ガラス固化体検査・測定の概要

 

(1)【発熱量測定】
(2)【外観検査】
(3)【寸法測定】
(4)【重量測定】
(5)【放射能量測定】
(6)【閉じ込め検査】
(7)【表面汚染検査】














発熱量測定のためのセンサをガラス固化体に接触させ、放熱量(W/m2)を測定することによりガラス固化体の発熱量を求める。

ガラス固化体を回転させ同時にテレビカメラを上下させて、ガラス固化体の各部を目視する。

【外径(大小ゲージ)】
ガラス固化体が大ゲージを通過でき、小ゲージを通過できないことを確認する。

【高さ(高さ計)】
測定端子をガラス固化体の頂部に接触させ、ガラス固化体の全高を測定する。

大ゲージ設置位置の下部に重量計を設置し、重量を測定する。

【α線を放出する放射能量測定】
中性子発生数を中性子検出器で測定する。

【α線を放出しない放射能量測定】

  • セシウム−137とユーロピウム−154の濃度をγ線検出器で測定する。
  • 発熱量の測定値に対応するα線を放出しない放射性物質の濃度(全βγ放射能濃度)を以下の計算式から求める。

<計算式>
(Hmax=発熱量の最大推定値,Hmin=発熱量の最小推定値)
全βγ放射能濃度(最大値)=1.30×1016×(Hmax)
全βγ放射能濃度(最小値)=9.72×1015×(Hmin)

ガラス固化体(3本1組)を検査容器に収納し、排風機によって検査容器内を経由した空気を放射性物質捕集器(フィルタ及びルテニウム捕集材)に通す。その後、フィルタ及びルテニウム捕集材の放射性物質(放射性セシウム、放射性ルテニウム)を分析し、ガラス固化体の閉じ込めが健全であることを確認する。

ガラス固化体を回転させて、ガラス固化体の表面をスミヤろ紙で拭き取りスミヤろ紙を分析し、放射性物質の表面密度を測定する。





事業所外廃棄確認申請書記載値を測定日に減衰補正した値が測定値に基づく以下の範囲内にあること。

  • 固化ガラス充填量が390kg〜435kgの場合:
    80%〜130%
  • 上記以外の場合:
    75%〜135%

ガラス固化体に著しい破損がないこと。

【外径(大小ゲージ)】
大ゲージ(440mm)を通過でき小ゲージ(428mm)を通過できないこと。

【高さ(高さ計)】
ガラス固化体の全高が1,330mm〜1,350mm内であること。

ガラス固化体の重量が、最大550kg/以下であること。

【α線を放出する放射能量測定】
事業所外廃棄確認申請書記載のα線を放出する放射性物質の放射能濃度を測定日に減衰補正し、この値から算出される中性子発生数が中性子測定値の50%〜200%の範囲内であること。

【α線を放出しない放射能量測定】

  • 事業所外廃棄確認申請書記載のα線を放出しない放射性物質のうちのセシウム−137とユーロピウム−154の濃度を測定日に減衰補正し、セシウム−137の記載値(減衰補正値)が測定値の70%〜140%、ユーロピウム−154の記載値(減衰補正値)が測定値の60%〜180%の範囲内であること。
  • 事業所外廃棄確認申請書記載の濃度を測定日に減衰補正した値が、計算式より求めた範囲内であること。

放射性セシウムが4.5Bq/3本・h以下であること。

放射性ルテニウムが2.2Bq/3本・h以下であること。

α線を放出する放射性物質の表面密度が、目安値(0.4Bq/cm2)以下であること。

α線を放出しない放射性物質の表面密度が、目安値(4Bq/cm2)以下であること。




 

 

 

 

事業所外廃棄確認申請時(平成10年6月3日)に電力会社よりお知らせがあった通り、今回、使用済燃料条件が変更となった。これに伴い計算式の係数が変更となった。

参考(前回計算式)
全βγ放射能濃度(最大値)=1.28×1016×(Hmax)
全βγ放射能濃度(最小値)=9.91×1015×(Hmin)

 

 

 


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