日本原燃
2015年1月5日
 

2015年 社長年頭挨拶(要旨)


 

 2015年は、当社の各事業を原子燃料サイクルの確立という大きな使命に向かって、着実に進展させなければならない年となる。
 そのためには、引き続き新規制基準への対応に全力を尽くしていくこと、これが最大の経営課題である。
 再処理施設については、残念ながら昨年しゅん工時期を延期し、各方面から厳しいご指摘をいただき、ご心配をおかけした。
 ただ、これは以前の延期とまったく意味合いが異なると考えている。ガラス固化技術の確立に時間がかかったことについては、大いに反省しなければいけないが、現在、時間がかかっているのは、新規制基準対応という、地域の皆さまの安全安心をさらに高めていく意味のある取り組みの時間である。我々は技術を確立したというこれまでの成果に胸を張るとともに、新規制基準について、安全を原点に立ち返って確認し、さらに高める絶好の機会であり、地域の皆さまの信頼をもう一度確かなものにしていく絶好の機会と捉えなければならない。

 新規制基準対応に直接携わっていない社員にも、日々安全を守っていただいている。これが地域の皆さまの信頼のベースであることは申すまでもない。そのベースの上に立ってはじめて新規制基準対応が成立するわけである。その意味で、私は、社員全員が新規制基準対応という大きな戦いの戦士であると思っている。
 2015年も、厳しさを乗り越え、一人ひとりの気力と団結力のもと、社員全員が持ち場持ち場で全力を尽くし、お互い声を掛け合い、励ましあって頑張っていこう。

 当社は、安全に関してさらにしっかり取組んでいくことを誓うため、本年1月1日付けで「日本原燃 安全声明」を制定した。これは、3つの項目からなる。
 1.安全を最優先します 
 2.たゆまず安全性の向上に努めます
 3.地域の皆さまとの対話を深めます
 これは、福島第一の事故が社会に与えた影響を決して忘れることなく、「このような事故をここ青森で絶対に起こしてはならない」ことを改めて肝に銘じ、「世界一安全な、世界に誇れるサイクル施設をつくりあげ、原子燃料サイクルを確立していく」との決意を表明するものである。
 こうしたことを「分かっている」ということと、一人ひとりが本当に「実践できている」ということは全然違う。新しい年を迎えるこの機会に、改めて胸に刻んで欲しい。

 昨年4月に閣議決定された「エネルギー基本計画」において、原子力は重要なベースロード電源と位置づけられ、原子燃料サイクルについても引き続き推進することが明記された。それを踏まえ、原子燃料サイクルを進めることを大前提に、電力システム改革に伴う競争環境下での原子燃料サイクル事業の在り方について、国の原子力小委員会において議論が行われている。
 この議論については、昨年12月の中間整理において、「安定的な事業の実施と民間活力の発揮を両立させるよう検討を行うべき」と提言されている。
 当社としては、引き続き注視していくとともに、以前から申し上げているように、民間活力の重視と、是非地域の思いを踏まえていただきたいということを適宜発信していきたいと思っている。
 肝心なことは、この議論の前提が原子燃料サイクルをしっかり進めるということである。日本原燃の事業がなければ原子力発電の未来はない。そして、そうした事業を担っていくのは皆さんしかいない。それだけ皆さんに非常に強く高い責任感と使命が求められているということを意味している。

 ここ青森・六ヶ所の地において、地域のご理解を前提に、自分たちの責任で、自分たちの努力と工夫と団結力で必ずや原子燃料サイクルを確立するという「原燃魂」を常に忘れず、自信と誇りを持って、そして高い使命感をもってつき進んでいこう。
 原子燃料サイクルの確立に向けて、今年も「明るく、楽しく、元気よく、そして安全第一」を合言葉に、頑張っていこう。
 

以上


 

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