JAPAN NUCLEAR FUEL LIMITED

平成13年8月24日

報道関係各位

 

日本原燃株式会社

 

MOX燃料工場の立地協力要請について

 
 

 当社は、昨年11月のMOX燃料加工事業の主体表明以降、立地協力要請に向けて MOX燃料工場の基本設計等に関する検討を行ってまいりました。
 このたび、同工場の主な仕様が具体化し、諸準備が完了したことから、本日、青森県並びに六ヶ所村に対し、立地協力要請を行いましたので、お知らせいたします。

 

以 上

 


MOX燃料工場の概要

国内軽水炉用のウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)を製造します。

1.所在地

青森県上北郡六ヶ所村大字尾駮

 

2.施設の規模

(1)最大加工能力:130トン−HM/年
トン−HM…MOX燃料中のプルトニウムとウランの金属成分の重量を表す単位。

(2)主建屋規模 :約80m×約80m、地下3階、地上1階(一部2階)、鉄筋コンクリート造

(3) 使用電力 :約5,000kW

(4) 淡水使用量 :1日約100トン(工場のボイラー、プラント用水等)

 

3.建設工期

(1) 着 工:平成16年4月頃

(2) 操業開始:平成21年4月頃

 

4.建設費
  約1,200億円

5.要員
操業時:300人弱

6.MOX燃料工場の概要と配置計画

(1) 事業の概要
MOX燃料工場では、六ヶ所再処理工場で回収されるMOX粉末(プルトニウム:ウラン=1:1)と希釈用二酸化ウラン粉末を原料として、国内の軽水炉(BWR及びPWR)用MOX燃料を製造し、原子力発電所に出荷します。

(2) 工程の概要
MOX燃料製造工程の概要は以下のとおりです(図1参照)。
 1)粉末調整工程
  ・原料MOX粉末と二酸化ウラン粉末を混合し、プルトニウム濃度を調整します。
 2)ペレット成型工程
  ・混合されたMOX粉末をプレス機により押し固め円筒形の成型体(ペレット)にしたのち、焼結、外周研削、検査を行います。
 3)燃料棒加工工程
  ・燃料被覆管にペレットを挿入・密封して燃料棒としたのち、検査を行います。
 4)燃料集合体組立工程
  ・燃料棒と燃料集合体部品を組み合わせて燃料集合体とし、検査を行います。
 5)梱包・出荷工程
  ・燃料集合体を輸送容器に収納し、原子力発電所に出荷します。
 6)スクラップ処理
  ・工程で発生するスクラップは、粉砕等の処理を行ったのち、原料として再使用または保管します。

(3) 工場の配置計画
 MOX燃料工場は再処理工場ウラン・プルトニウム混合酸化物貯蔵建屋に隣接して設置します(図2参照)。また、建屋の配置計画は図3、MOX燃料工場の鳥瞰図(イメージ)は図4のとおりです。

(4) 廃棄物処理
 1)放射性気体廃棄物
  ・ 高性能エアフィルタにより放射性物質を除去し、安全を確認しつつ、大気に放出します。
 2)放射性液体廃棄物
  ・手洗い水等低レベル廃液を必要に応じろ過、吸着処理し、安全を確認した後放出します。
 3)放射性固体廃棄物
  ・性状(可燃物・難燃物・不燃物)別に所定容器に収納し、再処理工場に搬送します。

7.安全対策      
 安全の確保を大前提とし、関係法令、規格、基準等を満足することはもちろん、一般公衆及び放射線業務従事者の線量を合理的に達成可能な限り低く抑えます。
 また、臨界安全、放射性物質の閉じ込め、放射線のしゃへい対策等、十分な安全対策を行い、安全確保に万全を期することとします。


図1

図2

図3

図4

 


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