヒータ装置点検に伴う弁の閉止が不十分であり、この弁を通して冷却水が流れ、漏えいに至ったものと判明いたしました。
 なお、本事象による、放射性物質の外部への放出はなく、環境への影響はありません。

※1インラインヒータ:試験設備の機器を冷却するための水を一定の温度に調節する電気ヒータ

  概要図参照(PDF)

 

 その後、ヒータ装置点検に伴う弁の閉止が不十分だったことについて更に調査した結果、原因及び再発防止対策は以下のとおりです。

【原因】
   研究開発棟では、弁の開閉状態が目視で分かるように「開」「閉」「調整開」の表示札を取り付けることとしていましたが、表示方法について明確なルールがなかったため、一部の作業者間で表示札以外の表示が行われており、閉止が不十分であった弁については、「閉札」の表示札が取り付けられていました。作業者は実際の弁の開閉状態を確認せず、弁の表示札のみで閉止と判断しました。
 また、冷却水を流した際、系統に所定の圧力を得られなかったことから、本来、作業を速やかに中断すべきであったが、判断に時間を要しました。
   
【再発防止対策】
(1) 弁の札表示及び状態確認方法等のルール化
 研究開発棟内での弁の状態表示方法、弁の開閉状態の確認方法及び予定外の事象が発生した場合の作業の中断に関する事項等をルール化しました。
(2) 教育
 上記ルールについて、研究開発棟の全社員を対象に教育を実施し、周知・徹底を図りました。今後も定期的に教育を実施すると共に、事例研究を合わせて行い、ルールの重要性を浸透させます。
  概要図参照(PDF)


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