平成25年4月30日

報道関係各位

日本原燃株式会社

再処理工場敷地内 第2一般排水処理建屋内(現場制御盤内のケーブル)における焦げ痕の発見について(原因と対策)


 2月6日、再処理工場敷地内の第2一般排水処理建屋(管理区域外)内において電動機の点検中に、電動機を操作するための現場制御盤を確認したところ、10時35分頃、現場制御盤内のケーブルの一部に焦げ痕を発見したため、直ちに公設消防に通報しました。
 その後、公設消防による現場確認の結果、11時10分に鎮火が確認されました。
 本事象による周辺環境への影響はなく、負傷者もおりません。
 原因については、現在調査中です。
 ※ 電動機:一般排水を処理するための薬品を移送するポンプのモータ
                                   (2013年2月6日お知らせ済み)


 その後、本事象が発生した原因について調査を行ってまいりましたが、本日、原因および再発防止対策を取りまとめましたので、お知らせいたします。なお、焦げ痕を確認した当該ケーブルと電磁開閉器を取り外した後、同仕様の新品に交換し復旧しました(2013年2月実施済)。

【原 因】
 本事象の発生原因を調査するため、以下の現品調査を行うとともに、再現確認試験を行いました。
 @端子の結線状態
 A絶縁抵抗の確認
 B当該の電磁開閉器及び当該のケーブル(端子含む)の外観観察
 C当該ケーブルの端子表面の成分分析

 その結果、当該電磁開閉器を含むケーブルの一部に焦げ痕が発生した推定原因は、ビスの緩みによる端子部での接触不良であり、そのメカニズムを以下のとおり推定しました。
 @ビスに緩みがあり、端子と電磁開閉器の導体間において通電できる程度の接触不良が生じていた。
 Aその接触不良によりジュール熱及び電気火花が発生し発熱して、端子部に亜酸化銅が生成され、さらに通電状態が継続し発熱したことにより、亜酸化銅が増殖し、端子部の温度が高熱を発生したため、周辺の当該ケーブルや当該電磁開閉器に焦げ痕が発生した。
 ※ジュール熱:抵抗体に電流が流れると発熱する現象で、接触不良部は抵抗体となり通電すると発熱する。
 また、当該ビスの緩みがあった原因については、盤製作時において、盤内を配線する作業者が、当該ビスの締め付けが甘く緩んだ状態のまま終了とし、また、チェック者も当該ビスの増し締め等の適切な確認作業を行わなかったものと推定しました。


【再発防止対策】
 本事象はビスの緩みに起因して発生したと推定していることから、当該電磁開閉器や当該ケーブルを新品に交換し、当該現場制御盤内の全てのビスやナットに緩みがないことを確認しました(2013年2月実施済)。
 また、当該ビスの緩みに関する推定原因を踏まえ、本事象の原因と対策を当該保修部門での教育資料として作成するとともに教育を行い、事象の周知と注意喚起を行いました(2013年4月実施済)。さらに元請会社による当該盤製作メーカの管理強化(元請会社によるチェックの徹底)を行いました(2013年3月実施済)。

別添:再処理工場敷地内 第2一般排水処理建屋内(現場制御盤内のケーブル)における焦げ痕の発見について(PDF)


以上


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