平成14年4月23日

報道関係各位

日本原燃株式会社

使用済燃料受入れ・貯蔵施設の
PWR燃料貯蔵プール水漏えい調査の状況について

 当社使用済燃料受入れ・貯蔵施設のPWR燃料貯蔵プール北壁部西側ライニング部からの漏えいに関しましては、引き続き漏えい箇所の特定調査を行なっておりますが、先般4月5日にお知らせした以降の調査状況につきまして、別添のとおり取りまとめましたのでお知らせいたします。
 なお、本報告書につきましては、本日、国、青森県並びに六ヶ所村に対しましても報告しております。

 


<別 添>
平成14年4月23日

再処理事業所 使用済燃料受入れ・貯蔵施設の
PWR燃料貯蔵プール水漏えい調査状況について

 PWR燃料貯蔵プール北壁部西側ライニング部(ステンレス製内張り)から確認された漏えいについて、引き続き漏えい箇所の特定調査を行っております。
 これまでのところ漏えい箇所は特定されておりません。
 4月5日以降の調査状況については次のとおりです。

1.漏えい箇所特定調査の現状
(1)水中における漏えい箇所特定調査
 1.水中テレビカメラによる目視検査(VT検査)
 狭隘部を除いた溶接部については、2月18日までに検査・確認を終了しています。
 引き続き狭隘部の溶接部の検査・確認を実施し、4月4日から4月19日までに全て完了しました。
 これらの結果、打痕などの明らかな欠陥は確認されませんでした。
 (添付−1(1/2)その1 参照)

 2.漏えい区域の絞り込み調査(シール箱検査またはシール板検査)
 シール箱検査については4月3日までに調査を終了しています。
 4月9日からは、シール板による狭隘部の溶接部を調査しています。
 4月22日までのところ漏えい箇所の絞り込みには至っていません。
 (添付−1(2/2)その2 参照)
 
(シール板検査中(4月14日)に出水が停止し、現在(4月22日)まで停止しています。このため、シール板検査を中断し、出水停止の原因と考えられる付着物の除去作業を行っています。(出水停止時の作業範囲は添付−1(2/2)その2 参照))


(2)気中における漏えい箇所特定調査(液体浸透探傷検査)
 4月10日から液体浸透探傷検査を開始しました。
 4月22日までのところ漏えい箇所の特定に繋がるような有意な欠陥は確認されていません。 (添付−1(2/2)その3 参照)

(4月22日現在のプール水位は、通常水位(11.5m)の57%である、約6.5mです。)

(3)安全確保
 上記調査は、4月5日報告の安全確保対策と同様、施設の安全確保、作業に伴う放射線管理、作業安全管理を徹底して行っており、これまで作業は支障なく実施されています。引き続き安全確保には万全を期して作業を進めます。


2.漏えい箇所特定調査の今後の予定
(1)水中における漏えい箇所特定調査
 漏えい検知水の出水再開後、引き続きシール板検査によるプール底面付近などの狭隘部の溶接部を対象とした漏えい箇所の絞り込み調査を継続します。
 なお、狭隘部の溶接部の一部(添付−2参照)に対して適用可能な真空箱の見通しが得られたことから、この部位に対してはシール板で漏えい箇所が絞り込まれた場合、真空箱検査で漏えい箇所の特定を行います。

(2)気中における漏えい箇所特定調査
   引き続きライニング部を対象とした液体浸透探傷検査を実施します。
 なお、本検査は水位低下にあわせて逐次実施し、8月上旬終了を予定していますが、水位低下作業を早め、より早期に終了できるよう、抜き出したプール水の処理量を増加することを検討しています。


3.漏えい検知装置に係る運用方法等の改善
(1)結露水発生の抑止対策
 1.3月28日から、燃料貯蔵プールエリア(地上1階)と漏えい検知装置設置エリア(地下3階)との空気差圧を解消するための換気系の調整作業を開始し、4月末終了目途で作業を行っています。

 2.3月29日から、建屋コンクリートとライニングプレートとの隙間への空気流入を防止するため、空気の流入口をシール材で閉止する恒久対策作業を開始しています。
 本作業は、PWR燃料貯蔵プール周辺で漏えい箇所特定調査のために床面をシートで養生している一部の箇所を除き、4月22日に終了しています。
 なお、シートで養生している箇所については、関係作業終了後に恒久対策を行います。

(2)漏えい検知水出水時の判定方法
 先般、明確にした漏えい検知水出水時の判定方法については、4月5日に手順書を改訂して運用を開始しました。

 

以 上

 

 

 


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