1.不適合の内容
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(1)
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ミストフィルタ廃液貯槽エアリフトの取付け漏れ
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a.
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発生の経緯
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(a)
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ミストフィルタ廃液貯槽本体
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・
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工程系統図(工程中の機器等の繋がりを示した図面)から機器データシートを作成する段階でエアリフトが未明記
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・
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その機器データシートに従って機器構造図、製作図を作成し、機器を製作、現地搬入
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(b)
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エアリフト
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他の貯槽用と同一仕様であったため、共通の機器構造図を作成
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・
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再処理工程の全体的なシステムの見直しで、他の貯槽はミストフィルタ廃液貯槽に統合・廃止
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ミストフィルタ廃液貯槽用のエアリフトも廃止と誤解、機器構造図が未決定
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b.
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発見の経緯
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設計・製造メーカは、工事の本格化を受け、設計図書と製品納期をコンピュ−タで連携管理するシステムを構築
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これを活用して図書決定化率把握システムを本年2月上旬より運用開始
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同システムを用い当社とメーカ各社との連絡会議用の図書提出状況報告書作成の段階で、エアリフトの機器構造図が未決定状態であることを発見
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さらに貯槽は、エアリフト未取付けのまま現地搬入済みであることが判明、本年2月17日に当社へ連絡
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c.
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発生の原因
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工程系統図から機器構造図への転記ミス
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上位設計図書との照合確認が不十分
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機器製作の進捗状況の把握が不十分
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(2)
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高レベル濃縮廃液一時貯槽冷却コイルサポートの取付け漏れ
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a.
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発生の経緯
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当該サポートについて、施工性及び耐震性の観点から設置位置を変更
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変更に関する連絡並びに図面照合の不徹底により、機器構造図は、サポートの位置が当初位置のままとされ、製作図は、当初位置のサポート削除情報のみ反映されたため、当該サポート未取付けの機器を製作、現地搬入
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b.
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発見の経緯
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製造メーカが、製作図に記載のない位置変更前サポートが機器構造図にあることを発見
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その図面の改訂手続き中、当社の指示による製造メーカでの耐震性確認において、製作図への位置変更後サポート未記載を本年2月3日に発見
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両サポートがない場合の耐震性評価中に、エアリフト取付け漏れに伴う類似不適合調査が開始されたため、本年2月21日に当社へ連絡
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c.
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発生の原因
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上位設計図書との照合確認が不十分
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機器製作の進捗状況の把握が不十分
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2.品質保証活動(添付資料―1)
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(1)
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製作着手前の製作図に係るチェックの強化
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メーカでの図書類間の照合状況を当社が確認
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当社とメーカの設計変更履歴管理状況の照合
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(2)
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製作中の管理の強化
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設計変更等の速やかな連絡と機器への確実な反映徹底を元請会社へ指導
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当社の検査チェックシートの充実
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(3)
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出荷前の製品に係るチェックの強化
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メーカでの製品と図書類間の照合状況を当社が確認
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当社とメーカの設計変更履歴管理状況を照合
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残件処理状況を当社が確認
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(4)
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不適合管理の改善
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より詳細な要因分析による再発防止策等の充実のため、不適合処理要領を改善
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(5)
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品質保証関係規定類の改訂
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照合や検査に用いる設計図書の照合項目や検査項目を具体化
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メーカ提出図書の審査時、機器の試験・検査時の当社チェックシート等の充実
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メーカの品質保証に関する規定類の改訂を当社が確認
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(6)
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当該設計・製造メーカ等への指導
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当該設計・製造メーカ等に対し、品質保証活動の強化等を要請
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3.総点検の実施
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(1)
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点検対象機器
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a.
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現地搬入済みの内部品のある塔槽類(ステップT)
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b.
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4月末までに搬入予定の内部品のある塔槽類(ステップU)
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c.
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現地搬入済みまたは4月末までに搬入予定の内部品のない塔槽類(ステップV)
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(2)
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点検方法
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a.
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機器構造図と設工認図書の照合
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b.
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機器構造図と工程系統図の照合
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c.
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機器構造図と製作図の照合
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d.
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製作図の内部品と品質記録または実機の照合
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(3)
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点検状況
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・
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現地搬入済機器のうち内部品がある塔槽類機器の点検(ステップT)は3月27日に終了。問題となるものはなし。なお、閉止管の開放、部品名称の誤記等軽微なものがあったが全て是正する。
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・
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その他の点検は、4月末までに終了する予定
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4.国・青森県・六ヶ所村への連絡
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○
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2月17日(木)
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・
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ミストフィルタ廃液貯槽に係る不適合の連絡受け、直ちに類似不適合の調査と原因究明を開始
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○
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2月21日(月)以降
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・
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許認可に係る可能性があるため、規制当局へ連絡
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・
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高レベル濃縮廃液一時貯槽に係る不適合の連絡を受け、原因究明開始
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・
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使用済燃料受入れ・貯蔵施設の点検
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・
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当該メーカの現地搬入済の内部品を有する塔槽類の調査が終了し、原因の概略を把握
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品質保証の一層の徹底が必要と判断
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○
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2月24日(木)
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・
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県・村等へ連絡
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・
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使用済燃料受入れ・貯蔵施設の点検終了
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今後は、建設段階であっても品質保証に係る重大な問題あるいは建設工程に影響を及ぼす可能性がある不適合は、国に遅れることなく県・村へ連絡
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